
〈秋季展〉「茶道具の琳派」 湯木美術館 ※12月11日(日)まで サイト
今年は酒井抱一の生誕250年にかこつけて、あちこちで琳派の展覧会が目立つ。
(湯木美術館よ、アナタもか~と思ってしまう)
湯木美術館の春季展と秋季展は以前から前後期で展示替をしていて、野村美術館と同様に総取替。
以前、全期通じての展示目録を配布していたけれど、今回もらったのは後期用の展示目録。
前期にどんなものが展示されていたのかがわからず、少し淋しい。
(もっとも、見たいものが前期のみだったら、「悔しいっ
」と思うのだけど
)
目録をみると、後期の中でも一番奥の掛物だけは前後期で展示替があった。
後期の後期を見たことになるわけだけど、抱一筆の三幅対が見られたのはラッキー
蓬莱山と春草と秋草の3幅。いずれも抱一らしい雅なタッチ。
(一緒に掛けなくても、季節ごとに1幅ずつ掛けてもいける)
ただ、ほかはねー。
尾形深省(=尾形乾山)がやたら多く、「琳派の茶道具」というよりは「琳派の懐石道具」の印象。
仁阿弥道八のシブイ銹絵の手鉢。(そもそも道八って、“琳派”だっけ?)
真葛長造の茶碗も渋かった。
(チラシから推察するに、原羊遊斎の棗や仁浄の茶碗は前期だったみたい)
藤蒔絵の金輪寺茶器も琳派っぽいけど、そもそも製作時期がアバウトだしなぁ(16-17世紀)
これも、蒔絵ながら本歌と同じく蔦材なんだね。
(解説が手持ちの本にあったな。ちゃんと読んでおこう)
よかったのは片車蒔絵の菜盛椀。現在の「煮物椀」に相当するお椀。
蓋裏が鷺でおしゃれ。
酒井抱一が下絵を描いたという朱盃。
7枚あって、すべて意匠が違う。
「七福」を描いているのだけど、これが面白い。
富士山、福禄寿、筆、笛、舟、封匣(箱に結ぶ熨斗みたいなの)ときて、腹
「ふ」がつくなら、何でもよいのか。
惜しいのは塗師が不明なこと。(原羊遊斎の門下の職人さんかしら?)
柴田是真の七夕蒔絵盆もよかったけど、これも琳派といってよいの
出入り口のところに展示されている皿や鉢に料理を盛り付けた写真パネルが4枚ばかり。
これがよかった。さすが吉兆にゆかりのある美術館
実物も見たかったなぁ。(せめて盛り付けてる映像とか、茶事の模様とか)
さて、次回の展覧会は、もう年明けから。
以前は春季(3月中旬~6月中旬)と秋季(9月中旬~12月中旬)のみだったのに、今年からちょっと変わったみたい。
平成24年春季展「千家名物とその周辺 利休・少庵・宗旦の茶道具」
2012年1月6日(金)~3月11日(日) 前期:1月6日(金)-2月12日(日)/後期:2月15日(水)-3月11日(水)

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★参考~過去の湯木美術館訪問記録
2011.8月 夏季展「夏の祭釜と茶道具」
2011.6月 「日本<茶>料理の開拓者 吉兆庵湯木貞一生誕110周年記念展」三期「湯木貞一の茶道具 - コレクションから」
2011.5月 「日本<茶>料理の開拓者 吉兆庵湯木貞一生誕110周年記念展」二期:「数寄者との交流 - 小林逸翁・松永耳庵・松下幸之助」
2010.9月 『上方豪商の茶』
2010年5月 『釜と水指』
2010年3月 『茶の裂地』
2009年11月 『棗と茶杓』
2009年5月 『千家十職-茶道具と懐石の器』
2008年10月 『茶道具と器にみる四季の花』
2008年3月 『茶碗を愉しむ』
2007年11月 『風流と美』
今年は酒井抱一の生誕250年にかこつけて、あちこちで琳派の展覧会が目立つ。
(湯木美術館よ、アナタもか~と思ってしまう)
湯木美術館の春季展と秋季展は以前から前後期で展示替をしていて、野村美術館と同様に総取替。
以前、全期通じての展示目録を配布していたけれど、今回もらったのは後期用の展示目録。
前期にどんなものが展示されていたのかがわからず、少し淋しい。
(もっとも、見たいものが前期のみだったら、「悔しいっ


目録をみると、後期の中でも一番奥の掛物だけは前後期で展示替があった。
後期の後期を見たことになるわけだけど、抱一筆の三幅対が見られたのはラッキー

蓬莱山と春草と秋草の3幅。いずれも抱一らしい雅なタッチ。
(一緒に掛けなくても、季節ごとに1幅ずつ掛けてもいける)
ただ、ほかはねー。
尾形深省(=尾形乾山)がやたら多く、「琳派の茶道具」というよりは「琳派の懐石道具」の印象。
仁阿弥道八のシブイ銹絵の手鉢。(そもそも道八って、“琳派”だっけ?)
真葛長造の茶碗も渋かった。
(チラシから推察するに、原羊遊斎の棗や仁浄の茶碗は前期だったみたい)
藤蒔絵の金輪寺茶器も琳派っぽいけど、そもそも製作時期がアバウトだしなぁ(16-17世紀)
これも、蒔絵ながら本歌と同じく蔦材なんだね。
(解説が手持ちの本にあったな。ちゃんと読んでおこう)
よかったのは片車蒔絵の菜盛椀。現在の「煮物椀」に相当するお椀。
蓋裏が鷺でおしゃれ。
酒井抱一が下絵を描いたという朱盃。
7枚あって、すべて意匠が違う。
「七福」を描いているのだけど、これが面白い。
富士山、福禄寿、筆、笛、舟、封匣(箱に結ぶ熨斗みたいなの)ときて、腹

「ふ」がつくなら、何でもよいのか。
惜しいのは塗師が不明なこと。(原羊遊斎の門下の職人さんかしら?)
柴田是真の七夕蒔絵盆もよかったけど、これも琳派といってよいの

出入り口のところに展示されている皿や鉢に料理を盛り付けた写真パネルが4枚ばかり。
これがよかった。さすが吉兆にゆかりのある美術館

実物も見たかったなぁ。(せめて盛り付けてる映像とか、茶事の模様とか)
さて、次回の展覧会は、もう年明けから。
以前は春季(3月中旬~6月中旬)と秋季(9月中旬~12月中旬)のみだったのに、今年からちょっと変わったみたい。
平成24年春季展「千家名物とその周辺 利休・少庵・宗旦の茶道具」
2012年1月6日(金)~3月11日(日) 前期:1月6日(金)-2月12日(日)/後期:2月15日(水)-3月11日(水)

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★参考~過去の湯木美術館訪問記録
2011.8月 夏季展「夏の祭釜と茶道具」
2011.6月 「日本<茶>料理の開拓者 吉兆庵湯木貞一生誕110周年記念展」三期「湯木貞一の茶道具 - コレクションから」
2011.5月 「日本<茶>料理の開拓者 吉兆庵湯木貞一生誕110周年記念展」二期:「数寄者との交流 - 小林逸翁・松永耳庵・松下幸之助」
2010.9月 『上方豪商の茶』
2010年5月 『釜と水指』
2010年3月 『茶の裂地』
2009年11月 『棗と茶杓』
2009年5月 『千家十職-茶道具と懐石の器』
2008年10月 『茶道具と器にみる四季の花』
2008年3月 『茶碗を愉しむ』
2007年11月 『風流と美』
夏秋草図屏風をはじめとして屏風絵 浮世絵 仏画 俳画・・・日記や下絵など
膨大な作品群から抱一の人物像や人生を垣間見るような 素晴らしい展覧でした。
原羊遊斎との合作はどれも素敵でした。シンプルにしてモダン。
すっきりとしかし印象的にデザインされた模様は まさに現代に通じるもので
しばらくうっとりと見入ってしまいました。
私も千葉の展覧会へ参りました。
http://blog.goo.ne.jp/akatsukian/e/bc143f4f876cf761525cac48d3adc323
仰るとおり、羊遊斎との漆器にうっとり見入りました。