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読書の森

マンションOBA

以前のblogで著作権法が改正された事に触れました。滅多矢鱈に大切な著作の粗筋を公表するな、という事でございます。
読者が書評を見て「その本を購入したいな」と思える書評は合格ですが、「ああ、話題の本の内容はこんなんだったのね。これで買わなくて済むわ」と思ったら本末転倒になるからです。

そこでびびって、購入したばかりの手塚治虫の『マンションOBA』の書評を端折ってしまいました。

心残りであります。
今日はその物語のサワリについてお話ししたいと思います。


昭和の昔、武蔵野のずうっと果て、一見何の変哲もない古いおんぼろマンションに大変な住人達が住んでおりました。

それがオバケ一党でございます。
それもキツネ、タヌキ、ヘビ、猫、木、花の精、皆もっと昔豊かな森に住んでいた生き物でありました。人間の開発によって大切な故郷の住処を失って復讐心に燃えてます。

「緑豊かな森を取り戻すのだ。人間に一泡吹かすのだ」と彼らが考えた事。
それは無垢の少年を教育して悪い心を植え付ける事でありました。人間の少年を使う事で葉っぱの金を本物の金に見せて人間を騙してやろう!としたのであります。

さてその結果は?









ドジなロマンスも織り込んだこの物語の結果は、ほろ苦いものであります。
しかし、この漫画が描く「自然の復讐」を今呑気に笑って見ていられない気分です。

先日行った公園の、のどかな自然も時に寄より牙を剥いてくるかも知れない。

『平家物語』ではないですが、諸行無常を感じ、路に立つお地蔵様に手を合わせました。


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