あー「十傑総選挙」の投票期間が終わってしまいましたねー。
発表は6月8日とのことで。
その際は、ジャンプ本誌の方でも佐伯先生の描き下ろしイラストと共に発表されるそうです。
中間結果には色々と悶々しましたが・・・。
ま、今回の投票は「誰が十傑に相応しいか」であって、必ずしも「誰が人気があるか」ではありませんものね!!(負け惜しみ入ってます)
果たしてあれからどう順位が変化したのか。
まずは来月の結果発表を待ちましょう。
創真の一位獲得を願って・・・!!(><)
週刊少年ジャンプ2015年22・23合併号掲載
掲載順第10位
第116話 【成長という果実】
さて、前回気持ち良く四宮の店でのスタジエール研修を終えた創真。
ですがこの研修は一週間毎に計4ヶ所の現場に赴くという、約一ケ月に渡るものでした。
へ~思っていたより随分と長い研修だったんですね☆
「地獄の合宿」と同様に多くの生徒がふるい落とされる「スタジエール研修」。
ちなみに研修の開始直前での一年生の人数は504名。
「地獄の合宿」の終了時点で生き残っていたのは628名・・・。
うわあ、既に124名も退学しちゃってるのか・・・(汗)。
やっぱりこの遠月学園は、行事内だけでなく普段の学校生活においても容赦無く切り捨てていくのですね・・・。
そんな研修も中盤を迎えることに。
創真のライバルや仲間達はというと―――
<黒木場の場合>
研修先の不良息子を更生&不良の溜まり場だった店も改革。
これは凄く良い形で黒木場の“味わい”を上げてましたね。
「秋の選抜」第一回戦でも描かれていましたが、荒くれ者をも従える黒木場の「番長」的イメージをプラス効果に持ってきていました。
粗暴で攻撃的な言動ながら、意外にも食事マナーには真面目だった黒木場。
かつて店の独裁者として君臨していた黒木場ですが客達が全然反抗していなかったのは、彼の料理の美味しさもあったでしょうが、彼の命令が礼儀や作法の遵守などスジの通ったものだったからかもしれませんね。
<青木&佐藤の場合>
研修先でも一緒だったのはもはやお約束(笑)。
「秋の選抜」に選ばれなかったこともあって極星陣の中では実力が低めに思えがちな彼らですが、それでも腕は確かでした。
心配せずとも無事にクリア出来そうですね。
それと、ここの二人の作り笑顔を見てふと感じたのですが・・・。
・・・ひょっとして附田(佐伯)先生って、藤田和日郎先生に影響受けてます?(以前北海道に取材に行った際にも、ツイッターでちらりと述べておられたような・・・)
いえ、少年漫画家なら誰しも藤田御大には敬意を持たれるでしょうけども。(実際栗うさぎも、藤田先生は稀代の天才と思っています。真似しようとしても決して出来ない、唯一無二のものを描くことが出来る“本物”の漫画家だと。)
全く目が笑っていないあからさまな二人の作り笑顔は、『か●くりサーカス』で主人公が無理矢理作っていた笑顔を思い出させました。
お互いに得意分野が「揚げ物」という事もあって、しょっちゅう小競り合いを繰り広げながらもいつも一緒に組んでいる、仲良しな青木と佐藤。
でも・・・。
今の関係が大きく変化する時がいずれ訪れるかもしれない。
アニメ第4話を見て以降、そんな予感を抱いています。
<イサミの場合>
おかえりなさい冬イサミ。
新戸と同様に、相手の“後ろ”を追うことに甘んじていたイサミ。
ですが彼も、「秋の選抜」でタクミの敗北を目の当たりにしたことでこれまでの自分を変えようとしていました。
タクミが挫折した時に何も出来なかった自分。
そんな自分から、これからはタクミを支えていけるような自分へと。
タクミの成長もさることながら、イサミの成長の指標も立ちましたね。
案外このコンビが理想的なパートナー関係に最も早く辿り着けるかも。
<伊武崎の場合>
なにやら研修先の店は相当な苦境に立たされている模様。
店長さんも人は良さげなのですが、店を続けることを諦めてしまっているようです。
店が潰れようとも、伊武崎は合格できるよう掛け合うから、と店長さんは配慮してくれますが・・・大事なのはそういう事ではありません。
伊武崎の脳裏に浮かぶ人々。
絶望的状況でも決して諦めず、真っ直ぐに挑む創真。
例え己の実力が足りなかろうが、懸命に今の自分の全力を尽くそうとする恵。
そして・・・一色先輩。
諦めて堪るかと、もがこうとする伊武崎。
それは、これまで色々な理由を付けて誤魔化していた、己の熱い内面。
初めて「眼」を公開することによって、“本当の伊武崎”がようやく表に出されたことが表現されていますね。相も変わらず見事な描写法です。
伊武崎も「秋の選抜」を経て、ついに大きな一歩を踏み出しました。
創真や恵と同様に、「頑張れ!!」と応援したくなるキャラになってきていると思います。(^^)
そして、やっぱり似てる。伊武崎と一色先輩は。
<恵の場合>
派遣された先は、どうやら料亭のような店。
そこで、厨房内だけでなく仲居の仕事も兼任したいと願い出ています。
既に充分過ぎる程店の為に頑張ってくれているものの、それでも尚店に貢献しようとする恵。
厨房以外の場所でも戦力に。
尊敬させられる献身振りですね。それだけでなく、かつては見られなかった積極性もしかと感じられます。
恵もまた立派に成長しているなあ~。
ちなみに女将さんが恵の体が持たないのではと心配していましたが、その点は大丈夫だと思います。
恵はさり気に体力のある子なので。
なぜなら。
卓球(スポーツ)の熟練者ですから。
スポーツ経験者ということで基礎体力が高いであろう恵は、ちょっとやそっとでは体を壊さないと思います。
まさかこんな形であの設定が活かされてくるとは思わなんだ☆(初めて知った時は単なるギャグと思ってたのに)(←)
それに恵なら仲居の仕事も両立出来る筈。
恵の実家は旅館ですもの。
幼い頃から実家の手伝いをしていた恵なら、仲居仕事もこなせるに違いありません。
黒木場に引き続き、恵もこれまで敷かれてきた設定が見事に働いていますね。
<郁魅の場合>
ここだけ別漫画(笑)。
なにやら謎の老人(いや料理人でしょうけども)から「火入れの奥義」とやらを授けられることになった様子。
これもまた中々興味深い展開ですよ!
当初から、肉の調理を通して繊細な温度の把握に長けていた郁魅。
今回の件。それと小説版第2弾で明かされた設定も加われば、郁魅はこれから肉の達人[ミートマスター]だけでなく加熱を自在に操る[ヒートマスター]へと成長するかも!?
これまた巧い具合に既存の設定を広げてきましたね~!
郁魅の活躍もこれからまだまだ広がりそうで俄然楽しみになってきました!!
それと、ライダースジャケットの郁魅はやっぱり格好良い!!(>▽<)
『別腹!』で披露した姿が再びお目見え!!これは嬉しい!!
冬の期間だけでしょうが、これは嬉しい衣替えでした!
結論を言わせてもらうと・・・
皆さん随分と適材適所だったご様子です(笑)。
それぞれが現場で修業を積む一方、あるいは慢心し、あるいは力及ばず、容赦無く篩い落とされていく学生達。
一ケ月の研修期間。
それは、料理人が化けるのに充分な時間。
そうして迎えた、スタジエール研修全行程終了日―――。
極星寮に一番乗りで戻ったのは創真。
・・・前から思ってたんだけど、ふみ緒さんさあ・・・。
寮母なら、寮生達が帰ってきたなら「おかえり」ぐらい言ってあげてよ~・・・。(プチ不満)
・・・。
四宮の店での研修中は店に寝泊まりしていた創真でしたが、それ以降も寮には戻っていなかった様子。
その間に、創真の郵便受けには大量の手紙が。
それは全て、食戟の申し込み。
・・・・・。
「秋の選抜」決勝まで勝ち進んだ創真は、多くの上級生から勝負のターゲットになっていたのでした。
一年生の中だけで競い合う時期は終わりを告げ、闘いの舞台は二年生達上級生と同じフィールドに。
・・・・・・・・・・ん?
そこに訪れる、新キャラ。
名は『甲山鉄二』。
・・・・・・・・・・んー?
彼もまた、創真に食戟の申し込みに来た猛者でした。
・・・・・・・・・・んん~~?
食戟の受諾は創真の自由だったものの、受ける創真。
・・・・・・・・・・んんん~~~???
その瞳に宿る熱気は、まるで別じn・・・
!?( ∀ ) ゜ ゜
四宮師匠なんてメじゃありません。
6ページもタメた末のお披露目です。
いやはやもう・・・驚愕としか言いようが・・・。
創真の外見に衝撃を受けたのは勿論ですが、それ以上に意表を突かされたのは、そのタイミング。
まさか進級する前にこの“成長”を持ってきちゃうとはな~。
むしろ創真のこの容姿は、私としては予感済みでしたね。
第47話ラストの創真を目にした時から既に。
あの時はそりゃ~~~も~~~度肝を抜かれました。ええ抜かれましたとも。
単行本第6巻感想の≪ベストシーン≫としても取り上げましたが、この時の創真の容赦無い美麗さに。
悶えまくった後、ようやく冷えた頭で何故ここの創真がとりわけ格好良かったのか考えてみたんですよ。
そして行き着いた答えが
ここの創真、若干髪が長く見えるから。
これは本当に、錯覚レベルの些細なものなのですがね。
でも、個人的にそう見えたことで、こう思うようになったんです。
創真は、あと2~3cm髪が伸びるだけで
尋常じゃなく大人っぽくなるだろうと。
それが見事に的中☆☆☆
私の妄想力も捨てたもんじゃないな。(←)
正直、困惑が全く無かったと言えば嘘になります。
あまりの突然の「変化」に。
でも・・・。
何度も何度も見返すうちに、自然に、「ああ、創真だ」と思えるようになりました。
楽しみです。
この創真のヘラ顔や、「?」なキョトン顔を見るのが。(^^)
そして、元々イケメンな創真が更に大人っぽく格好良くなってしまった以上、否応無しに期待してしまうのが恵や郁魅の反応。
ときめきであれ戸惑いであれ、彼女らの動揺をぜひとも見てみたいところです♪
さて、スタジエール研修という「外の現場での経験」を得て、一回り成長を遂げた創真。
闘いの舞台は再び遠月学園へと戻ったものの、これからは上級生との勝負も範疇に入るという事実上のフィールドアップとなりました。
これまで展開上の重要な節目にのみ行なわれてきた「食戟」も、いよいよ乱れ打ちとなることに。
これほど二年生達が食戟を通して力を付けようとするのは、もうすぐ訪れる進級と同時に空くであろう、次代の十傑の席を狙っていることもあるのでしょうね、きっと。
申し込まれた食戟は全て受けるつもりの創真。
さすがは勝負好き(笑)。
食戟を行うには「対価」も必要ですが、創真は自分からは全く要求しなさそう。
したとしても、かなりささやかなものになりそう。相手がほとんど困らないぐらいの。
そこらへんが創真の戦い方の気持ち良さなんですよね。(^^)
創真がこの様子なら、葉山や黒木場も食戟の要請を沢山受けてそうですが・・・。
黒木場は創真と同じく片っ端から戦いそう。そして完膚無きに叩き潰しそう(汗)。
そして葉山は体よく断りながら相手のキャリアや対価によって受諾を選別していきそう。
より「上」へ行くためのポイント稼ぎとして。
一気に繰り広げられることになった食戟。
それはまさに、「食戟の華」の乱れ咲き。
最初期である第9話にて、一色先輩が思っていたそれです。
ううむ、やはり最近のこの展開・・・
アニメの進行とリンクしている!!
第114話でシャペル先生が「ブッフ・ブルギニョン」を始めとしたフランス料理について語った際、同時期に放送されたアニメ第3話でもそれらが丁度登場。
この時描かれた「ポワレ」の過去エピソードは、アニメ第5話で。
そして今回の「食戟の乱れ咲き」も、同5話ラストにとそれぞれ絶妙に繋がっています。
合宿編あたりの頃からどんどん伏線張りの手腕を上げていった附田先生ですが、小説版だけでなくアニメともリンクさせてくるとは・・・!!しかもリアルタイムで・・・!!
凄いな~~~。相当に構成を練り込まなければ、これほどの事はおいそれと出来ないと思います。
佐伯先生もさることながら、附田先生も更に原作者としてその腕を上げてくるこの姿勢。
感嘆の極みです。
果たしてこの作品はどこまでレベルアップしていくのでしょうね?
こうなってくると、今後しばらくは成長を遂げた仲間達の帰還&食戟の消化といったところでしょうか?
ただ、アニメが地獄の合宿編に入る頃は、本編内での四宮達卒業生陣の登場は無いでしょうね。
それだけ彼らは一足先に充分な活躍を果たしてくれましたから。
ですが、きっと四宮編に負けずとも劣らない大きな展開に入るものと思われます。
と・い・う・こ・と・は。
いよいよタクミが復活してくるかも・・・!!!
アニメの進行と絶妙にリンクしている最近の展開から考えると、何かしら合宿編での大きな出来事と絡ませてくるはず。
個人的には終始見所満載だった合宿編ですが、それでも特に大きな影響を創真にもたらした出来事を挙げるとするならば、ひとつは勿論四宮との食戟。
そしてもうひとつはタクミとの出会い。
そう断言できます。
タクミと出会えたからこそ、成長の切っ掛けを得ることが出来た創真。
大袈裟かもしれませんが、今こうして創真が“外の世界”を堪能出来ているのは他ならぬタクミのお陰です。
タクミがいてくれたからこそ気付けたこと、知ることが出来たこと。それは創真にとって非常に大きな意味を持っているに違いありません。
だからこそ、私も願うんです。
「次の闘いのステージ」が訪れる前に、タクミには創真と同じ場に立ってもらいたいと。
丁度、食戟の約束を合宿編で交わしたという伏線の回収にもなりますしね。
早く[イケメンカルテット]が完成して欲しいという願いもあるのですが(爆)。
今回は創真が「成長」の象徴を務めましたが、他のキャラ達が遂げたであろう「成長」もまた楽しみ♪
いずれのキャラも、これまでの伏線や背景をしっかりと踏まえたうえで更なる躍進を確信させる描写になっているのが心憎いところですよね。
それでありながら、仙左衛門に「料理人が化けるのに充分な期間」と言わせることによって、既存のキャラだけでなくこれから新たに登場してくる一年生キャラにもまた期待が持てるという仕掛けに。
「秋の選抜」には選ばれず裏で潜伏していたものの、この研修を経ることで“化けた”料理人達もこれから創真の前に現れることでしょう。
この幾重にも持たせられる期待感。
どうしたんですか附田先生。
ちょっと異常なくらいの凄さですぞ・・・!!(戦慄)
今回もまた思い返してみれば、大反響を巻き起こした伝説の第21話から丁度二年というタイミングなんですよね・・・。
当時劇的に読者のイメージを変えた創真でしたが、ここでまた劇的な“変化”を与えてきましたか。
あの時も、今も、創真が口にしている言葉は「食戟」。
まさに作品タイトルそのもの。
それを思うと、本当に感慨深いものがあります・・・。
ここからまた始まる、新たなスタート。
創真の更なる躍進と活躍への期待に、もう目が離せません。