シリウスの環

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地デジ、緊急地震速報に遅れ…横国大が試算

2008-05-28 23:05:03 | ニュース
地デジ、緊急地震速報に遅れ…横国大が試算(読売新聞) - goo ニュース
首都直下地震が起きた場合、地上デジタル放送(地デジ)で受信すると地上アナログ放送と比べ、強い揺れを事前に伝える緊急地震速報の揺れに間に合わない範囲が、9倍強に広がるという試算を横浜国立大がまとめた。
地デジは高画質で情報量が多いため、放送局から送る際とテレビで受ける際の画像処理に、アナログ放送よりも数秒余分にかかってしまうのが原因。

***以上一部引用***

これまた今更な話な気がするのは私だけでしょうか?

デジタル放送は、信号の圧縮・伸張という信号の変換が必要なため、この変換の分だけ遅延することはデジタル放送当初から言われていました。
この遅延のため、時報がそのまま放送できないため遅延分を計算して数秒速めに放送するということが行なわれてきました。
圧縮はTV局側の設備なので容易に遅延時間が算出できますが、伸張にかかる時間は受信機の性能によるので厳密に測定すると各家庭で0.数秒の差がでてしまいますけど・・・。
緊急地震速報は、予め遅延分前倒しで放送なんてできるはずものないので、必然的にアナログ放送よりも遅れて到達してしまいます。

通常のTV(デジタル受信機)で1~2秒、ワンセグ携帯で3~4秒の遅延が発生すると言われています。
遅延を軽減する措置として、データサイズを小さく細切れにして送信するという実験が行なわれ遅延時間の大幅短縮に成功しています。
ただし、この実験は放送局の現場中継で行なわれ一般家庭向けに行われたものではありません。

携帯電話業界では、ワンセグによる緊急地震通報の遅延を考慮して、別に通報サービスを行なっています。
 au Cメールによる地震速報通知
 NTTドコモ エリアメールによる地震速報通知
ただし、対応していない機種もあるため通知を受け取るには端末の買い替えが必要になる場合がるので注意が必要です。

そもそも、緊急地震速報は以下の手順で発せられます。

1 伝播速度の速いP波(毎秒約7km)を観測点が検出
2 検出された観測データを気象庁に送信
3 P波とS波(毎秒約4km)の速度差より到達時間を算出
4 該当エリアに対し、地震速報を発する

この緊急地震速報の問題点としては以下があります。

1 直下型地震の場合、速報が間に合わない
 →直下型ではP波とS波の到達時間の差があまりないため
2 観測網が過疎地域における観測の遅れ
 →観測点の少ない地域では観測した時点ですでに居住地に地震が到達している可能性がある
3 速報による混乱
 →速報から到達まで数秒~数十秒しか時間がないためパニックが起こる危険性がある
4 誤報の恐れ

いろいろ問題を抱えていますが、ないよりはあった方がいいシステムではないでしょうか?
速報を受け取る手段が限られはいますが、地震到達前に地震が来ることが分かっていれば、心の準備だけでもできますからね。
建物倒壊の危険性まで考えると、「数秒で何ができる?」という話にもなりますが・・・。

地震に限らず災害時には、学校等が避難所に指定されています。
しかし、避難所である学校の耐震化は殆ど実施されていないのが現状です。
酷いのになると検査すら実施されていない学校があります。
本来、道路建設よりも優先して行なわれるべきことなのではないでしょうか?
行政の優先順位の決め方ってどうなっているのでしょうね。

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