あまぐりころころ

主に漫画やゲーム等の感想や考察を。
時に旅行記等も交えながらの、のんびりのほほんブログ。

『食戟のソーマ』第86話感想

2014-09-21 22:55:00 | 食戟のソーマ

 暗殺教室の投票数の少なさに愕然。
 順位結果より、こっちの方が衝撃でした。
 ・・・記念すべき第一回投票で応募券制はやめましょうよジャンプ編集部・・・。

 それと、今回の読切の『拝啓 運命の人』。
 普段は新人作家の読切を読んだ場合、眉毛も動かない私。(←)
 ですが、この作品は素直に面白かったです。
 出だしの引き、テンポの良さ、主人公の背景。
 どれをとっても読み易く、分かりやすく、「面白い漫画」の基礎がとてもしっかりしていると思いました。
 久し振りに、次回作も読みたいと思えた漫画家さんでしたね。





 週刊少年ジャンプ2014年42号掲載。
 掲載順第4位
 第86話 【ガルニチュール】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 創真のビーフシチューからのアレンジということで、美作が出した肉の塊はベーコン。
 ・・・なんだ。こうして見るとそれほど大きくないな。(←)

 美作はそのベーコンを付け合わせ[グラニチュール]として用いようとしていました。
 どうやら創真のビーフシチューのような濾して仕上げるタイプは、ソースと肉だけの地味な品になってしまうため、付け合せが必須とのこと。
 へ~。確かに言われてみれば、ホテルやレストランで出されるビーフシチューには、茹でたブロッコリーや人参のグラッセ等が必ず付け合わせに添えられていますね。
 だけど、ベーコンも添えられる場合もあるとは全く知らなんだ☆

 丸井を筆頭に、これまで榊、吉野、郁魅と解説役を担ってきましたが、やっと伊武崎に順番が回ってきましたよ(笑)。
 おっと、ここでまた新たなスパイス名が。

  • セージ・・・シソ科の多年草。ビロード状の繊毛で覆われた灰緑色の葉が特徴的。
          よもぎに似た強い芳香と爽やかなほろ苦さを持っている。
          肉の油臭さを消す効果が抜群のため、豚肉や挽肉料理等に最適。
          中でもソーセージには不可欠で、[ソー(豚肉・豚肉の塩漬け)+セージ]という名前の由来にもなっている。

  • ナツメグ・・・ニクズク科の雌雄異株の熱帯性常緑樹。10〜20mの巨木だが、成長は遅く実をつけ始めるまでに7年くらいかかる。
           種子は甘い刺激性の香りとまろやかなほろ苦さがあり、その強力な矯臭効果から、世界の様々な料理に使われている。
           肉料理、特にハンバーグやミートソース等の挽肉料理には欠かせないが、焼き菓子にも用いられ、シナモンと相性が良い。
           他にも非常に用途が広く、ペッパー(胡椒)、クローブ、シナモンと共に、世界4大スパイスと言われている。

 ほ~・・・。もしやとは思っていましたが、やはりセージはソーセージの由来になってましたか。
 またひとつ賢くなった栗うさぎでした☆(←)

 

 美作のベーコンにはかなりの燻製技術が施されており、そのレベルは伊武崎並みのもの。
 この事に、かなりの怒りを見せる伊武崎。
 う~む、伊武崎がこれほど怒りの感情を漂わせるなんて初めて。
 美作は万能型といえるタイプですが、こんなに専門的な知識を持っているのは確かに不自然ですね。
 前回、新戸のスッポンバーガーから学んだ創真のように、美作もまた予選での伊武崎の手法から学び取った・・・とも考えられるのですが・・・。
 「模倣」を得意スタイルとする美作がそういう手段を取るとは、ちょっと思えませんね~。
 創真をより精神的に失墜させるために、同僚である伊武崎の技術を使ったという可能性もありますが、それを狙うならば、今回創真と主に関わった郁魅の技術や得意分野を使った方が効果的な筈。
 ここはやはり、伊武崎が自分のことを調べていたというのに気付いていて、そのあてつけに伊武崎の技術を模倣した・・・と考えるのが妥当でしょうか。
 まあ、この事はほぼ確実に後々の伏線になりそうですね。

 アレンジの一環として、付け合わせ[グラニチュール]に工夫を仕掛けてきた美作。
 それに対し、創真の付け合わせは特に変わり映えの無い物の様子。
 そのことから、もはや角崎は「絶対に勝てない」と言って笑います。
 まだ食ってもいないのに断言すんなや(怒)。

 どうでもいいけど、ここのイメージ画の「あばよ☆」な美作がちょっとナイス。



 その一方、美作のトレースに違和感を覚える早津田。
 えりなに味見をしてもらった直後(正確には、郁魅から差し入れを貰った直後)、創真は厨房を立ち入り禁止にしたというのに、何故美作は創真がテール肉を使う事を知っていたのか―――?
 そこに美作が通りがかり、話しかけます。
 「これからはパスワードはもっと凝った方がいい」と。
 そう、美作は早津田が書いていた創真の取材記事を盗み見ていたのでした。
 
 この件に関しては後で述べさせてもらうとして、と。

 早津田、キミも差し入れの直後に閉め出されたよね。
 なのに、なんでテール肉の件を知ってたの???

 そして。
 もはや神出鬼没の名を欲しいままにしている美作に脱帽。
 




 思い出される、創真の試作に費やした日々―――

 厨房に泊まりこんで頑張り続ける創真を心配し、足を運ぶ郁魅と恵。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わ゛゛ーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 この時の私、きっと郁魅と同じ顔になってた。





 郁魅:「試合の前に倒れちまったら元も子もねぇだろうがー!!」

ごもっともーーーーー!!!!!(TT)



 っていうか下手したら、この漫画終わってたぞ―――!!!(爆)



 いざという時は本当に頼りになるしっかり者なのに、こういう所がとても放っておけない男の子、それが幸平創真くん。
 そんなわけで、郁魅は創真を労わってくれてます。
 やっぱり本当は、創真の料理に対する真摯さを分かってくれていたんですね。(^^)
 ただ、創真に料理人をやめてほしくないという思いが強すぎて、ああいう憤りになってしまったのでしょう。
 そんな郁魅に、恵も笑顔でお手伝い。
 創真と郁魅が仲直りしてくれたことを喜んでくれているんですね。(^^)

 
 ・・・・・・・・・・もう遠慮無しで言わせてもらいます。

 今からでも遅くないから、メインヒロインは恵とえりなでなく、恵と郁魅にしましょうよ附田&佐伯先生。


 二人に感謝する創真。
 あああこの屈託のない笑顔・・・!(><)
 この天然め!!
 天然老若男女キラーめ!!!





 自分のせいで創真の努力をかすめ取られてしまった事に、罪悪感に苛まれる早津田。
 このままでは、タクミの二の舞・・・?


 そこへ、クーラーボックスを取り出す創真。

 ・・・・・うん。
 絶望の空気を変えるための演出だというのは分かります。
 創真が早津田に、自分を責めることなんて全く無いんだと伝えたいのも分かります。
 私も早津田を責めるつもりはありません。

 そ・れ・で・も。

 ちょいと切り替え早すぎやしませんか早津田く~ん?(^^



 角崎に話しかける創真。
 あ☆ この時点で角崎タキ、創真の餌食に決定(苦笑)。
 審査員である自分に至って普通に話しかけてきた創真を訝しく思う角崎。
 ですが創真からしてみれば、相手が例え総理大臣だろうがローマ法王だろうがそんなの関係ありゃしません。
 相手がどこの誰であろうが、彼にとっては一人の「客」以外の何者でもないのですから。

 そして、ごちゃごちゃした文句は料理を食ってから言えという主旨(笑)の発言をした後、創真はクーラーボックスを開き―――










 う・・・わっ!









 久し振りに影分身の術披露!!(←違)










 合宿編でのライブクッキングを彷彿とさせる勢いで調理していくのは、牛肉の様々な部位!

 一気に審査員の注目を引く創真。
 そして彼は告げます。

 「牛肉の遊園地」にお連れしよう、と。



 ラストのイメージ画は分かりやすくてとても良かったです。
 行き止まりと思われていた道が、新たな世界へと続いていたという。



 ・・・だけど。



 ・・・・・だけども。

 

 

 

どーして創真くんはこうも悪どい笑みが似合うのかな~~~?
(^^;;;A)

 

 

 


 

 

 今回は・・・そうですね。
 正直に言わせてもらえば、早津田がテール肉の件を知っていた事に関する辻褄の合わなさに「ん?」と思わざるを得ませんでした。

ですが、重箱の隅を突っついてばかりじゃ
漫画は楽しめねえ!!!!!


 それ以外は創真と美作の技と技、技術と技術のぶつかり合いが繰り広げられていて楽しく読めましたしね。
 特にラストは、純粋にワクワクさせられました。
 自分の料理人人生が懸っているというこの超重大な勝負の最中でも、“楽しさ”を創り出そうとする創真。
 創真が何をやらかしてくれるのか楽しみでなりません!!(><)



 早津田からの情報漏れの件は、私からしてみれば「あ、やっぱり★」といった感じでした。
 早津田が“記者”という時点で既に嫌な予感はしていましたから。
 創真への純粋な敬意や記者としての熱意が裏目に出て、創真に不利な状況を作ってしまうかも・・・と。
 それに、今回の件で罪があるのは明らかに美作の方であり、早津田の行動自体にはどこも否はありませんしね。 

 ・・・まあ、それでも。
 さすがにパスワードの甘さには物申したいものがありましたが。
 その点に関してだけは、美作の言う通りです。
 情報というのは、扱い一つで人に光を当てるものにもなれば、人を奈落に突き落とすものにもなる、非常に強力で恐ろしいもの。
 ましてや、記者というものはそれを生業とする役職。
 守秘管理の徹底は基本にして鉄則です。
 これからは早津田にはそれを肝に銘じて欲しいですね。

 今回大きなミスをしてしまった早津田ですが、逆に私としては安心しました。この程度で済んでくれたことに。
 私が一番心配していたのは、創真の父親の件が公に知られることでしたから。
 今回の件で、その可能性は低くなったと思います。



 そして今回も非常に残念極まりない行動を取ってしまった美作。
 タクミとの勝負の際はメッザルーナにガムを吐き捨てるというとんでもない侮辱行為を行い、今回は早津田が集めた情報を盗み見たという一目瞭然の犯罪行為を。
 もはやどこにも擁護の余地はありません。
 これまでの美作のトレース行為は、徹底した相手の観察と情報収集、そして高度な予測という、美作自身も己の時間と労力を掛けていた故にある程度の正当性が認められるものでした。
 ですが、今回取った手段はまさに「相手の努力の上澄みをすくい取っただけの行為」。
 
創真が折角スタートラインを揃えてくれたというのに、その思いに背く卑怯な手段を選ぶなんて・・・。
 もう遠慮はいりません。
 角崎共々、優しく徹底的に調教してやってください創真!!



 そんな創真は、ガルニチュールという「付け合せ」に焦点を当てた美作に対し、どうやら「メイン」である牛肉の美味しさを存分に堪能させることに焦点を当ててきた模様。
 第83話冒頭で述べていたことを、究極にまで突き詰めてきたようです。

 もしかしたら理由はそれだけではないかも。
 折角郁魅が差し入れてくれた、色々なお肉の部位。
 それらからどれか一つだけを選び取るのではなく、なるべく全てを取り入れたいという考えもあったのかもしれません。
 “切り捨てる”どっかの氷の女王サマと違って、創真は全てを“受け入れ”ようとする子ですから。(^^)

 「優しさ」を維持したままの「強い味」への取り組み、牛肉の活用と、次々披露される創真のビーフシチューへの工夫。
 残るは、白味噌の活用。
 多分ここが創真がタクミに見てもらいたいと願っている部分になると思われます。



 心配なのは、美作のトレースがどこまで及んでいるか。
 まあ、ラストの創真ピエロの笑みが、そんな心配を木端微塵に吹き飛ばしてくださりましたが(爆)。
 VSアリス戦の時もそうでしたが、創真がダークスマイルを浮かべた瞬間、私の中で彼の勝利が確定されます。
 ホント創真ってば黒いたくらみが凄まじく似合う子☆

 「優しさ」を維持した「強い味」への工夫はトレースされてしまいましたが、美作の表情から見るに、今回の牛肉のフル活用はトレースしきれていなかった模様です。
 それでも、「あの」美作のこと。
 きっと創真が白味噌を活用してくることは予測済みに違いありません。
 タクミの手法である、「日本食との融合」を創真は必ず取り入れてくると。

 ですが、きっとここが決定的な両者の格差になると思っています。

 仲間想いで真っ直ぐ。
 創真のそういう面は美作にとって読み易い面でしょう。
 ですが、創真はそれと同時に型破りさと思慮深さも兼ね備えている子です。
 美作はきっと創真のそういう面は読み切れないでしょうね。

 素直すぎて。
 器が大きすぎて。
 優しすぎて。
 逆に掴みにくい子、幸平創真。
 それを考えると、タクミとは勝負の面で相性が良かった美作でしたが、創真とは相性が悪いかもしれませんね~♪




 ラストに差しのべられた創真の手を取るためだけに、今週のジャンプを購入しました。(マジ)
 
 さあ、いよいよ次回実食開始となるようです!!

 果たして創真はどんな「牛肉の遊園地」に私達を誘ってくれるのでしょう!?(^^) 




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