『銘酒居酒屋・赤鬼』赤鬼だより

東京三軒茶屋にある『銘酒居酒屋・赤鬼』のスタッフが、お酒周り、お店周り、そして旬のよしなしごとをトツトツと綴ります。

梅雨明けて、夏の赤鬼

2008-07-23 15:32:21 | 赤鬼つれづれ日記
お暑うございます。
海の日も過ぎてこどもたちは夏休み、
大人にも夕刻の「ビールの最初のひとくち」が待ち遠しいような
昼間の日ざしとなりました。

赤鬼はお酒も肴も夏支度です。

「小左衛門」の赤鬼限定直汲シリーズが続々入荷しています。
昨年の今ごろ「直汲フェア」をやっていただいたことは
当ブログでもご紹介しましたが、
今年もいろんなお米(八反錦、雄町、吟の精など)のものが
1~2本ずつ入ってきて、次々に売り切れていっています。
「タンク直汲み」のフレッシュな飲み口が、夏にはうれしいですね。
「佐久の花」もキリっとした「夏の直汲」が入っています。
「十四代」の夏むけ吟醸「吟撰」も、売れ行き好調。
昨年まで生詰でしたが今年は本生、シャープな後味で、
「十四代赤鬼プライベートブランド」とともによく出ています。
ちなみに、入荷時もご紹介しましたが、
今年の「赤鬼PB」は純米大吟醸になって800円という破格のお値段。
大吟らしいきれいなあと口で、これまた大人気です。
「亀泉」の赤鬼限定にごりもよく出ています。
これは普通の日本酒よりアルコール度数を2~3度落として造ってあるので
爽やかで、夏の宵のスターターにぴったりと思います。

夏は日本酒はあまり売れないというイメージがあるようですが、
どっこい、赤鬼ではそんなことはありません。
冷房冷えしたからだには、お燗もやさしいものですし、
今年かたくて溶けにくい傾向があったと言われる山田錦のお酒たちも
どんどん味が乗って、いいかんじになってきています。
蒸し暑く寝苦しい夏の夜も、醸造酒の自然な味わいでゆったりしたあとなら、
すうっとよく眠れるのではないかと思います。

そして、夏ならではの酒肴が、楽しい夏の宵を盛り上げます。
お刺身はカレイや鯒、鱸などの夏のお魚が出ていますし、
先ごろご紹介した「今月の四品」でも「冬瓜」「米茄子」
「穴子」「オクラ」と夏の素材がめじろ押し。
もはや夏メニューの顔となった「水茄子の刺身」や
「とうもろこしの天ぷら」、「茹でたて枝豆」もお勧めです。
「完熟トマト」「じゅんさい」「谷中生姜」などの夏野菜、
そして定番の「汲み上げゆば」や「こんにゃくの刺身(または酢のもの)」も
たくさんオーダーをいただく品々であります。

夏のお酒、夏の肴。
夏の赤鬼は今日も元気一杯です。
「夏は夜、月の頃はさらなり」と「枕草子」に書かれた言の葉どおり、
暑気やわらいで木々も町並みもほっとひといきつくような夏の宵は、
なかなかに心伸びやかな時間です。
どうぞ暑気払いの一献、暑さ忘るるひとときを、
赤鬼でお愉しみくださいな。





さて。
ひとつ前の記事でご案内した「赤鬼浴衣会2008」、
いよいよ7月は今週末の土日です!
ご予約もボチボチといただいております、
どうぞお誘い合わせの上、ゆかたを楽しんでお越しくださいませ。
着付けが崩れたらなおせるスタッフもおります。
草履の擂れに絆創膏、前がはだけてしまう人にはコーリンベルトなども
ご用意してお待ちしております。


恒例 赤鬼浴衣会のお知らせ

2008-07-13 13:24:36 | イベント、お知らせ
猛暑の青空が一点にわかにかき曇り、あの雷雨。
スコールを思わせるような激しい雨で
昨夕、世田谷通りの銀杏並木はたくさん枝が折れていました。
そしてまた今日はカラリと快晴。
そんなかわりやすい夏のお天気ですが、
みなさま、お元気でお過ごしでしょうか。

さて、毎年の夏恒例の「赤鬼浴衣会」を、今年も行います。
昨年と同じく、7月と8月の最終土曜日&日曜日の開催です。
つまり7月は26(土)と27(日)、
8月は30(土)と31(日)となります。
この4日間、ゆかたを着てご来店いただいたお客様は、
お会計から男性一割引、女性二割引、いたします。
どうぞお時間ありましたらぜひ、ゆかたでお越しくださいませ。

毎度のことながら(昨年も7月の当ブログで書きましたが)
イベントの時は混みあうことが多いので、
お手数ですがお席の確認、ご予約をしていただけますと
たいへん有り難いです。
お馴染みになりました刺身の盛り合わせや
健生庵山愚より直送のお蕎麦についても、
早めに承ったほうが確実にお出しできますので、
当日でも、お電話お待ちしております。

この4日間は従業員も浴衣姿で皆さまをお迎えします。
また、ちょっとしたデザートの用意もありますので、
どうぞお誘い合わせていらしてくださいね!


☆ご参考までに…
アニメゆかた着付け&帯結び講座
(男性むけページもあります)
http://yukatalism.com/html/sp_kituke.php






文月七月、今月の四品 その一

2008-07-03 15:54:07 | 酒の肴
夏が、来ましたね。

まだはっきりしない空模様の日もありますが、
空は少しずつ夏の色に、
街路樹のみどりはますます燃え立ち、
カンナもダリアも鮮やかに咲きほこり、
半袖の肘に夕方の風が気持ちよく触れていきます。

そんな七月のメニュー「今月の四品」、
今回もみな自信作ばかりです。
ぜひぜひ、おためしあれ。



冬瓜と白身魚の生海苔あんかけ


夏に出回るのになぜ冬瓜なのだろうと
不思議に思っていましたら、
丸のままなら冬までもつ、というくらい
保存性の高い野菜なのですね。
果肉の水分がしっかりした皮に守られて保たれるという
ことなのでしょう。
そんな瑞々しいとうがんのお料理も、
毎年の夏の赤鬼の定番になりつつあります。

今回はやさしい出汁で煮た冬瓜と、
さっと片栗粉をまぶして揚げた白身魚
(日によっていろいろです)に
海の香りあふれる生海苔のあんをかけました。
淡泊なものどうしの取り合わせですが、
お魚を揚げてあるのでコクが出ています。
あんに加わったシメジのプリプリ感もアクセント。
そして、ひすい色の冬瓜と生海苔、お魚の白、
あしらった茗荷の赤が、目にも美しい一品です。
これからの季節、冷房などで意外と身体は冷えているもの。
素材は涼味でありながら料理としては温かい、
こんなひと皿で夏の宵の一献を
ゆったりと愉しまれてはいかがでしょうか。



文月七月、今月の四品 その二

2008-07-03 15:35:43 | 酒の肴
米茄子と豚舌の胡桃味噌

先月からお出ししている水茄子のお刺し身は
なかなか好評をいただいております。
今や一年中ある茄子ですが、
やはり夏の野菜、これから秋にかけては
いろんな料理法で茄子が大活躍しますね。

最近は茄子の種類もいろいろ知られてきましたが、
ここで使ったのは大ぶりの米茄子。
歯ごたえのある豚のタンとともにさっと焼いてあります。
サンドされた胡桃味噌の濃厚さが
ふたつの素材のしっかりした個性をつないで、
まさに三位(三味!)一体のうまみをつくっています。
天盛りにしたのは揚げた白髪葱。
茄子と味噌の好相性はもちろん、そこにタンの食感が加わって、
お酒がすすむこと間違いなしです。
ぜひぜひ熱いうちに召し上がってくださいな。


文月七月、今月の四品 その三

2008-07-03 15:20:52 | 酒の肴
まぐろのユッケ風

涼風を呼ぶ夏のお料理第三弾は、
まず写真に目を奪われることと思います。
まるでラスタカラーのUFOのようなルックス。
その正体は、たたいた鮪と刻んだオクラ、
上にポコンと乗っているのは玉子の黄身です。
実はこの玉子にはちょっとしたヒミツがあります。
どうしてこんなにまあるく立体的なのか、
召し上がったかたにはわかるかな…?

すこしお醤油をかけて、
全部をユッケのように混ぜ混ぜしていただきます。
鮪のしっかりした味わいにオクラの爽やかさが絡み、
さらに玉子のコクが加わって、
まさに酒肴の王道!な一品です。


文月七月、今月の四品 その四

2008-07-03 15:12:17 | 酒の肴
穴子と山芋のせ冷や奴

毎回いろいろなかたちでお出ししている豆腐の料理。
今回は夏の顔をした冷や奴が登場しましたよ。

いつもの甘くてやわらかな赤鬼のお豆腐に、
荒く擂った山芋と焼き穴子をのせて、
甘辛いツメをかけました。
天盛りの海苔の風味、豆と芋とお魚の織りなすコク。
淡泊な冷や奴が大変身、のとろけるハーモニーを
ぜひお酒と一緒にご賞味あれ!