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一人芝居:「神々の謡」上演 アイヌ女性、知里幸恵の生涯をたどる あすから /東京(毎日新聞)

2009-09-30 00:00:00 | 催し物の記事
一人芝居:「神々の謡」上演 アイヌ女性、知里幸恵の生涯をたどる あすから /東京
 ◇渋谷・笹塚ファクトリーで
 「アイヌ神謡集」の著者で知られるアイヌ女性、知里(ちり)幸恵(1903~22年)の生涯を描いた一人芝居「神々の謡(うた)」が10月1日から、渋谷区笹塚1の笹塚ファクトリーで上演される。

 アイヌ神謡集は、民族の口承文学、カムイユカラ(神謡)を初めて文字化した作品だ。

 知里幸恵は北海道登別市で生まれ、祖母たちが口ずさむアイヌ語の歌や昔話を聞きながら育った。やがてそれらを記録するようになり、ノートを見た言語学者の金田一京助氏の勧めで18歳で上京。民族への差別に苦しんできた幸恵は、アイヌとしての自信と誇りを取り戻し、カムイユカラを本にまとめる作業に取り組んだ。だが、重い心臓病を患い、校正を終えた直後に19歳でこの世を去った。

 今回の作品は、舞台女優の舞香=本名・二川舞香=さん(27)の新作で、作、演出も手がけた。父純吉さん(59)が経営する同ファクトリーを拠点に芝居を始め、2年前から中原中也、金子みすゞ、宮沢賢治ら作家の生き方を題材にした一人芝居を続けている。

 「環境破壊や貧困など社会が行き詰まるなかで、自然と共生するアイヌの人々の暮らしや考え方を知ることは大切なこと」と舞香さんは言い、「同化政策という名のもとで、言葉や文化が踏みにじられてきた歴史にも、目を向けていきたい」。

 現在、幸恵のめい、横山むつみさん(61)が代表を務めるNPO法人「知里森舎」が登別市の生家跡地に故人の業績を伝える「銀のしずく」記念館(仮称)を建設する計画を進めており、公演の収益金の一部は建設募金に寄付される。

 4日まで。3000円(前売り2800円)。詳細はシアターリパブリック(042・373・1755)。【明珍美紀】

〔都内版〕
毎日新聞 2009年9月30日 地方版






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