Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

茶の湯と料理の器

2013年12月24日 05時48分49秒 | 美術館・博物館etc.
★湯木美術館 サイト
秋季特別展『湯木貞一の眼差し 茶の湯と料理の器』後期 終了

 なぜか、とっても後期も見に行きたくて リピーター。

 中に入ってから、「全期展示のものも結構あるじゃん」とか思ったりね。

 前期で「いいな」と思った織部の花筏紋の向付、後期もしっかりあった。
 ちなみに、1客のみ。5客あるうちの一つは先月、三井記念美術館へも貸し出されていた。
 (実はあの形、いま流行りだったりして~)

 黄瀬戸の向付「みほつくし」は鴻池家伝来。平たい。こういうのの灰器、以前稽古で使っていた。

 高取焼掛分向付は拍子木をずらしたような。釉薬の掛け分けがいい。

 尾形深省(乾山)のさび絵染付は後期は筒向付。
 前期は同じような紋様で春草の蓋付の向付だったから、こちらは心憎い展示替え。

 それでも、展示されているケースが替わっただけで、
 モノの入れ替えは思ったほど多くはないな、と思いながら進む。

 利休形の山折敷は3代宗哲作。
 華やかさではなくシブイ造り。
 溜め塗りになるのかな、へぎ目が見える。

 時代蒔絵の大内飯・汁椀に青漆千鳥蒔絵煮物椀。
 
 蓋が身くらい深いのは何か季節的な効果をねらってのことかなぁ。

 2代渡辺喜三郎作の朱引盃に添った盃台のざっくりした塗りに感心。

 今年は祥瑞本捻鉢をよく見たなぁ。
 明時代の古染付の向付の古さにも「時代」を感じる。

 乾山(深省のの色絵三階松皿はおそらく初見。
 松の形に合わせて刳り貫かれたように形どられた意匠がユニーク。

 もうちょっと大きかったら水指になるような五彩青花龍文鉢。
 前期では繊細な緑色に注目してたっけ。

そして、奥のケース。

 小林逸翁筆の書状。

 1949年(昭和24年)の夏のもので、
 8月24日の湯木貞一主催の朝茶事に招かれて、
 自動車の手配までして楽しみにしていたけれど、
 体調崩してドクターストップがかかり、欠席させていただきます。
 お詫びにくわいを添えて、、、という詫び状。
 
 以前に見たことあるけれど、
 直前に訪れた逸翁美術館の『小林一三と近代茶人たち』展では逸翁と貞一の交流に関する展示はなかっただけに、
 「繋ぎ」に出会えてホッとした。

 トナリには松永耳庵筆の書状。こちらは1959年(昭和34年)11月で、茶事に参会した後礼。

 以前にも見た色紙「無心・無為・無策」
 吉田茂、立花大亀、松下幸之助。
 吉兆での会食の席で座興に書いたものだろうけど、深い、、、ような。

 11代の飛木一閑策のくるみ足半月折敷。

 佐野長寛咲くの城端絵様絵替采盛椀は大きくて、蓋の平たさが印象的。

 永楽妙全の向付と北大路魯山人の銀彩葉皿は前期も見たけど、もう一度拝見できたよかった。

 慶入の椰子形菓子器のリアルさに感心。

 裏千家で唯一の女性業躰、濱本宗俊より到来したという赤楽?の茶碗。
 貞一銘「寒牡丹」。金継が印象に残った。

 今回より「友の会」に入る。

 年会費3,000円払っただけで、会員証は後日郵送とのこと。

 来年、元は取れるかな?

 帰り道、かんてき要の店先が面白し。


にほんブログ村 その他趣味ブログ 茶の湯・茶道へにほんブログ村
blogram投票ボタン
人気ブログランキングへ人気ブログランキングへ
応援ヨロシク致しマス

★湯木美術館バックナンバーリスト
 2013年9月『湯木貞一の眼差し 茶の湯と料理の器』前期
 2013年7月『吉兆庵湯木貞一の茶事-五月雨の茶事・朝茶-』
 2013年6月『茶の湯の漆器―利休と不昧のデザイン―』2期
 2013年4月「茶の湯の漆器―利休と不昧のデザイン―」1期
 2013年1月「江戸時代の千家のわび茶 宗旦の高弟とその子孫たち
 2012年10月「関西数寄者の茶道具」(前期)
 2012年5月「名物記に載せられた茶碗と名碗たち -高麗・樂・国焼を中心に-」2期
 2012年3月「名物記に載せられた茶碗と名碗たち -高麗・樂・国焼を中心に-」1期
 2012.2月「千家名物とその周辺-利休・少庵・宗旦の茶道具 
 2011.12月 秋季展「茶道具の琳派」
 2011.8月 夏季展「夏の祭釜と茶道具」
 2011.6月 「日本<茶>料理の開拓者 吉兆庵湯木貞一生誕110周年記念展」三期「湯木貞一の茶道具 - コレクションから」
 2011.5月 「日本<茶>料理の開拓者 吉兆庵湯木貞一生誕110周年記念展」二期:「数寄者との交流 - 小林逸翁・松永耳庵・松下幸之助」
 2010.9月 『上方豪商の茶』
 2010年5月 『釜と水指』
 2010年3月 『茶の裂地』
 2009年11月 『棗と茶杓』
 2009年5月 『千家十職-茶道具と懐石の器』
 2008年10月 『茶道具と器にみる四季の花』
 2008年3月 『茶碗を愉しむ』
 2007年11月 『風流と美』

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 冬至の日に | トップ | やっとこ。 »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown ()
2013-12-27 11:59:55
初めまして。
数年来、日々拝読しております。

まずは茶道文化検定合格おめでとうございます。
お祝い申し上げます。

Akatsuki庵さま疑問の大内塗りの飯椀・汁椀。
私は拝見していないのですが、
>蓋が身くらい深いのは…
蓋が身に入ってしまい、横から見ると蓋がほとんど見えない
という意味でしょうか?
であれば、古大内椀の形状そのままですね。
これに、平椀、壺椀を含めた四つ椀一式が山口県の文化財になっております。
返信する
Re:Unknown (akatsukian)
2013-12-27 22:52:36
壇さん

そういうことではない。

蓋をひっくり返したら、椀になりそうなくらいに
盛り上がっている、という感じ。

該当の展覧会のチラシをお持ちでしたら、
表側の上から4つめが大内椀ですので、
ご覧下さい。
返信する
Unknown ()
2014-01-05 11:04:36
失礼しました。

展覧会チラシ、持っておらないので、
ネット上のポスター画像で遠目ながら確認しましたが、
姿・塗り・蒔絵等、どうも大内椀ではないように見えますね。

箱書にそうあるのか不明ですが、
貞一翁の頃には、そうだったのかも。
返信する
Re:Unknown (akatsukian)
2014-01-06 08:41:08
壇さん

煮物椀は種類がたくさんあって、
季節感や食材、料理との取り合わせ、
シチュエーションによって、使い分けもあるだろうし、
難しいです。

勉強不足でスミマセン。
返信する

コメントを投稿

美術館・博物館etc.」カテゴリの最新記事