あまぐりころころ

主に漫画やゲーム等の感想や考察を。
時に旅行記等も交えながらの、のんびりのほほんブログ。

涙の月曜日

2020-03-31 22:30:00 | 日記

 本当は今日、『鬼滅の刃』の記念考察をUPするつもりでした。
 でも。
 今のこの気持ちを述べなければ、私は自分を誤魔化してしまいそうな気がしてなりません。
 なので、今回の記事は興味のもてない方はどうかスルーなさってください。

 

 

 

 

 

 

 いまだに実感が全然湧きません。

 志村けんさんがお亡くなりになってしまったんだなんて。

 

 

 小さい頃からずっと、ずっと見知っていた芸人さんでした。
 一番大好きな芸人さんでした。

 面白くって。
 ひょうきんで。
 温かくって。

 それが。

 まさか。

 こんな形で旅立たれてしまうんだなんて。

 

 

 日本中に沢山の沢山の笑いと笑顔を与えてくださった方が。

 最期は近親者の誰にも看取られず。
 手も握ってもらえず。
 この世を去ってしまうんだなんて。

 こんな事ってあります?

 

 

 

 もし私の家族が。
 ・・・母が。
 コロナウィルスに感染してしまい、この世を去ってしまったら。
 傍にいることも出来ず
 手も握れず
 これまでのお礼も何も伝えられず別れることになってしまったら。

 

 私は、一生、前を向いて生きることは出来なくなるでしょう。

 

 

 今は、ただ、これしか言えません。

 

 

 

 

 

コロナが憎い。

 

 

 


 今この文章を綴っている間も、涙が止まりません。

 

 ですが。
 昨日はあまりの衝撃に頭に浮かぶことさえもできなかった、この言葉を綴らなければ。

 

 

 

 志村けんさん、これまで本当に本当にありがとうございました。
 今までも、これからも、ずっとずっと貴方は一番大好きな芸人さんです。
 どうか。
 ご冥福をお祈り致します。

 合掌。

 


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信じない。信じられない。

2020-03-30 10:10:00 | 日記

 

 

 

 

 

 

 志村けんさんがお亡くなりになられたことも。

 

 

 

 

 

 

 炭治郎のことも。

 

 

 

 

 

 

 どうか嘘であってほしい。

 

 

 

 

 

 

 ・・・信じられない。

 


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青の絶叫と赤の絶叫の多重奏。

2020-03-23 21:50:00 | 鬼滅の刃

 『鬼滅の刃』も、記念すべき連載200回目突破までいよいよ目前に迫ってきました!!
 なので表紙&巻頭カラーも当然くると思っていましたよ。(むしろ無かったらおかしいレベル)
 前回の4周年記念の際の巻頭カラーはとても熱く激しく格好良い画だったので、今回は静かな画を吾峠先生は用意しているかも・・・と予想しています。
 どちらにせよ。
 吾峠先生、いつも本当にお疲れ様です。(m(_ _)m)

 

 希望としては今週中に記念考察第二弾をUPし、本編感想も追いつきたいと考えてはいるのですが・・・。
 年度末という事もあり、かなり難しい状況だったり。
 ですが、吾峠先生がこんなにも頑張っておられるのですから私も頑張らなければ・・・!!
 もう今月はゲームは一切断ってブログの記事作りに注力したいと思います!!ファイトォー!!

 

 

 

 

 

 で。

 

 

 今週のジャンプ本誌の方ですが

 

 

 タイトルの通りです。

 

 

 

 

 

 

あ゛ーーーーーーーーーー!!!!!

 

 

 

あ゛ーーーーーーーーーー!!!!!

 

 

 

あ゛ーーーーーーーーーー!!!!!

 

 

 

あ゛ーーーーーーーーーー!!!!!

 

 

 

あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!
たんじろう・・・・・!!!!!

(七転八倒)

 

 


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『鬼滅の刃』第197話感想

2020-03-23 02:00:00 | 鬼滅の刃

 つい数時間前まで『鬼滅の刃』の特別番組を見ていました。(なのでUPがこんな時間に)
 それによると、劇場版無限列車編の最新情報が4月10日に発表されるとのこと!!
 絶対見る!!!

 

 

 って・・・
 4月10日って『FFⅦ リメイク』の発売日やんけ!!!(なにこの究極の二択)

 

 

 

 週刊少年ジャンプ2020年15号掲載
 第197話 【執念】

 

 

 冒頭の珠世さんが妖艶で美しいです。
 無惨を背後から抱いている珠世さんですが、抱擁というものは愛情表現の最たる動作である一方、 「相手に対する執着的怨恨」を表現する動作でもありますからねえ・・・いわば怨霊的な。
 特に女性の場合はこの所作の効果は殊更大きいわけでして。しかもしっかり無惨の顔に爪を立てているという隙の無さ。
 ・・・吾峠先生、間違いなくこのページはノリノリで描いたな☆

 

 縁壱には遠く及ばない鬼殺隊の力は、無惨にはほとんど効かないものでした。本来ならば。
 ですが珠世さんの毒の効果によって、赫刀を始めとした鬼殺隊の攻撃は極めて有効な攻撃に。
 「こんな短期間でこれほどの毒を~」と、驚愕する無惨。
 これもひとえに竈門兄妹の協力の賜物です。
 炭治郎が鬼達の血を採取してくれて禰豆子が自身の血を提供してくれたからこそ、この短期間でこれほどの効果を成す薬毒を開発することに成功できたのでしょう。

 そしてこれらの毒は童磨に用いられたのとは全く違うものとのことで、無惨をもってしても分解・解析に時間が掛かるそうでした。
 ふむ・・・。
 童磨に用いられた毒もしのぶさんと珠世さんの共同研究で作成された毒でしたが、多分・・・、童磨に用いられたのは藤の花を元にした毒で、無惨に用いられたのは禰豆子と無惨の血を元にした毒なのではないのでしょうか?

 

 

 突如。
 動きが止まる無惨。


 珠世さんの薬のお陰と考え(ご名答!匂いで分かったのかな?)、これを好機に一気に畳み掛けようとする炭治郎でした・・・
 が、次の瞬間。

 

 

 無惨から発せられる衝撃波!!

 

 

 「パギャ」展開(第191話)の再来です。
 謎の攻撃によって炭治郎も伊黒さんも倒れてしまいました。

 

 見れば無残の胴体には大きな口が。
 第192話の感想で無惨のパギャ攻撃が足から出されていたのが判明した時、「腹からも攻撃を出してきたらもう笑うしかありませんね」と言った私。
 よし、笑ってやろう・・・と言いたいのですが。
 笑えない!!!こんな状況で笑えるわけがない!!!

 炭治郎が!!!炭治郎がぁあああ!!!(>|||

 

 

 この衝撃波はこれまでの単純な攻撃とは違っていました。
 なんと炭治郎は体が激しく痙攣しまともに動けなくなってしまいます!!!
 しかも呼吸も出来ないという!!!

 うああああああああああ!!!うああああああああああ!!!

 アニメになった時、このシーンを直視できる自信がありません。
 アニメのあのハイクオリティと花江さんの声がドッキングしたら、下手したらトラウマになりそう。

 

 無惨・・・おまえ・・・。
 家族を奪い、血毒で苦しませて、散々負傷させて、そして今度は神経系まで狂わせて。
 いったいどれだけの苦痛を炭治郎に浴びせるんだこの野郎(怨)。

 

 

 なんとこの衝撃波は愈史郎の術符を通じて、遠く離れた場所にいる産屋敷輝利哉達のところにまで届いていました!(ああ!鎹鴉が・・・!!)
 ということは、無惨が放ったのは視神経を通してダメージを与える術だったのでしょうか?

 自分がダメージを負っても尚、現場の炭治郎や伊黒さんの無事を確認しようとする輝利哉。
 本当に鬼殺隊は老若男女問わず、全員がそれぞれの役目を全うすべく戦ってくれていますよね・・・。

 輝利哉達にまで効果が及んだことにより、本拠地の場所が逆探知されるのではないかを懸念する煉獄槇寿郎さん。
 う~ん果たしてどうでしょう。
 確かに総力戦であることを考えればここで宇髄さんや槇寿郎さんのターンになってもおかしくはありませんが、いよいよ佳境に迫っているこのタイミングで本拠地が襲われても物語の主軸にはあまり影響がありませんからねえ・・・。

 そんな波乱の中、残り時間はあと25分。
 

 

 

 炭治郎達にとどめを刺すこともなくその場を去ろうとする無惨。
 もはや逃げることだけで精一杯なのでしょう。

 

 そこへ。
 無惨に斬りかかる一人の剣士。

 その人物は―――伊之助!!!
 遂に復帰してくれましたか!!待ってたよキミが戻ってくるのをずっと!!

 愈史郎ら救護チームによって応急処置はされていましたが、それでもかなりのダメージを受けている模様。
 かなり息が乱れています。

 

 無惨は伊之助にも炭治郎達に放ったのと同じ術を放とうとするものの・・・不発に終わります。
 もはや疲労が溜まりきったせいで、術を放つほどの余力は残されていない模様。
 やはり術の類はそれなりに消耗が大きいみたいですね。

 

 無惨のパギャ攻撃によって足を失った悲鳴嶼さんと腕を失った義勇さん。
 実は彼らは・・・

 

!!!!!

 

 何てこと・・・。

 私、てっきり・・・。

 彼らが欠損してしまったのは、あの時愈史郎の術符を用いていなかったからだとばかり・・・。

 伊之助らが欠損せずに済んだのは、愈史郎の術符で透明化していたから無惨の狙いが若干外れたんだとばかり・・・。

 それがまさか、同期組を庇ってくれていたんだなんて・・・。


 柱達の気概に泣きそうになりました。
 ごめんなさい。貴方達の気概を甘く見ていて。
 ありがとう。同期組を守ってくれて。

 

 伊之助の言葉に涙を滲ませる炭治郎の姿が、更に私の涙腺に揺さぶりをかけます。

 

 

 自分達を庇ってくれた悲鳴嶼さんの足。義勇さんの腕。
 食事を共にした仲間達の命。

 いずれも、もう戻ってくることはない。

 

 「返せよ」

 「全部返せ」

 「それができないなら」

 「百万回死んで償え!!」

 

 伊之助・・・!!(><。)

 

 

 立ち向かう伊之助に、腕を地中に潜らせて攻撃を仕掛けてくるという戦法をとってきた無惨。
 ・・・多分これは童磨戦から得た情報を元にした攻撃方法でしょうね。
 皮膚感覚が優れている伊之助でも、さすがに地中の動きは感じ取れませんから。
 今回の冒頭で、童磨戦から「毒」についての情報は活かせなかった事を提示しておきながら、ここで「伊之助の触覚」についての情報は活用できた、というのを暗に描写しているのは巧いところ。
 このお陰で説明はなくとも、読者からはある程度繋がりが察知できますものね。
 多分吾峠先生はそんな読者の読解力も見越してこういう描写を入れてくださっていると思います。

 

 無惨の腕に掴まり、ピンチに陥る伊之助。
 そんな彼を炭治郎に代わって助けた人物は―――善逸!!!
 待ってたよキミが戻ってくるのもずっと!!



 伊之助と一緒に無惨に立ち向かいながらも、炭治郎に呼び掛ける善逸。

 「炭治郎 生きることだけを考えろ」

 「聞こえるか お前は死なない 絶対死なない」

 「禰豆子ちゃんと帰るんだ 人間に戻った禰豆子ちゃんと」


 善逸・・・!!!(><。。)


 ここの善逸の言葉もまた、伊之助のとは違う意味で感動しました。
 何が良かったって、「死ぬな」ではなく「死なない」と言ってくれていたことです。
 「死ぬな」という言い方って、既に当人の死が前提にある発言だと思うんですよ。
 ですが、善逸は「死なない」と言ってくれた。炭治郎の死を完全に否定してくれた。
 この言い方が嬉しかったです。本当に。

 しかも。
 とてもとても有難かったのが、炭治郎の“未来”を語ってくれていたこと。
 鬼殺隊士のほとんどがそうではあるのでしょうが、炭治郎はこの最終戦の先に自分の“生”を全然見ていないんですよね。
 自分の命と引き換えになっても大切な人を守る。自分が死んでも無惨を倒す可能性を繋ぐ。最期まで鬼殺隊士の務めを全うする。
 それらの意志は、それだけ強い覚悟を意味してもいるのですが・・・。
 やはり炭治郎を大切に想う身としては、そんな彼の姿勢は見てて辛いわけでして・・・。
 だからこそ、「帰るべき家がある」「家族が待っててくれている」という炭治郎の未来を示す善逸の言葉は私としてはとても有難くもあり、炭治郎に必要な言葉だったと思います。


 それも相まって。
 善逸の言葉に涙を溢れさせる炭治郎の姿が、私の涙腺を決壊させました。(←)

 

 

 伊之助と善逸。二人の言葉を受け、必死に頭を働かせる炭治郎はある手段に打って出ます。
 それは日輪刀を己の身に刺して無惨の術を打ち消すこと。
 ・・・相変わらずながら、本当にこの作品は敵の術を破る手段がハードというか、策を選ばないというか・・・。いや戦況から見て当然かもしれないのでしょうが・・・。
 無限列車編でも炭治郎は魘夢の術を破るために自分で自分の首を斬ってましたし・・・。(あああ今思い出しても血の気が引きそう)
 本当に炭治郎の胆力は凄いの一言です。
 これが凡人ならパニックのまま何もできずに死亡してしまうに違いありませんが、炭治郎はちゃんと思考を働かせ、かつ解決策を導き出したのですから。

 己の日輪刀を自身に突き立てる炭治郎。
 「赫刀」のままで。
 
蒸気を上げる日輪刀。
 この反応は
無惨の血鬼術を打ち消しているものなのでしょうか。
 もしかしたらそれだけではなく、日輪刀が高温になっていることを示しているのでしょうか。その色が意味している通りに。

 

 

 再び戦いに復帰せんとしているのは炭治郎だけではありませんでした。

 今一度、戦場へと集いつつある柱達。
 全ては無惨を倒すべく。

 

 

 


 

 

熱い。

 

 

 いやもうこの作品はずっと前から熱かったですが、今回は殊更胸に来る熱さでした。
 なんといっても後半の伊之助と善逸の言葉が・・・!!(><。。。)
 本当に伊之助も善逸も成長しましたね・・・。
 あの伊之助が仲間を大切に思い、「奪われる」ことに怒り、涙するなんて。
 あの善逸が怯えずに強敵に挑み、仲間を励ましてくれるんだなんて。
 初めて会った頃は二人とも自分の事しか考えられないような子達だったというのに。
 今はこんなにも他者(仲間)のことを思い遣る事が出来るようになったんだなんて。


 改めて思いますが、本当に本当にかまぼこ隊は良いチームです。

 一応これでかまぼこ隊が同じ場に揃いはしたものの、肝心の炭治郎の復帰はまだ。
 早く三人のコンビネーションが見たい・・・!!
 
・・・のですが、それ以前に
 どうか早く炭治郎の痙攣が治りますように・・・!!!(>人<;)

 

 

 炭治郎の心配をする一方で他の仲間達の現状も心配だったり。
 まず一番気掛かりなのは鏑丸ですね・・・。
 衝撃波自体のダメージも勿論ですが、鏑丸は伊黒さんの「目」にもなっていたわけですから・・・。
 もし考察通り無惨のあの攻撃が視覚を通して追加ダメージを与えるものだった場合、炭治郎と同様に苦しんでしまっているか・・・もしくは・・・。(考えない考えない!)

 そして依然として不明なのが不死川の容態。
 今回で悲鳴嶼さんと義勇さんが欠損したのは善逸と伊之助を庇ってくれていたためだったということが明らかになりましたが、ということは、ひょっとしたら不死川はカナヲを庇ってくれていた・・・?
 だからあの場で唯一カナヲだけが吹き飛ばされずに済み、不死川が一番大きく吹き飛ばされてしまっていたのでしょうか?
 足、腕、眼の欠損ときたら・・・不死川は胴体に風穴が空いていたりして・・・。 (風柱だけに、なんて言えない言えない言ってはいけない)
 ですが同時に、あの時不死川は癒史郎の術符を用いて姿を消していたため、大ダメージは免れている可能性もあります。
 こうした場面状況から考えると、無事か否かの天秤がほとんど均衡になっていますよね。
 本当に吾峠先生のバランス感覚は優れているなあ、と舌を巻くばかりです。

 そしてそして、伊之助&善逸と同じタイミングで治療を受けている筈のカナヲは一体どうしているのでしょう?
 カナヲも禰豆子に同伴してくれているのでしょうか?
 もしそうだったら、禰豆子&蜜璃さん&カナヲで女子チーム結成?(←)

 

 

 ちなみに考察好きな身としては、この件で炭治郎の日輪刀は炭治郎の血肉を受けた(=炭治郎の身体は日輪刀を受けた)という点にも留意しておくつもりです。
 ・・・これも偶然かもしれないけど・・・。
 義勇さんも止血のために、熱した日輪刀を己の身に受けていましたっけねえ・・・。(第164話)
 そういえば描写はされていませんでしたが、結局炭治郎はあの後傷を焼いてもらったのでしょうか?(めっちゃ痛そうなので個人的にはやっていて欲しくありませんが)
 あの時の傷の位置は左上腕。
 そして今回炭治郎が己の日輪刀を突き刺した箇所も左上腕に近い位置。
 もし炭治郎が治療を受けていた場合、炭治郎は義勇さんの青刀と己の黒刀(赫刀)をほぼ同じ個所に受けていることになる・・・。
 ああダメです、とめどなく考察が拡がっていく・・・!

 

 

 さあ、いよいよ無惨の体力が底を尽きかけています。
 でも。
 ここまで戦況が大詰めに迫ってくると・・・
 盤面がひっくり返されそうで怖いのですが、ね。

 


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『鬼滅の刃』考察 ~溢れる「赤」と稀有な「青」~(1)

2020-03-19 00:20:00 | 鬼滅の刃 考察

 社会現象まで巻き起こすほどの人気作となった今も、変わらず全力で展開が突き進んでいく少年漫画『鬼滅の刃』。
 そんなこの作品も、今月末発売の週刊少年ジャンプ18号で連載200回目という大きな節目を迎えます。
 その記念すべき第200回目のお祝いとして、私が以前から抱いていた考察を記事にしてUPする予定でしたが、なんと現在の本誌の展開が私の考察に突き刺さりそうな事態に。
 この緊急事態に急遽予定を変更して、此の度記念考察第一弾をUPする運びになりました。
 ・・・ふう。間に合って良かった☆

 最初に述べておきますが、これから述べる考察はあくまで私という一個人の考えに過ぎません。そのことをどうかご了承の上でお読みください。
 そしてもう一つの注意点はネタバレ全開です。
 そもそもこのブログの感想記事自体がネタバレの塊のようなものなのですが、もし「鬼滅の刃 考察」の検索でこのブログにお越しくださった方は、ジャンプ本誌最新話までの内容にダイレクトに触れているので、どうかご注意くださいませ。
 

 

 


 まず最初に述べておきましょう。

 皆さんは「この『鬼滅の刃』のキーワードは何か?」と問われたら何を思い浮かぶでしょうか。
 「絆」でしょうか?それとも「血」?もしかしたら「日輪(太陽)」?
 確かにそれらも立派なキーワードの一つです。
 そもそもこの作品はキーワードたるに相応しい重要なファクターが幾つもある作品ですからね。

 ですが。

 私はこの『鬼滅の刃』という作品の最大のキーワードは「熱」と考えています。
 そう考え始めた切っ掛けは、無惨との直接対決が始まって間もなくの頃でした。
 第185話【匂いのない世界】で不死川の炎上攻撃に怯んでいた無惨。
 斬撃には微塵も動じなかった無惨が不死川のこの攻撃には怯む様を見せたことに、ふと思ったんです。
 「・・・ひょっとしたら鬼って、熱に弱いのかも・・・」と。
 ウイルスが熱に弱いように。
 それを切っ掛けに改めて「熱」という点に照準を当ててこれまでの物語を読み直したところ・・・。
 驚きました。
 重要点のほとんどに「熱」、もしくは「熱に繋がるもの」が用いられていることに。
 炭治郎がヒノカミ神楽を使い始めた頃から身体の“熱”が常に高い状態にあること。
 「痣」の発現条件の一つが“高熱”であること。
 同様に「赫刀」の顕現条件にもまた、″高熱”が必要であること。
 最近の展開では、大活躍を見せた伊黒さんの相棒:鏑丸も「ピット器官」という、“熱”で物体の位置を感知するという能力を持っています。


 それだけではなく、私個人としてはこの『鬼滅の刃』という作品自体においても「熱」というものはとても大きい意味があると思っています。
 正直に言わせてもらいますが、連載が始まった当初、私はこの作品に一切「熱」を感じられませんでした。
 これまで見てきた吾峠先生の作品は、非常に独特の世界観を持ちながらも、そのイメージは「奇怪」「淡々」
 少年漫画的な「熱さ」は全然感じられない作風だったんです。
 でも。

 回を重ねていく毎に、少しずつ温かみを感じるようになっていき、温かみは温もりへ、そして熱さへと、次第に「熱」を上げていきました。

 そして今では、誰もが認めるほどの熱さを持った王道作品へと成長を遂げることに。

 だからこそ私は、この『鬼滅の刃』の最大のキーワードを「熱」と提示させて頂きます。

 そんな「熱」という言葉に直結するイメージが「赤」。
 そんな「赤」と対を成すのが「青」。

 よってこの記念考察のサブタイトルを『~溢れる「赤」と稀有な「青」~』と名付けた次第です。

 

 


 それでは今回のメイン考察へと移りましょう。

 今回から三部に分けて述べる『鬼滅の刃』考察、その最初は

 [青い彼岸花]について考察してみたいと思います。

 

 


出典:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第67

 

 

 [青い彼岸花]。これについては『鬼滅の刃』最大の考察ポイントとして既に多くのブログや動画などで考察が述べられておりますね。
 これほど多くの方々が鋭い視点や深い知識をもって考察なされておられるならば、私が敢えて考察を述べる必要はないだろうと思っていました・・・が。
 なんだか私と同じ考察を述べている方はちょっと見当たらず☆
 
ならば一個人の考えとして述べておこうと思った次第です。


 さて、[青い彼岸花]は、鬼の始祖である鬼舞辻無惨が唯一の弱点である日の光を克服するために必要な薬の名前にして原材料なわけですが、その花の存在は極めて謎に包まれています。
 実在しているものなのか。
 それとも、何かの比喩表現なのか。
 そもそも無惨や配下の鬼達が何百年かけて探し回っても、見付けるどころか有力な情報も得られなかったという青い彼岸花。
 しかも無惨は人間社会に溶け込み裕福層の人間に関わることで、広い人脈や多くの文献からも情報を得る手段を持っていたはずなのに、それでも一切手掛かりを得ることは出来なかったという。
 これら二点から
 少なくとも鬼には絶対に見付けられない場所に存在する
 
そして人間でも滅多に見ることが出来ない存在

 であることが推測されます。

 このことから、青い彼岸花は極めて稀有な存在と言えるのでしょうが・・・

 私はこの考えを逆転させてみました。

 もし青い彼岸花はさほど珍しくはない存在だったならば?と。

 青い彼岸花は実は普通の赤い彼岸花に自然に紛れて自生しているもので、ある特別の条件が複数重なった場合にのみ、ある特別な視覚を持つ人間にのみ青く見える彼岸花だったとしたら?と。

 

 

 そう。
 実際に青い彼岸花を見た人物は、既に作中に登場しています。

 

 それがこの作品の主人公である竈門炭治郎。

 

 それを証明しているのは第39話【走馬灯の中】のラストで描かれている炭治郎の走馬灯です。
 あの走馬灯には青い彼岸花と思われし彼岸花が映し出されていました。
 ということは。
 少なくとも炭治郎は青い彼岸花を過去に“見た”ことがあるということです。

 



 ここで一旦、話を少し戻しましょう。

 刀鍛冶の里編を経て、史上初の日光を克服した鬼となったのが炭治郎の妹である竈門禰豆子。
 そのため禰豆子は、その体質を取り込まんとする無惨に狙われることとなりました。
 そして今現在、ジャンプ本誌では炭治郎達の危機を察知した禰豆子が彼らを助けんと戦場へ向かっています。

 この展開に巷では「戦場に出向いた禰豆子が無惨に取り込まれてしまい、日の出を迎える前に無惨が日光を克服してしまうのではないか」という懸念が多く飛び交っていました。
 ですが、私はその議論自体が不思議でしょうがなかったんです。
 どうして[青い彼岸花]というもう一つの日光克服手段については着目されていないのだろうと。

 日光を克服する体質を持った鬼。それと並び立つ存在[青い彼岸花]。
 そして。
 禰豆子と並び立つ存在もいます。

 そう、それもまた―――

 

 彼女の実兄である竈門炭治郎。

 炭治郎と禰豆子、彼ら兄妹は表裏一体的な運命共同体なのですから。

 

 ここまでで語った通り、過去の出来事においても、そしてキーパーソンである禰豆子との関係性においても、炭治郎は[青い彼岸花]と大きな関わりを持っていることが窺えます。
 ですが、青い彼岸花自体はあくまで薬の“原料”。
 もし生態や生息場所が明らかになったとしても、すぐに無惨の日光克服手段として使えるわけではありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・・・・・・と、言いたいのですが。

 

 

 

 

 もしも。

 

 もしも。

 

 

 

 

 既に[青い彼岸花]が完成されてしまっているとしたらどうなるでしょう? 

 

 

 

 過去に青い彼岸花を目にしていた炭治郎。
 果たして彼は、何時、どのような状況でその花を目にしたのでしょうか。
 日常生活の中で偶然目にしたのか。
 「誰か」に用いられているのを目にしたのか。
 それとも。
 炭治郎自身に用いられているのを目にしたのか。

 

 毒草として有名な彼岸花ですが、最近の本誌展開でも顕著に示されている通り薬と毒は表裏一体。
 使いようによっては、彼岸花は実際に薬草としても用いられています。

 

 かつて炭治郎は幼い頃、弟を火鉢から庇って額に火傷を負いました。(第81話参照)
 もしかしたら、その際に治療薬として偶然青い彼岸花が彼に用いられていた・・・という可能性があるかもしれません。

 

 もしそうだったならば―――

 

 もし、もし炭治郎の身体に青い彼岸花の成分が存在しているとしたら―――

 

 

 私は  物凄く  嫌な  予想を  生み出してしまいました。

 

 

 私がこの「嫌な予想」に至ってしまった原因となったのは、作中のとある人物です。

 それは蟲柱:胡蝶しのぶさん。

 
 
しのぶさんは姉の仇である上弦の鬼:童磨を倒すため、童磨に喰われる前提で自分の身体を藤の花の毒の塊に変えました。
 一年以上の長い年月をかけて、少しずつ、己自身を鬼にとっての猛毒に。

 

 

 ひょっとしたら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ形で今の炭治郎自身も、
鬼にとっての霊薬[青い彼岸花]になってしまっているのではないのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 無惨に幸せを奪われず、一介の炭焼き小屋の跡取りとして平凡な人生を歩んでいたならば、青い彼岸花の影響など全く無いごく普通の人間として炭治郎の人生は終わっていたことでしょう。

 ですが。

 無惨に人生を狂わされ、鬼殺隊士となり、全集中の呼吸を習得し、「ヒノカミ神楽」を使い始めた頃から炭治郎の身体は少しずつ変化が起きていきました。
 その一つが体温の上昇です。 
 次第に額の痣にも変化が起き、戦闘後の回復速度も人間としては異常なほど早くなっていった炭治郎。
 鬼殺隊士になってからの長い時間の中で、そんな炭治郎の身体の変化が少しずつ彼の体内の青い彼岸花の成分を活性化させていたとしたら?
 そしてこの最終決戦で注入されてしまった無惨の血によって、炭治郎の体内で[青い彼岸花]という薬が完成されてしまったとしたら??
 無惨はおろか、珠世さんも、しのぶさんも、そして当の炭治郎自身さえもあずかり知らぬところで。

 第185話冒頭にあった炭十郎の「炭治郎が危ない」という呼びかけも、「炭治郎が無惨の血毒によって死んでしまう」という意味だけではなく「炭治郎が無惨に捕食対象として狙われてしまう」という意味もあったのかもしれません。

 

 

 

 当たってほしくなんてありませんよ。我ながらこんな不吉な考察。

 

 

 

 

 ですが、仮に、万が一、この考察が当たっていたとしたら。

 

 

 

 今週掲載の『鬼滅の刃』第198話は、まさにとんでもない瀬戸際の状況にあります。

 

 

 あの状況を見た瞬間、私は血の気が引きました。
 炭治郎と無惨のあの状況は。

 今がまさに、無惨が太陽を克服するか否かの境界線。

 

 

 

 だから。
 伊黒さんは本っ当に大きな偉業を成してくれたんです!!
 勿論炭治郎を守ってくれたという意味での感謝が大・大・大前提にあります。
 ですがそれと同時に、鬼殺隊の使命としても。
 
 思いもしませんでした。まさか伊黒さんにこれほど感謝する時が訪れるなんて。

 

 

 

 それでも、いまだ非常に危険な状況であることに変わりはないのですがね。

 メタ的な見方をしてしまえば・・・無惨は太陽を克服してしまうことでしょう。
 いまだ多くの謎や布石が残されていることを考えれば。

 

 

 ですが、今なによりも心配なのは炭治郎の身。

 

 果たして次回、どんな展開が待ち受けているのか。
 正直不安で堪りませんが・・・見届けるつもりです。

 

 

 

 

 剣士としての“道”を進むにつれて身体の「赤」が強くなっていった炭治郎。
 そんな彼に秘められているかもしれない「青」。
 今回は[青い彼岸花]を通じて、そんな炭治郎の謎について考察してみました。

 それでは次回は、また別の側面から『溢れる赤と稀有な青』について考察してみたいと思います!!

 


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