komaの こまごまひとりごと

気が向いたときに更新しています。ただいま「歌の力」カテゴリ工事中。すみません。

楽しい育児のコツは、おバカになること(笑)

2014年05月28日 | 子育て甘辛ホンポ(上の子入学~現在)

 お久しぶりのほのぼの編です。
 ああ、こっちのカテゴリーは気楽・・・。
 育児エッセイ編のほうは、かなり身を削って(?)書いていましたので。

 ところで、ネットでたまたま「発言小町」というサイトを見ていたら、とってもいい文章をみつけました。
 重い病気と知的障害のある双子ちゃんをかかえた、お母さんからの発言。ざっくりご紹介しますと・・・。


 「育児に疲れてイライラしていたときに、テレビで関根勤さんの言葉をきいて救われました。
 関根さんは、子どもが小さい頃にはいつも、どうやって笑わせようかということばかり考えていたそうです。
 たとえばお風呂の前に、壁からお尻を突き出して振ったりとか。
 それをきいて、自分も真似してやってみたところ、子どもたちは大笑い。
 こんなに簡単なことだったのかと、目からウロコが落ちました。
 どうやって笑わせようかと思いながら子どもと向き合うのは、意外と簡単。
 今では、ニコニコ笑顔の育児になりました」
 (記事下にリンクはりますね)

 

 この関根勤さんの言葉、実は私もテレビできいていました。
 スタジオパークか何かの対談番組だったと思うんですが・・・。
 そのとき私が思ったのは、
「さすがラビットはやることがちがう。麻里さんもそんなふうに育てられたから、あんなキャラになったのか」
 ・・・身もフタもない感想。トピを読んで久々に思い出しました。


 そして同時に思い出したのが、以前読んだ育児本の中の一節です。
 こちらは、原坂一郎さんという元スーパー保育士の話。
 子どもを1日30回笑顔にしましょう、という提案に引き続く文章を、抜粋で。


 「子どもを1日30回笑顔にさせるなんて、超簡単。
  それこそ突然「お鼻ブー」と言いながら鼻を触っただけでも笑います」



 なんかね・・・。
 自分が幼児の子育てをしていたときは真面目すぎたって、つくづく思いますよ・・・。
 本といいテレビといい、子どもたちがある程度大きくなってから知ったので、全然実践できませんでした。
 たしかに小さい子って、本当にたわいなくてバカみたいなことでも、大笑いしてくれますよね。


 まあ、それは当時もわかっていたんですが、あえてバカをやって笑いをとろうとは想像だにしなくて。
 一生懸命アップップをやったりはしたけど、もっと高尚な笑いを目指していたものだから・・・。
 高尚な笑いって何?(笑)
 とにかく幼児というのは、おさるのジョージ並み(またはそれ以下)の存在であるからして、それを人間の位置まで引き上げるのが、子育ての使命!
 ・・・みたいに考えて、育てていたんでしょう、今にして思えば。


 
 でも・・・。
 子どもを引き上げるんじゃなく、自分を子どものレベルまで落として接することも、ときには必要だったかもしれない。
 くどくどお説教しているよりも、数秒のおバカな行為で笑顔にしてあげたほうが、ずっと効果があったかもしれない。

 子どもが笑えば、自分も自然に笑顔になるし。
 自分の放ったギャグが受けたら、誰が相手であっても気分がいいだろうと思うし。
 ギャグは無理でも、「お鼻ブー」くらいなら、カタブツな私にだって簡単にできそう。

 

 以前、育児エッセイ編のほうで「母子ハッピー神話」というのを書きました。
 私の場合、「ニコニコ育児が良い育児」という既成観念が頭に刷り込まれていて、笑顔になれない自分がすごく嫌だったんです。
 笑顔になれない原因そのものよりも「笑顔になれない母である自分」のほうが、むしろ大きなストレスでした。
 だから、笑顔でなくたっていいんだよ、の思いをこめて、記事を書いたんですよね。
 今でもその思いは強く、ニコニコできないのは真剣な証拠なんだって思っています。


 でも、その思いに「おバカで笑顔」をプラスすればさらに気楽になれるかもって、今日あらためて感じました。
 笑うと、気持ちも体も、とても楽になりますよね。
 酸素が流れ込んできたみたいに、緊張がとけて元気になれる。
 当時もそうしていればよかったなあ、と思いますが・・・。

 

 まだ遅くない。
 「お鼻ブー」ですが、7歳の夏坊はもちろん10歳の冬坊でも、やれば笑ってくれることまちがいなしです。
 いやー、小学生男子なんて、ほんっとーにジョージそのものですよ。
 人間に育てようなんて、おこがましかったです。おさるはいくつになっても、おさるでした。

 なんて・・・。
 やってみて、もしも笑ってくれなかったらどうしよう。
 冷めた目で「ママ大丈夫?」なーんてね。こわーい!(笑)

 

 

  前ページ    ありがとうございました   次ページ

  

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   発言小町。おバカではなく感動的ですのでぜひ! コチラです。

   「母子ハッピー神話」の記事はコチラから。 

   原坂一郎さんは、これ↓ 以前もご紹介しましたが女子にもOKな内容です。

★「言うことを聞かない!落ち着きない!男の子のしつけに悩んだら読む本」
  原坂一郎 (すばる舎)

     
 
  
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絵本デビューはやっぱりこれ

2014年05月26日 | おもちゃと遊び編

★「いないいないばあ」松谷みよ子(童心社) 

 なつかしいなあ・・・冬坊が生まれたときの出産祝いに、お友だちの妹さんからプレゼントしてもらった絵本。
 失礼ながら、最初に開いたときにはとまどいました。

 ひとことでいって、地味。
 カラフルでもなんでもない絵。
 こんなのを小さい子が見て、ほんとに楽しんでくれるの?


 楽しんでくれましたとも。

 記念すべき、冬坊最初の絵本です。何回読んであげたかわかりません。
 そして、こちらも。

  

★ 「いいおかお」「もうねんね」松谷みよ子(童心社)

 

 ちまたにあふれている赤ちゃん向けの絵本って、みんなすごくかわいくてきれいな色ですよね。
 それなのに、この渋い色遣いの絵が、何十年も昔から今にいたるまで変わらず売れ続けているというのが、なんだかすごく不思議です。

 赤ちゃんって案外、渋いものが好きなのかしら・・・?
 大人の感覚で、いかにも赤ちゃんっぽいものばかり選んでしまっているけれど・・・。

 

 なんて思いつつ、大人の感覚というかめいっぱい自分の趣味で選んだ絵本がこちら。

   

★「さぁ おでかけ」「おいしいよ」やまだ うたこ
      (ブロンズ新社)

   
 
 

 

 かわいい! しかも、文章もすごくかわいい!
 幸いにも、これは2冊とも、冬坊のお気に入りになりました。
 ボロボロになったから処分してしまったけど、また欲しいなあ。今度は孫のため、まちがえた、自分のために・・・。


 冬坊は、1歳のころの何カ月か、とりつかれたように絵本にはまりまして。
 読んで読んでと、朝から晩まで本を片手に迫ってくるので、本当に疲れました。
 でも、どんなに読書好きな子になるだろうと、期待も大きくふくらんだんですよね。
 それが、ブームが去ってみると・・・あら?別人ですか? なんで見向きもしないのよ?

 夏坊なんて、ブームもなかったような。
 で、ふたりそろって長いこと楽しんだのがこちら。

  

★「しんかんせんとでんしゃ1(東日本)はじめてカード図鑑」
    (交通新聞社)


 いや、これ、本じゃないし。みごとに「図鑑しか読まない男子」に成長してくれて・・・。
 でも、すごく丈夫な紙なので、小学生になった今でも捨てられずに本棚においてある品。
 電車好きの子にはおすすめです。
 
 

 

   前ページ    ありがとうございました   次ページ

 

    ↓こちらもめちゃウケでした。ほんとになつかしいです! 

★「みんなであっぷっぷっ」たまひよはじめてえほん
   (ベネッセコーポレーション)



  
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大人もはまった「きかんしゃトーマス」

2014年05月22日 | おもちゃと遊び編

 男の子を育てるにあたって、かつては理想というものがございました(いきなり)。
 そのうちのひとつが、「いくら男の子に人気があるものでも、センスのないデザインのおもちゃは与えない」。

 
 ちまたにあふれている、ガチャガチャしたキャラクターものはぜったい買わない。
 大人の目から見て、かわいいと納得できるものだけを選びたい。
 とくに男の子向けのおもちゃなんて、デザインといいカラーといい、美的観点から考えてどこがいいのか全然わからん、ほら、やたらと目につくけどまったくかわいいとは思えない、国産ならまず採用しないであろう顔つきの、あの機関車のおもちゃとか・・・。

 

 ・・・数年後。
 我が家には、ビデオにかじりついている息子たち、およびその親たちの姿が・・・。
 そのビデオがこちらです。

 

★ きかんしゃトーマスソング&ストーリーズDVD1
   (フジテレビジョン)       

 

 そして、もっとも私が気に入ってるのがこちら。

 

★ きかんしゃトーマス 新オリジナルソングス1DVD
               (ポニーキャニオン)

    

 

 
 
 

 これは両方とも、数曲の歌と短いお話1,2個のセット。
 日本語バージョンと英語バージョンを、えらんで視聴できるようになっています。
 
 何がいいって、この歌が、すっごくいい。
 日本のいわゆるアニメソングとは、ぜんぜんちがうんですね。
 ミュージカルの音楽みたい。
 歌っているのは児童合唱団? とてもきれいで聴きやすい声です。


 で、私がとくに気に入っている歌がふたつあって。
 ひとつは「ちいさなきかんしゃ」。冬坊夏坊にぴったりだったので、勝手にふたりのテーマソングに決めていました。
 もうひとつは「だめだめあきらめちゃ」。
 これは、ちょうど夏坊が喘息で入院したころに聞いていて・・・。
 夏坊をおんぶして病院内をひたすら歩きまわっていたときに、口ずさんで自分を励ましていた、思い出の歌。
 いま聴いても、すてきです!


 ・・・って、やけに熱く語っていますが、どうしてかといいますと・・・。
 このDVD,なんといまは絶版みたいなんですよ。
 アマゾンでも中古品しか出てきません(新品は大変高額)。
 うそでしょ!? 前回のペッタンワールドに引き続き・・・いや、あれよりずーっとショック!
 

 

 ちなみにテレビシリーズのほうも、もちろん録画して見ていました。
 教訓がちゃんとはいった、いいストーリーが多いですね。
 私はパーシーが好きです。かわいい。エミリーもいいなあ。
 もはや吹っとんだ美的観点。こんなはずではなかったんですが・・・。


 ただひとつだけ難点をあげますと、けっこう事故のシーンが多いんですよね。脱線とか追突とか。
 どうも男子連中は、そこを面白がっているふしもあって・・・。
 たまたまネットを見ていたら、恐ろしいことに事故シーンだけを集めたサイトまで発見してしまいました。
 そんなサイトを作ったのは当然大人なわけで、男ってやつはいくつになっても・・・ここはやはり、女性がしっかりシメてあげなきゃいけないようで。

 ですので、その部分だけは、子どもたちにときどき釘をさしておくほうがいいかな、と思います。

 

 

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長く遊べる市販のおもちゃ

2014年05月19日 | おもちゃと遊び編

 我が家は某しまじろうくんのお世話になっていたため、おもちゃはあんまり買ってないんですが・・・。
 でもやっぱり、お気に入りがありましたので、記念にここでご紹介を。
 冬坊10歳の今でもとってあるおもちゃです。

 

★ NEWくみくみスロープ(くもん出版)                                                                                

 なんといっても、これ。
 兄弟で、大ハマリしていました(メーカーのまわし者ではございませんので念のため・・・)。
 パーツを組み立てていろんな坂道を作り、ビー玉みたいなプラスチックの球を転がして遊びます。
 組み立て方の見本がついていて、かんたんなものから大掛かりなものまでいろいろ。
 いっぱいある球が、いっせいに転がり落ちていく様子は、迫力があって大人でも面白い!

 球を口にいれると危ないので、幼稚園くらいからがいいのかな・・・。
 小学生になっても、十分楽しめると思います。
 

 

★ 1歳でも夢はマイホーム(ピープル)


 もうひとつがこちら。
 これは、私のいとこがプレゼントしてくれたものなんですが、箱が届いたときはあまりに大物なのでびっくりしました・・・。

 カラフルなブロックを、いろんな形に組み立てて遊びます。
 これもいっぱい見本がついているので、作りがいがあります。そして大きい(笑)。
 といっても、写真で見る通りのサイズですけどね。

 
 たたみ3畳分くらいのスペースがあるほうが、楽しめるかも。
 これは大人が作ってあげれば1歳になる前から、自分で作れば小学生になってもいけると思います。
 (メーカーの・・・以下同文・笑)

 

★ レゴ基本セット 青いバケツ(レゴ)


 これは・・・実はうちの子たちは、そんなにはまったわけでもないんですよね。
 でもお友だちにファンが多いし、有名なおもちゃですので参考に。

 
 上のおもちゃとは真逆で、とにかくブロックが小さい。
 絶対なくす!と覚悟するくらい小さい。なので、やっぱり口にいれる心配のない年齢からがいいですね。
 そしてパーツが大量なので、ばらまかれるとすごいことに・・・。

 うちでは、小さめビニールシートをいっしょにいれておいて、広げるのはシートの上だけと決めていました。
 そうすると、片づけるときも一気にバケツに戻せるので楽です。
 見本はついていますが、小さい子が自力で作り上げるのは無理かもしれません。
 が、できあがったものは美しい。
 よくできてる! 
 好きな子なら、きっと大人になっても楽しめますね。

 


 それと、もうひとつ。兄弟そろってお気に入りだったおもちゃがあるんですが・・・。

 「ペッタンワールド」という車のおもちゃのシリーズで、マグネットがついていて連結できます。
 丸っこくてかわいいし、子どもが手に持つにもぴったりサイズ。しかも、すごく丈夫。

 とっても紹介したかったのに、アマゾンにありません。不思議に思って調べたら、以前アサヒコーポレーションとやらで販売していたらしいけど、今は販売停止中。
 社名も、おもちゃ関係はシー・シー・ピーという名前になってるらしい・・・って、そんな情報どうでもいいんです、ペッタンワールド売ってないなんてショックです、どーしてどーして? 超おすすめなのに!

 我が家にまだある数個の車、貴重だったんですね。
 そろそろ処分しちゃおうかと思ってたけど、やっぱり残しておこうかな。

 

 

        ありがとうございました    次ページ

   

 

 
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結びのページ

2014年05月10日 | 子育て甘辛ホンポ(上の子妊娠~6歳)

  上の子の冬坊が小学生になったとき、それまでのことを振り返りながら書き始めた、育児エッセイ編。
 途中で中断したり、更新しなおしたり、また中断したりといろいろありましたが、とうとうこれがラストページになりました。


 以前「母の不機嫌」という章の中で、こんなふうに書いたことがあるんです。

       先日、3,4歳のころの写真を久々に見返してみて、びっくりしました。
    わ! かっわいい(親バカ発言)。 
    こんなにちっちゃくてかわいかったのか・・・。
    こんなのを相手にして、何を本気で怒っていたんだか。
    いったい何が不満だったのよ、私?       
  

 これは冬坊が6歳になったころの感想なんですが、いま現在、冬坊なんともう10歳。
 昔の写真なんか見た日には、さらにさらに、「こんなにちっちゃかったのか・・・」って思います。
 声だって、当時のビデオを見ると、ほんとにほんとにかわいくて(またしても親バカ)。
 こんな声で反抗されてたのかと思うと、不思議な気持ち。

 同時に、「こんなにかわいかったから、乗り切れたんだなあ」ってしみじみ思います。
 もちろん当時だって、そう感じてはいたんですよ。
 でも、あのころ自分が感じていたよりも、ずっとずっとたくさんの力を、本当は子どもたちから与えてもらっていたんですね。
 



 というわけで・・・。
 冬坊誕生から6歳までの間に起こったことと、その期間に私が感じたことをまとめた育児エッセイ編は、これでおしまい。
 書きたかったことを、ほぼすべて書き終えることができましたので、いまは本当にほっとしています。

 そう。うれしいというより、ほっとした(笑)。
 一時はダメかと思いましたよ。だって書いても書いても終わらなくて・・・。
 なんでこんなに長いの? 記事が多いの?(自分の予想の倍だったので)
 こんなもの誰が読んでくれるわけ? などと焦りつつ・・・。
 ああ、終わってよかった。ほっとしました~!

 これを書いている間は、当時のことをリアルに覚えていなきゃいけなかったので・・・。
 書き終えて、これでようやく、私の子育て第1期を卒業できる気がしています。
 もう上の子10歳なんですけどね。
 時間、かかりすぎ。どこまでいっても、ゆっくりタイプな私・・・。


 ではラストですので、さんざんネタにされてきた、ちっちゃい兄弟からも、ごあいさつを。



         読んでくれてありがとう!
                                 by 冬坊

            子育て、がんばってね!
                                 by 夏坊

 読んでくださって、本当にありがとうございました。

                        2014年5月10日 koma

                    

 

 

     
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時間が解決してくれる(考えたこといろいろ 5)

2014年05月09日 | 子育て甘辛ホンポ(上の子妊娠~6歳)

 前回は「楽しい子育てが、良い子育て」という固定観念と、そこからはずれてしまったときのストレスについて書きました。

 
  実際のところ・・・経験者なら誰でも知っていることですが、子育てって、いつもいつも楽しいわけじゃありませんよね?
 なんといっても、相手は子どもなんです。
 子ども、とくに乳幼児の辞書に、「思いやり」「気づかい」「遠慮」の文字はありません。
 従って、びっくりするほど心ないことや手ひどいことを、ところかまわず実に平然とやってのけてくれます。

 こちらが具合悪いのに、泣きわめいて抱っこをせがんだり。
 一生懸命作った離乳食を、食べもしないでぶん投げたり。
 あぶない場所で手をつないだら、世にもじゃけんに払いのけたり。
 人の顔をふんづけたり、頭をけったり、鼻の穴に指つっこんだり、もしかしてDV? こんな仕打ち、生まれてから1度もされたことないわ!
 ・・・なんて叫びたくなるような出来事の、オンパレード。

 もちろん、彼らの辞書には「最高の笑顔」や「掛け値なしの信頼」などはしっかり載っていますので、ふだんはそれで帳尻を合わせているわけですが。
 でも、そういうものって、受けとる側の健康な目とか手とかがないと、すり抜けてしまうんですよね。
 目が傷ついてたら、よく見えない。手が傷ついていたら、うまく受けとれない。
 大人みたいに、背中向けてる人を振り向かせて「さあ見てね、元気が出るから」って教えてあげるようなやりかたは、子どもにはぜったいにできないから・・・。

 だから、子育てしていれば、ハッピーになれない期間があったって、ちっともおかしくないと思うんです。

 

 なんだかね・・・世の中全体に「楽しいことが最上」みたいな風潮があると思うのは私だけでしょうか。
 たとえばオリンピックに向かうアスリートに、コメンテーターがよく言う言葉「楽しんできてほしい」。
 アスリートご本人の「楽しんできます」。
 あれは、メダルを取ることが最上ではないとか緊張をやわらげるとかいう意味では、とてもいいと思います。でもあまり何度も使われると、私みたいな人間には、こんな疑問が・・・。

 楽しめなんて言われたら、逆にプレッシャーにならないかな?
 楽しめない気分の選手も、中にはいるんじゃないのかな・・・。
 だって、命がけでメダルを取る決意をしているときに、楽しいなんて思えるでしょうか。
 むしろ「つらくて苦しい、だけどオリンピックに行きたい、私は競技が好きだから」みたいな気分じゃないでしょうか・・・。


 アスリートと自分の子育てを同列に論じるなんて、図々しいですね。失礼しました。
 言いたかったのはつまり、
 「真剣だからこそ、楽しめないこともある」ということです。
 いい加減なら、つらくなるまでがんばったりしない。
 自分が楽になれるように、子どもなんかどこかにあずけて、さっさと逃げ出してしまってますよ。

 ・・・長くなってしまいました。
 しかも・・・この文章に「こうしたら育児が楽しくなる」というような解決策はないんです。
 長々と5回も更新して書いたのに・・・解決策を期待したかたがいらっしゃいましたら、本当に申しわけありません。
 なにしろ私自身がつまずきっぱなしでしたので、成功談のお話しができなくて。

 いま書いている内容も、子どもが2,3歳のいちばん大変な時期には、ぜんぜんわかっていませんでした。
 幼稚園や小学校にあがった今だからこそ、分析できているわけで・・・。

 ただ、そんな私でもひとつだけ言えることがあるとしたら。
 それは「すべては時間が解決してくれる」ってことだと思います。または「すべては子どもが解決してくれる」とも言えるかな。

 つまり、子どもって必ず大きくなるんです。
 こちらがまるで変わっていなくても、子どものほうがどんどん変わっていってくれるんです。

 以前も引き合いに出した、料理が遅いという例で言えば・・・。
 うちの子たちは、1人ではまったく遊べない上に兄弟間で遊ぶこともできなくて、しょっちゅう台所に邪魔しにきたんです。
 でも、ある日、ふと気づきました。
 あれ? 1時間も放ってあるのに、台所に来ない。居間でちゃんと遊んでる・・・。

 早く寝かせたくて、毎晩毎晩キリキリしたのに。夜8時過ぎたらぜったい寝かせなきゃって、イライラしながら思っていたのに。
 あれ? いつのまにか、8時半でもまあいいや。9時でも・・・うーん、1日くらいまあいっか、もう小学生なんだから。

 こっちが成長しなくても。
 あっちが成長してくれた。
 あとはもう、乗り遅れないようにするだけ。
 子どもにおいていかれないよう、立ち止まらずに進むだけ。

 だから・・・。
 今現在すごく大変なかたは、とにかく今日1日をやり過ごすことだけ考えれば、なんとかなるのではないでしょうか。
 体力消耗しないように休んだり、元気が出るような気晴らししたり。
 難しいことはなしにして・・・。

 そうして何年かたったときに振り返ってみたら・・・ハッピーな記憶だけが見えるかも。
 ハッピーな思い出だけが、残るかも。

 

 


  前ページ  おわり。どうもありがとうございました  次ページ

         次回は、あとがきふう。     
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 付記 この記事にあるような出来事を経て、私も少し大人になり(笑)
   子育てが楽しくなる情報や本を紹介した記事も書きました。
   よければのぞいてみてくださいね → 「楽しい育児のコツはおバカになること(笑)」
                     「元気をもらえる育児エッセイ&マンガ」

              

          

 

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母子ハッピー神話(考えたこといろいろ 4)

2014年05月08日 | 子育て甘辛ホンポ(上の子妊娠~6歳)

  前回は、ストレスから子どもにやつあたりしてしまう気持ちについて書きました。

    そんなことをする前に、ほかの何かで発散したいものですが、そう簡単に思いつかないのが子育てママのつらいところ。
 子どもがいないころにやっていた、自分自身のストレス解消法。
 その解消法を、出産後も同じようにやれる人が、いったいどれだけいることか。

 

 で、私の場合も、うまく処理できないストレスを持てあましていたわけですが。
 今になって考えれば、当時の私はある固定観念に縛られていて、そのせいでますます身動きできなくなったような気がするんです。
 っていうか、実は今でも乗り越えられてはいないんですけどね。

 
 それは・・・「楽しい子育てが、良い子育て」という固定観念。
 「妊娠はうれしいもの」「子育ては楽しいもの」「子どもといっしょだから幸せ」「うれしくて楽しくて、幸せであるべき」・・・そんなイメージ。
 たとえば、大きなおなかをなでながら、幸せそうにほほえむ妊婦さん。
 腕の中の赤ちゃんに、やさしく笑いかけるお母さん。
 幸せ、希望、未来・・・それらすべての象徴としての、妊娠、出産、そして育児。


 たとえばマタニティ時代ですが、私はつわりが長くていつも体調不良。予想したようなマタニティライフを、まったく送れませんでした。
 これには、落ち込みました。つわりが過ぎれば、イメージ通りのハッピーな妊婦さんになれると信じていたため・・・。
 で、困ったことに、当時の私はこう思ったんです。
 「どんなに具合が悪くたって私はママになるんだから、赤ちゃんのことを思えば元気な気持ちになれるはず。なれないのは、私の性格が暗すぎるからだ。私ってダメだなあ。こんな私が、ママになってもいいのかしら・・・」

 具合が悪いこと自体もストレスでしたが、それに加えて、この「ダメだなあ」の感覚が、二重のストレスだったんですね。
 これ、ハッピーなイメージを持っていなければ、味わわなくていいストレスですよ。

 

 出産後の乳児期も、幼児期も・・・。
 こんなふうに考えました。
 「待望の赤ちゃんが生まれて、最高にハッピーなはずなのに、つらいなんておかしい。なんでこんなにマイナス思考なんだろう。母親には向いてないんだわ」
 だって、私の中の母子像は、マリアさまとは言わないまでも「幸せそうに寄り添いあう母と子」だったから。

 

 要するに、イメージ貧困。
 ドラマや少女マンガなんかでよく使われるイメージ像を、そのまま鵜呑みにしていたわけです。
 でも、そういうものがよく使われて、しかも感動的なシーンとして処理されていても、誰も不思議には思いませんよね。
 ということは、それは社会的に認められているイメージ、社会全体に広がっている観念と考えてもいいってことですよね。

 たしかに、まちがってはいないんです。
 っていうか、合ってますよ。
 幸せの象徴としての母子像、まさにその通り。正しいです。

 
 でも、これには弊害があって・・・。
 先に書いたとおり、自分がイメージに合わない場合、自分自身への評価がガタ落ちするという弊害。
 そしてそれを、なかなか人に打ち明けることできないという弊害。

 まず第一に、そんな情けない自分の心を、人にばらしたくありません。
 次に、もしばらしたとしても、相手がわかってくれるとは思えません。
 聞いている側にも、ハッピー神話の強固なイメージがあるかもしれないからです。

 いちばんありそうで怖いのは、「この人、自分の子がかわいくないのかしら」「愛情不足じゃないの?」という反応。
 ここまで思われなくても、「まあ、うまく子育てできない人なのね」「母親ならみんなやってることなのに・・・」。

 逆に「大変だけど楽しくて!」なんて言った場合は、「すてきなお母さんねえ」。
 ランクアップ、まちがいなし。そんなふうに言えるお母さんは、本当に魅力的ですからね。

 だから、子育てのストレスとか悩みを誰かに話すときは、すごく気を遣う。慎重になる。
 言いたいことも、相手の反応を見ながら、半分くらいでひっこめたり。
 職場の上司の悪口なら、思う存分おしゃべりして発散できるのに、我が子の悪口なんて、とてもじゃないけど言えません。
 したがって、発散することもできません。
 悩み相談したくても、相手に心を開いて説明できないから、なかなか理解してもらえない。
 相手のほうでも、固定観念が邪魔をして、なかなか受け入れられない・・・。

  

 ちなみにこの母子ハッピー神話(いま勝手に命名)、世代も男女も問わないような気がします。
 まず男性は、母親にいじめられた過去がある人以外は、ほぼ全員持っているんじゃないでしょうか。
 それから、子育てをかなり昔に卒業した先輩がた。
 人間うまくできたもので、つらい記憶はじょじょに消え、ハッピーな思い出しか残っていきません。
 従いまして、自分自身が子育てしていた思い出は、それはそれは美しく幸せなものに・・・。
 当時はそれなりに悩んだり迷ったりしていたはずだと思うんですが。

  それから、現在子育て中のママさんたち。
 同じ苦労をしているはずだからわかってくれるかと思いきや、案外そうでもないんですね。
 自分の家の中ではわかっていても、外に出るといきなり社会的になるというか。
 子育て中だからこそ「愛情不足」には敏感になるし、判定もきびしくなるというか・・・。



 「母性神話」という言葉はすでに、昔から使われていますよね。
 すべての女性には母性がある、というあの神話のせいで苦しんでいるかたも多いと思います。
 でも、私が言いたいハッピー神話はあれではなくて。

 自分の中の母性を疑っているわけじゃない。
 子どものことは大好きだし、とてもかわいいと思う。
 幸せな時間だって、ちゃんとある。
 でもつらいの。それでも元気になれないの。
 ・・・そういう感じ。



 

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大事な子どもにやつあたり(考えたこといろいろ 3)

2014年05月07日 | 子育て甘辛ホンポ(上の子妊娠~6歳)

  前回は、子育て中にイライラしたとき思わずやってしまうことは、子どもへのやつあたりだというところまで書きました。
 では、恥ずかしながら私の例をあげてみます。ほんと恥ずかしいですが。


 以前の章でもお話ししましたが、私は料理を作るのがすごく遅い人間で、夕飯の時間がずれこんでしまうことがよくありました。
 そうすると、当然お風呂も遅くなるし、寝るのも遅くなる。
 寝る時間なのにリビングで遊び続けている子どもたちを、寝室に連れていくのがいつもひと苦労でしたが、そんなときのお決まり台詞。
 「早く寝なさい。もうとっくにねんねする時間でしょ?」


 これがね・・・お料理が早くできていた日と、遅くできた日では、ぜんぜんちがう。

 「早く寝なさい」のニュアンスA (早く寝ないと、明日の朝起きられないよ)
          ニュアンスB (さっさとしてよ!何度同じこと言わせるの!?)


 ニュアンスBは、はっきり言って、やつあたり。
 自分でも驚くくらい、きつい言い方になりました。
 でも、さっさと料理しなきゃいけなかったのは、自分のほうですよ。
 思うようにことを運べなかった自分自身にイライラして、そのストレスを子どもにぶつけていたんです。


 ところが恐ろしいことに、この台詞には大義名分がちゃんとあったんですよね。
 早く寝るのが子どもにとって大切なのは、周知の通り。寝る時間を守らせることは、まちがっていない。
 だから、この台詞は必要。必要な台詞を言う私は、正しい。
 
 思いながらも、本当はやつあたりなんだという自覚はちゃんとありました。
 そんな自分が母親としてすごく情けなかったし、明日こそはやめようと毎回思いました。
 でも、繰り返してしまいました。
 大義名分があったから、やめられなかったんだと思います。


 子どもを産んで痛感しましたが、子どもほどやつあたりさせてくれる人間を、ほかに知りません。

 まず、圧倒的に自分より弱い。体力的にも精神的にも、弱い。
 自分のほうが、明らかに地位が上。庇護しているのは、親である自分。
 やつあたりしたからって、子どもは親を責めたり怒ったりしない。
 いくら当たっても、親のことを嫌いにならない。
 親が悪いなんて、思ってもいない。
 必ず親を許してくれる・・・。

  

 とにかく・・・。
 相手が大人なら絶対にしないであろう子どもっぽい言動を、大の大人に平気でさせてくれる存在。
 それが子ども、とくに我が子なんですよね・・・。


 このことを突き詰めると虐待にたどりつくのではないか、なんて思うようにもなりました。
 虐待の事情にくわしくもないのに、こんなこと書くのはいけないかもしれませんが。
 育児ノイローゼと同じで、虐待してしまうほど心が病んでいる人には、必ず育児以外の大きな問題があると思うんです。
 そっちの問題がうまくいかないから、手近な子どもにストレスをぶつけて発散しているわけですね。
 「しつけ」という強力な大義名分もありますし。


 それと、よく言われている「負の連鎖」という言葉。
 親から虐待された子は、自分の子を虐待するようになる、というあれは・・・。
 やつあたりに、とても似ている。
 世代を超えた、壮大なスケールのやつあたり・・・。


 話がちょっとそれてしまったので、戻しますね。
 で、このように我が子でストレス解消しないためにも、なんとかして外の世界で、うまく問題解決できればいいんですが・・・。
 前回も書いたように、自分の気持ちを人にわかってもらうのって難しい。
 苦労してそんな難しいことをするくらいなら、我が子を怒鳴っていたほうがカンタン・・・まちがえた。
 そうじゃないですよ。
 そっちの道は、ダメなんですよ~!

    

 
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      以前の記事で、こんなことも書いてました。
       「こどもの こころ」はコチラです。

      地方新聞に子育てエッセイを載せていただいたことが
       あります。コチラもよろしければ・・・。

 

 

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わかってもらう難しさ(考えたこといろいろ 2)

2014年05月06日 | 子育て甘辛ホンポ(上の子妊娠~6歳)

 前回は、共感してもらうと元気が出る、でもそれを得るのはけっこう大変、というようなことを書きました。

 そもそも「うちも同じ!」という声ですら、望むような共感のニュアンスではないこともあります。
 悩み相談をして、たとえば「気にしなくて大丈夫」というアドバイスをもらったときだって、理解や肯定のニュアンスではないこともあります。


 「うちも同じだよ」のニュアンスA(わかるよ。つらいよね~)
           ニュアンスB(でも私は別に平気だけど?)

 「気にしなくて大丈夫」のニュアンスA(大変だけど大丈夫だから安心してね)
             ニュアンスB(そんなことで悩むなんて無駄じゃない?)

 同じ台詞なのに・・・響きがまったくちがってる。
 私の場合、ニュアンスBをもらうことが多かったですね。
 まあこれは単に、私が本当に、気にするだけ無駄なことを気にしていたせいなんですが・・・。


 具体例をあげると、1人目ベビーの冬坊が乳児のころ、すごく迷ったことのひとつに「エアコンをつけるべきか」というのがありました。
 なんとなく、乳児にエアコンってよくない気がしたんです。まだ6月だったので、そんな早い時期から冷房つけてもいいのかと思っちゃったりして。
 でも、いま考えれば「暑いんだから、悩んでないでさっさとつけたら?」ですよ。なんであんなことで、もんもんとしていたんだか。

 もう少し大きくなってからは「こんなにテレビを見せていいんだろうか」というのもありました。
 幼児のテレビは2時間まで、ときいていたし、見せすぎてるかなあって。
 でも2人目ベビーの夏坊のときは、そんな悩み自体を忘却。
 テレビなんて、つねに上の子に合わせてつけてますから、下の子の都合なんか知ったこっちゃないわけです。


 「そんなに気にすることないよ」とか「気のせい」「神経質にならなくてもいい」「真面目すぎ」とかいうのも、言われがちな内容でした。
 ところが、真面目な人間にとって「真面目すぎる」と言われることほど困ることってないんですよね。
 同じように、ざっくりした人が「もう少し真面目に」と言われても困るんでしょうけど。
 要するに、育児以前の自分の資質を指摘されると、誰でも困ってしまうわけですね。

 

 とにかく当時の私の目には、ほかのママさんたちがみんな、すごく明るく前向きに楽しんでいるように見えて。
「みなさん元気で明るいなあ。私ってやっぱりダメだわ」って、自信をなくすこともよくありました。
 望んでいる反応をもらうのは、本当に難しいですよね・・・。
 


 じゃあ、共感をもらえず、イライラしたり落ち込んだりしたとき、思わずやってしまうことって何?
 やけ食い? ふて寝?
 それももちろんですが、私が思うに、育児中の人しかぜったいやらない解消法があるんです。
 それは・・・子どもへの、やつあたり。
 もっとも身近で手軽な、ストレス解消法。


 もちろんいけないことなんですよ。大人の都合で小さな子どもに当たるなんて、最低です。
 ですが、一度もやったことのない母親なんて、存在するでしょうか。
 大げさな話ではなく、日常のささいなやつあたりくらいなら、どんな人でも覚えがあるんじゃないでしょうか・・・。

 


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この道をまっすぐ行けばノイローゼ(考えたこといろいろ 1)

2014年05月05日 | 子育て甘辛ホンポ(上の子妊娠~6歳)

 さて、「上の子誕生から6歳まで」というくくりではじめた育児エッセイですが、ようやくおわりが見えてきたようです。
 おわりというのは単に「ここまで書けたら予定通り」という、私の個人的な思いなんですが・・・。

 で、おわりにあたって、久々に目次をととのえてみると。
 やっぱり「明るく楽しく元気に育児」とはちがう暗めのテーマが多いですね。前向きな育児ブログが多い中、なんだかなー・・・。
 とか言いつつも、今回はさらに暗めに、真面目に、考えたことをいろいろ書いてみようと思います。
 


 妊娠、出産、そして幼児の子育てというのは、私にとって、それまでの経験値が全然役に立たないような大イベントでした。
 そもそも、すべてにおいて経験なさすぎ、興味もなさすぎなまま過ごしてきた人生だったので・・・。
 そのツケが、40にもなろうという時期にようやく回ってきたといいましょうか。
 いわゆる自業自得? 楽な道ばかりえらんで、全然まわりを観察してこなかった自分を、反省しております・・・。

 ストレスに耐性がないため、当然ながら育児ストレスにもめちゃめちゃ弱く、無駄に落ちこんだりイライラしたり、もんもんと悩んだりしてしまいました。
 新聞やニュースでときどき取り上げられている、育児ノイローゼ。
 幸いそこまではいきませんでしたが、ノイローゼの方向に伸びた道を見ている感じは、わかるような気がします。


 育児ノイローゼという名前ですが、純粋に育児だけでノイローゼになる人なんていませんよね。
 1種類の理由だけでは、人はそこまで悩みません。
 必ずほかにも問題がある。
 ただ、ふだんなら耐えられるような問題が、育児でいっぱいいっぱいなときに振りかかると、我慢できない大問題に見えてしまうわけで。
 それらの問題が全部ごちゃ混ぜになって、「育児ノイローゼ」なんていう、すべての原因は子ども、みたいな名称に・・・。

 私はありがたいことに恵まれた環境で子育てできたので、難を逃れたわけですが。
 もしも当時、ほかに重大な悩みが出てきていたら、手に負えなくてあっさり転落したにちがいありません。
 ささいなつまずきでも、いっぱいいっぱいの身には、けっこう痛手でしたから。

 で、そういう満杯状態のときに、私がもっとも欲しかったのは何かというと、「共感」「理解」「肯定」の声でした。
 「わかるわかる」「うちも同じ」あるいは「あなたが悪いんじゃないよ」という、外からの声。
 それも単なるなぐさめではなく、子育て経験者の声が、効果大。
 つらいのは私だけじゃない。そう思えるだけで、どんなに心が元気になることか。
 まちがってないよ。そう言ってもらえるだけで、どんなに力がわいてくることか。

 でも、そういう声って、家で待ってるだけじゃ絶対にもらえないんですよね。
 自分で探して、自分自身に補給してあげないと。
 そうなると、いちばん早くて手軽なのはネット上の仲間かもしれませんが・・・これだって「ネットで探す」というひとつのアクション。
 とにかく、行動しないことには何も得られない。

 ところが、この行動というのが、やっかいで・・・。


 まず第一に、わかってくれそうな相手をみつけなきゃいけませんよね。
 相手をみつけたら、次に自分の状況や心境を相手に伝えなきゃなりません。誤解や曲解のないよう、正確に、言葉をえらんで。
 これが難しいし、けっこうエネルギを使います。
 なにしろ、ただの愚痴だと思われないように、子どもの悪口とまちがわれないように、わがままな母親だとあきれられないようにと注意して、伝えなければならないんですから。


 で、そうやって苦労して伝えて、じゃあ共感してもらえるかというと・・・これが悲しいことに、してもらえなかったりする。
 空振り、多発。
 育児って本当に千差万別で、母子の性格にはじまり、家庭環境、経済状況、健康状態・・・いろんな要素の複合体だから。
 「うちも同じ!」な状況はなかなか訪れないんです。


 まあ空振りするだけならいいですよ。
 でも場合によっては、かえって落ちこむようなこと言われたり。
 「やっぱり私が変なんだ」と思い知らされるような反応がかえってきたり・・・。


   

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