神奈川県川崎市のセレクトショップAmie(エイミー)の代表が綴る徒然日記です。

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Btコットンから思うこと

2015-12-07 10:24:19 | オーガニックコットン
おはようございます。エイミーです。本日は、Btコットンについて書きます。参考文献は最後に載せます。

Btコットンと呼ばれる農薬成分が組み込まれたコットンがあります。Btは土壌中のバクテリアが作り出すもので、Bacillus Thuringiensisの略です。Btコットンは、コットンに害を及ぼすワタキバガという害虫を撃退するので、生産過程で一時的に農薬の量を減らせます。

しかし、中国の例では7年経過した頃、Btコットンを使う前よりも農薬の使用量が3倍に増えていた例もあるそうです*1。その理由は、Btが効かない他の虫がワタキバガに代わってコットンに害を及ぼしたからです。またBtコットンはワタキバガにつく寄生虫も駆除してしまうため、生態系のバランスを崩すとも言われています。一方で、Btそのものについては安全性が高いと検証しているところもあります。

私もブロッコリーひとつだけでも、無農薬で育てることが難しいのを身をもって知りました。綿花もワタキバガがつきやすく、育てるのは想像を絶します。技術が開発されるのは文明だと思いますが、それが結局、環境破壊に向かうのであれば、喜ぶことはできません。このようなことからも遺伝子組み換えをせず、環境にも配慮したオーガニックコットンは良いなと思います。

参考文献
宮﨑道男[2010]『オーガニックコットン物語』コモンズ
ラジ・パテル[2010]『飢餓と肥満』佐久間智子訳、作品社

キーワード:Btコットン、農薬、生態系、環境破壊

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