暫定税率復活法が再可決、成立 税率引き上げ１日施行

暫定税率復活法が再可決、成立　税率引き上げ１日施行(朝日新聞) - goo ニュース
ガソリン税などの暫定税率を復活させる税制改正関連法が３０日午後の衆院本会議で、自民、公明両党の「３分の２」勢力により再可決、成立した。税率は５月１日に引き上げられる。原油価格高騰も加わり、レギュラーガソリン価格は１リットルあたり１６０円台になる見通しだ。

＊＊＊以上一部引用＊＊＊

で、可決後の首相の記者会見が以下です。

「歳入不足への不安から、全国で５０００か所を超える道路 整備事業が凍結され、教育や福祉などの住民サービスにまで支障が生じ、悪影響を懸念 する声が上がっている。
ガソリン価格の値上げに反対が多いのは十分承知しているが、 一方で社会福祉の充実を求める切実な声もあるなかで、歳入不足を放置していいのか。
国全体の財政を預かるわたしとしては、無責任な状況を解消することが必要だと判断した。
　<<中略>>
国民の皆様一人一人が家計のやりくりに苦労している時に再び負担をお願いすることは苦しい判断でした。
　<<中略>>
わたしは道路特定財源制度を廃止して２１年度から一般財源化することを 約束した。
社会保障や環境対策の充実を求める国民の声に応えていくためには、道路整備のコストを徹底的に削減し、それによって生み出された財源を一般財源として積極的に活用していかなければならない」


突っ込みどころが多くて何から突っ込んでいいのやら・・・
とりあえず、簡単に1つづ突っ込んでいきます。

1 歳入不足から教育や福祉などの住民サービスに支障が・・・
　→ガソリン税って道路特定財源で道路以外に使えないんじゃなかったでしたっけ？教育や福祉は道路整備よりも優先されるべきではないでしょうか。

2 家計のやりくりに苦労している中更なる負担をお願い
　→国民にが家計のやりくりしてるのに、国や地方自治体のやりくりは？無駄な支出はやめると記者会見で述べていましたが、何の具体策もだされていませんよ。

3 道路整備のコストを削減し、生み出された財源を一般財源として・・・
　→道路整備で浮いた分だけ一般財源化ですか？

普通の感覚であれば、削減の具体策を提示するのが先ではないでしょうか？
それでも不足するので、負担をお願いするというのであれば、理解もできます。
しかし、今回の流れはまず暫定税率の復活が最優先となっています。
そのために、環境問題や教育・福祉への影響を主張していましたが、現状のガソリン税は道路特定財源でしかありません。
環境や教育、福祉とは本来別問題です。
ガソリンが安価になると自動車の使用が増えると以前述べられていましたが、ガソリンは運輸全般に関わることであり、輸送コストの上昇は物価の上昇に繋がります。
福田首相の言葉からは、国民生活よりも既得権益の堅持を重視しているようにしか思えません。

国民の大半（各社世論調査）が反対している中、暫定税率を復活させて自民党の将来はとみなさま思うかと思います。
恐らく、自民党幹部の思惑として

1 消費税導入時も乗り切れたから今回も大丈夫
2 総選挙の際（前）に福田おろしを行い、麻生氏or小池氏等を擁立すれば大丈夫
　（場合によっては小泉氏）
3 旧来の地盤（組織票）があるから大丈夫

といったところでしょうか？
実際、支持率が10％以下になっても、総裁が変われば何とかなってましたからね。（森氏→小泉氏のように）

それにしても、福田首相は記者との質疑応答で今後ガソリン税という形ではなくなったとしても、ガソリン価格は上がることはあっても下がることはないと明言してますね。（用途は環境とか・・・と明言していませんが）

少子化対策と言いながら産科医（助産師）制度の改悪や後期医療制度の混乱・・・ほんと何を考えているのか・・・。
本当に改革をする気があるのなら、明確なビジョンの提示と反対派を駆逐するような強い指導力と期待したいのですが・・・今の日本の政治家に求めるのは無理なんでしょうね・・・