シリウスの環

時事問題を弄るblogと化してしまいましたw
初めの主旨から大変革・・・。

落下理由「わからない」 自衛隊機炎上で副操縦士供述

2007-11-02 22:18:46 | ニュース
落下理由「わからない」 自衛隊機炎上で副操縦士供述(朝日新聞) - goo ニュース
愛知県の県営名古屋空港(同県豊山町)で航空自衛隊のF2B支援戦闘機が離陸に失敗して墜落、炎上した事故で、三菱重工業社員のテストパイロットで事故機の副操縦士、水島光男さん(56)が事故直後の愛知県警の事情聴取に対し、「なんで(機が)落ちたのかわからない」と供述したことがわかった。操縦士の想定外のトラブルが発生した可能性が浮上した。

***以上一部引用***

さて、現在も引き続き調査中です。
パイロットの供述ですが

「計器に異常はなかった。明らかな操縦ミスもなかった」

とのことです。
この供述を信じると機械的トラブルや操縦ミスがなかったことになります。
そうなると、原因はCAS(コントロール増強システム)の誤動作若しくは意図的に誤った設定がされていた可能性があります。

なぜ「意図的に誤った設定」と言うかと言うと、今回の機体を整備した三菱重工名古屋航空宇宙システム製作所小牧南工場では以前も点検中にトラブルが発生しています。
・F-4点検中に電気系統ケーブルが意図的に(鋭い刃物で)切断された
・F-15点検中に操縦系プラグは意図的に曲げられていた
これらは2000年代になってからことですので、比較的最近ですね。
他に名航システムは、防衛庁関連のデータの入ったPC2台が盗まれたりしています。

これらの実績を見ると、今回の事故の原因も工作員の破壊工作と言われて納得できてしまいますよね。
名航システムは「工場の出入りは制限されており、夜間の格納庫は施錠している。断線等があっても検査等で確実に発見できる」と述べていました。
確かに断線であれば、検査で発見できるかもしれません。
しかし、最近の航空機はFBW(Fly-by-wire)で電気的に制御されています。
制御ソフトの書き換えがあった場合の異常検出は困難と思われます。
明らかなエラーであればセルフチェックで検出できるでしょうが、意図的なものあればエラーが出ないような細工ができますからね。

今回の事故を受けて、F-2は飛行停止中です。
F-2はアラート任務(防空識別圏侵入機に対する警戒任務)についています。
早急に原因究明と対策を講じて、国防へ穴があくことがないようにして欲しいものです。
F-2がアラート任務に就けない分、F-15に負担がかかりますからね・・・。


※FBWとCAS
旧来の航空機は油圧によりラダーやエルロン、エレベーターが操作されますが、FBWでは操縦桿への入力を電気信号により検出し、コンピューターのアシストを受けて操作します。
安定性が負の機体ほどコンピュータの補助がないとまともな飛行ができなくなります。
 安定性が正→機体の動揺に強いが機動性が低い
 安定性が負→機動性は高いが機体の動揺に弱い
戦闘機は機動性が重要であるため、基本的に機体安定性は負で設計されます。
従来機であれば機体の動揺に対して手動で補正が必要となりますが、FBW機ではコンピューターが自動で補正してくれます。

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