浅はかないたずら

買い物に行くのに車を出した。
最近風邪気味なので歩いていくのがちょっと辛い。
なのでついつい近距離にもかかわらず、車を出してしまうのだ。

近所の道は四つ角が多くしかもスクールゾーン。
変なとこに電柱はあるわ、死角はあるわでかなり神経を使って運転している。
何しろいきなりどこからか子供が飛び出してきても全くおかしくない環境なのだ。

運転してたら前から子供達が何人か歩いてきた。
思わず徐行すると、なんとその子達、傘をいきなり道路に突き出したのだ。
すぐひっこめたけど。
明らかにふざけているのがわかったが、こっちは心臓が飛び出しそうになって急ブレーキをかけた。

私がそのまま通り過ぎるわけがない。
車を路肩に止めて降り、めっちゃくちゃ怒った。
何考えてんだーーっ！！
死にたいのかオマエらっ！
ひっかけて転んでその上を私の車が通ったらどーすんだっ！！
ふざけた遊びをすんじゃないよ！
死ぬかもしれないんだよっ！！
・・・てなことを、もうちょっと丁寧な言葉で言った。
てか、叫んだ？

さすがに私が降りてくるとは思わなかったのか、びっくりしたようで神妙に聞いていたのはまだ救いがあったかな。
命を粗末にするような遊びをしてはいけないこと。
何かあったらお父さんやお母さんが悲しむこと。
いくら小さくても、そういうことはしっかり理解してほしい。
だって人生これからじゃん。
浅はかな思いつきであっという間にそれを無くすことだってあるんだから。
またどんなに生きていたくても途中で否応なしに命をもぎ取られていく人だっている。
自分がこの世に生きて、今普通に生活をしているってことをもっと大事に考えてほしいよ。

そういうくだらないことをおもしろがる時期ってあるんだよね。
ヤレヤレ・・・。

しかし・・・
私自身も心臓がちぢみあがる思いがした。
他人の命と自分の人生と一瞬にしてだいなしにしてしまいかねなかった。
普通の生活をしていても、私たちって危うい橋の上をわたっているようなものだ。
いつ、何時何が起こるかわからない。
なんだかそういうことを身に染みて感じた出来事だった。