アモルの明窓浄几

芦屋・仕舞屋・三輪宝…生噛りの話題を机上で整理します。

阿江善春先生のお話を聞きませんか

2010年05月02日 | まちのこと
東神戸病院(神戸市東灘区住吉本町)を中心とした、特定医療法人『神戸健康共和会』があります。この共和会の病院や診療所を支えているのが「東神戸医療互助組合」です。
私達の町には、共和会の病院や診療所はありませんが、互助組合(芦屋支部)はあります。
今月は、支部の第12回の総会を迎える事となりました。

私達の互助組合は、地域の人々の声を何よりも大切にしています。そして、『医療福祉宣言』に基づき、真の医療に恵まれない人々が手を携えて、民主的医療(福祉)の環境づくりに医療従事者と共に取り組んでいます。
いつでも、どこでも、誰でもが安心できる医療と福祉が受けられる社会保障の充実を目指して運動を進めてきました。私も互助組合員のひとりです。

今回の支部総会では、阿江善春先生(神戸女子大学講師)に講演をして頂く事となりました。支部総会は、二部構成となっており、1部が支部総会、2部が講演の予定です。2部の阿江先生のお話は、組合員以外の方も自由に聞いて頂く事ができます。

以前、阿江先生からお聞きしたお話の内、最近の出来事を紹介します。
・国保等の窓口留め置き(事実上の未交付)が問題化している。
 →N市では、中学生以下の子供のいる世帯での留め置きが60世帯に上る。
・介護保険は、介護保障ではなかったのか!!
→T市では、高齢者二人世帯の方が、自宅介護が無理(介護者が病弱)なのに入院治療が終わって退院になっても行き場(介護を受けられる所)が無い。

自らの暮らしを守るにはどうすればよいのか。そして、社会保障とは。
阿江先生は、数多くの現場を視てこられた経験からのお話です。
みなさん、是非お誘い合わせて、お越し下さい。

最後に、昨今は「福祉」を狭い意味で使われる傾向にあります。その事について、少し触れておきます。
例えば、高齢者福祉や介護福祉など一部の人が利用する救貧的な“お恵み”的印象を国民に与えています。
スウェーデンやデンマークでは、「高齢者福祉」とは云わずに「高齢者向け社会サービス」と呼ぶそうです。これらの国では、「福祉」の意味は広く解釈され「労働、教育、居住などの『生活の質』を政治的に保障する」とする人権的な意味合いがります。

「福祉」とは、一部の貧しい人を救うための福祉ではなく、全ての人のための福祉でなくてはなりません。従って、年齢で仕分ける「後期高齢者医療制度」などは、論外なのです。

共働き(労働)、子育て(教育)、介護(居住)など家族だけの自己責任では解決できない今日では、年齢や性別、貧富の差に関係なく全ての人が社会サービスを必要としています。“お恵み”や“お情け”ではなく、全ての人の権利としての「福祉」が保障されなくてはなりません。従って、これからは「福祉を受ける」と云わず、「社会サービスを利用する」と云いましょう。

東神戸医療互助組合芦屋支部第12回総会
日時:2010年5月12日(水)午後2時開会~
会場:芦屋市民会館(203号室) 芦屋市業平町8-24  電話0797-31-4995
プログラム:1部:支部総会
       2部:阿江善春先生のお話
         ※概ね、午後3時(前後)頃から先生にお話して頂く予定です。


最新の画像もっと見る