不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Bollette bollenti e una che non sa fare

2009-06-11 21:03:02 | 日記・エッセイ・コラム

イタリアでは未だに
「ユーロ通貨統合したことで物価が上がった」といわれます。
確かにそうかもしれないけど、通貨統合したのは2002年ですよ。
随分昔のことなんだけど。
まぁ、リラのほうが良かったという人も未だにいるくらいですから。

物価だけでなくもちろん光熱費などもぐんと高くなりました。
どうやらユーロ導入後は40%増くらいなんだそうで。
ガス代金は44,6%増、水道代金は35,5%増。

イタリアでは道端に大きなゴミ箱が置かれていて
そこに好きなようにごみを捨てているのが主流です。
もちろん街の真ん中、観光客の目に触れるところには
そんな醜いゴミ箱は置けないので、
区域毎に曜日を決めて回収しています。
こうしたごみ収集のためにも税金が課せられ
というか、ごみ捨てるだけでお金取られるわけですが、
その料金も34,8%増。
私なんか誰かの陰謀で大家の名前と自分の名前で
このごみ税を二重取りされているのでたまりません。
なんか揉め事に行くのも面倒で、
もうかれこれ6年くらい二重に払ってます。

そのほか電気代は33,5%増、公共交通機関の料金は23,2%増。

そんな中唯一減額になっているのが通信費だといわれています。
電話代金9%減。
でも実際に私の生活の中で今一番のウェイトを占めているのが
この通信費だったりします。
私の契約に問題があるのかもしれないけど、
これも面倒なので、ずっと放置してあります。
家の固定電話1回線、ADSL回線(定額制)、
携帯電話2回線(1つはプリペイド、1つは定額制)、
モバイル通信(定額制)。
電話嫌いだからめったに電話しないし、
結局インターネット利用だけなんだけど
それだって定額制なのに。
どうしてこんなにいっぱい払うんだろうと
いつも思いながら郵便局で支払っている私。
こういうのをちゃんとチェックしてくれて
節約させてくれるシステムができないかなぁ。

実際この値上げで打撃を受けているのは
フリーランスや職人のような職についている人。
私もそのうちの一人ですが、
市民として住居分の光熱費を払い、
専門職就業者としてオフィスや工房の光熱費を払うので
どうしても嵩んでくるのです。

2008年の電気・ガス・水道の1家族当たりの消費量は
実は2002年とそんなに変わっていないのだそうです。
それでも2008年には1家族あたりの光熱費は平均789ユーロで
208ユーロも多く支払っているということで
やっぱりかなり値上がりしたってこと。

って言ってみたところで、誰も値引きしてくれるわけじゃないし。
いうだけ無駄なのか…。
というか私の場合は自分でちゃんとチェックして
文句言うところは言って
解決すれば少しは節約できるかも…。
きっとしないけど。


Inno liceali con suono di Organo di 1674

2009-06-10 20:49:08 | 日記・エッセイ・コラム

先日ピストイアのスピリト・サント教会に行ってきました。
ひょんなことで知り合ったのですが、
高校の後輩がピストイアにオルガン留学していて
この教会のパイプオルガンを
毎週日曜日のミサで弾いているということで
早速聴きに行ってきたのです。
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単身廊の小さな教会ですが
手入れが行き届いていて気持ちのいい空間です。
教会って天然の音響効果があって
パイプオルガンの音やミサの声が
気持ちよく響くようになっているのですよね。
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今回ピストイアに行くまで知らなかったのですが
この街はパイプオルガンにかなり情熱を注いでいるみたいです。
教会にパイプオルガンはあっても普段弾くこともなく
修復されてちゃんと使えるパイプオルガンは
実は少ないイタリアですが、
ピストイアは修復して弾けるようになっている
パイプオルガンがたくさんあるそうです。

ということでこのスピリト・サント教会には
贅沢に2基のオルガンがあり、
ミサのときに弾いていたのは向かって右側の
2007年の新しいパイプオルガン。

でも左側にはなんと1674年製の
ヘルマンスのオルガンがあり、これもちゃんと音がでます。
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ということで、今回は高校同窓生ということで
1674年製のオルガンも聴かせてもらいました。
私は音楽的なことはわからないので
詳しい違いはわからないけど
とにかくすごく気持ちよかった!

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これがその1674年製のオルガン。
結構小さい。そしてすごくシンプル。

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近くからパイプを見上げてみるとこんな感じ。

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パイプの上では天使がペットを吹いています。


一緒に行った音楽専門の友人のリクエストは
「オルガンと同じ時代の曲を聴かせて」
「一番好きな曲を聴かせて」と続き
一番好きな曲で悩んだ彼女は
なんと高校校歌の一楽節を弾いてくれたのです。

すっかり記憶の底に埋まっていた高校校歌。
三つ子の魂百までということで
思い出してちゃんと歌えました。
そして、大人になった今、高校校歌がすごく恋しくなりました。

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こんな素敵な音色で聴かせてもらえたせいなのかな。
もともと好きな校歌だったけれど。
私がこんなにあっけらかんとして、
なんとなくいつも風に吹かれて前向きなのは
本当にいい環境で育ってきたからなんだろうなぁ。
と思い、感謝の気持ちでいっぱいになってます。

<韮山高等学校校歌>
空を仰げば  魂(たま)ゆらぎ 
地を踏みゆけば  肉躍る
歴史は古き 韮山の 
男子(をのこ)の気噴(いぶき) 吹き明(あか)れ

勁(つよ)くますぐに 飾りなく 
いや伸びいそぐ 龍城の
松の太幹(ふとみき) とりどりに 
生(おほし)立つべき  日は近し

空を睹(み)よ 地を践(ふ)みしめよ 
あくまで深き 天地(あめつち)に
生きの身力(みちから) 徹(とほ)らしめよ


Camminamento del Palazzo Vecchio

2009-06-09 06:38:17 | アート・文化

現在もフィレンツェの市役所であり
古くから政治の中心であった
Palazzo Vecchio(ヴェッキオ宮殿)には
Torre d'Alnorfo(アルノルフォの塔)
と呼ばれる塔が聳えています。
その塔の付け根の部分、
1310年に完成した最初の執政官の宮殿の一部で
長方形の宮殿の外壁をぐるりと囲うようにめぐらされた回廊が
いわゆるこの宮殿の連絡壕となっています。
地表から約42メートルの部分にあたり、
3年ほど前に壁に約12センチの亀裂が見つかり、
危険な状態になったことから閉鎖され
約560,000ユーロをかけて
1年ちょっとに及ぶ修復が行われました。

修復が終わり、
2009年6月8日より、再び一般公開となっています。

城壁の様相を呈するこの宮殿は、
実際に敵が攻め込んできたときには
この上層階に設置された回廊を外部偵察のために利用し
また狭間から攻撃を仕掛け、
床の部分に作られた覗き穴から
熱した油を投下したりして抗戦をしていました。
現在もこの床穴は残っており、ガラスが張られた状態で
そこから真下のシニョリア広場を眺めることもできます。

公開となった壕の更に3メートル上には
もう一層別の壕がありますが
この部分はまだ昔のままに近い状態で残っていて
一般公開するには整備が整っておらず、
一部危険な部分もあるということですが
この部分についても今後時機を見て整備を進め
いずれは公開する方向のようです。

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Il Camminamento del Palazzo Vecchio
2009年6月8日から2009年6月30日までは完全予約制
2009年7月以降は1日2回、各30名限定の公開予定
入場料は通常のヴェッキオ宮殿入場料(6,00ユーロ)
に2,00ユーロプラスの8,00ユーロ。
予約はとりあえず電話受付のみ +39-055-2768224


Cucina greca a Firenze

2009-06-07 01:09:08 | Squisito!

貧血起こしてから、あんまり食欲もなく
自分一人ではご飯も食べたくない気分。

友人に誘われなければ今夜もご飯食べてなかったかも。

ということで、ギリシャ料理のお店に行ってきました。
イタリア以外の国にはこれっぽちも興味がないので、
もちろんギリシャ料理もほとんど未知の世界。

昔友人にベジタリアン料理を習っていたときに
彼がよく使っていたピスタチオのペーストとかも
そういえばギリシャのものだったなぁと
メニューを見ながら思いだしました。
Havasとかいうんだっけ?忘れちゃった。
彼らはギリシャが好きで
アーティスト3人揃ってよくヴァカンスにも行っていたな、
なんてことも思い出したり。

食欲ないとかいいながら、ちゃんと食べました。
ベジタリアン・ピタ。
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友人がまとめて頼んでくれた前菜の盛り合わせ。
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この中に強烈にミント味のフライがあって
それを口に入れた瞬間にうわぁと思ったのだけど。
私ミント嫌いなんだよね…。
このフライの応酬、まずくはないけど強烈でした。

お腹いっぱいだったので、
デザートはいらないと思ってたのに、結局注文。
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ギリシャとかトルコとかあちらのほうでよく食べられる
典型的なお菓子よね、これ。
しかし、めちゃくちゃ甘くて、しかも硬くて
全然食べられませんでした。
ハチミツかけすぎよぉ。
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友人が頼んだマチェドニア。
マチェドニアというわりには
フルーツほとんど見えず、ヨーグルトたっぷり。
ヨーグルトは濃厚でおいしかったけど、
これだけ大量にあると食べきれないかも。

Ristorante Odisseia
Via Agnolo Poliziano 7R
Piazza Liberta’とFortezza Da Bassoを繋ぐ
Spaltaco Lavagniniの脇道。
中央駅からだとVia Nazionaleをそのまままっすぐ行って
Vialeを渡った先の信号の脇。

約束は21:30。
車で迎えに来るという友人に
散歩がてら行くから大丈夫といって早めに出かけたのに
家出た瞬間から大粒の雨。
普通に行けば20分程度の距離なのに
雨宿りしながらたどり着いたらかなり遅くなって
途中で心配した友人から
「まさか浸水して泳いできている?」とメッセージが入ったほど。
21:30頃の瞬間雨量はかなりあったと思われます。


Fioritura della rosa gialla

2009-06-04 19:50:51 | 日記・エッセイ・コラム

春の気分を味わいたくて購入してきたバラのミニ鉢。
買ってきたときには黄色い花がついていました。
いつも買ってきたときの花を鑑賞した後に枯らしてしまうので
母に確認したら
次に蕾をもたせたいなら花頭は切ってしまえ
ということだったので
花が終わる前にぱちんと切り落としていました。

そしたらちゃんと成長して次の蕾みつけたんだよねぇ。
ちゃんと知っていれば普通のことなんだろうけど。

ということで誕生日に黄色いバラの花が咲きました。
ちょっと嬉しい。

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嬉しかったのでいっぱい写真撮りました。(笑)
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あと二つ蕾みついています!
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下に写っている白いものはチッチーノの両足です。


今朝貧血を起こして家の前でふらっと倒れこみ
ビリーのお散歩友達のおじさんに見つけてもらって
大事に至らずに済みました。
ここしばらくひどい貧血になっていなかったので
油断していたけど、気をつけないといけないねぇ。