アートインナガハマ★スタッフのブログ

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透析中止患者の死について個人的意見

2019-03-08 17:30:00 | 個人の意見

皆さま、こんにちは。

本日は、個人的記録としてブログを更新します。

昨日の新聞で目に飛び込んできた『透析中止 患者に「死」提案』

という見出しの記事を読み、数年前の父のことが思い出されると共に

私たちはこの件に関し、我が身に置き換えて、しっかりと考える

必要があると感じました。

まずは記事の内容について簡単にまとめると次の通りです。

人工透析を約5年間受けていた女性患者(当時44歳)が透析の針を入れる管が詰まり

外科医が管を首周辺に挿入する治療法と合わせ、死に直結するという説明と共に

透析を中止する選択肢を提示し、女性は透析を止める決断をした。

そしてその決断に対し、夫と看護師同席のもと 女性にしっかり意思確認をして

外科医が治療の中止を決断。女性は約一週間後に死亡したという内容。

ここで問題なのは、中止してしばらく経つと苦しくなり女性が「やっぱり透析を

開始しようかな」と話したが、外科医は正気な時の女性の固い意志を尊重し

苦痛を和らげる治療のみを行い一週間後に死亡したということ。

 

実は、今から約4年半前に父の主治医から私たち姉妹は呼び出され、

父と共に主治医と 父の今後の治療方針について話し合いをしました。

その頃の父の病名は慢性腎臓病という診断で、いつ腎不全に移行しても

おかしくないレベルということでした。

父と主治医の先生との話し合いでは、父は頑として「人工透析を受けない。

だからシャント手術をしない」と言い張りました。

そこで、先生は子供たちを呼んで、父を説得してほしいという感じでした。

シャント手術をしても、すぐに人工透析をするわけではない。しかし

いざ人工透析をするとなったら、シャント手術をしていないと透析できないから

念のため手術をしてほしい。お子さんたちはどう思いますか?

そう問われて、腎不全になったらどんな症状になるのか、透析生活は

どのような生活なのか色々と伺い、その日の夜、父・妹と3人で

話し合いました。

その結果、父の意思を尊重し透析を受けないという決断を

私たち姉妹は尊重し、シャント手術を断りました。

シャント手術を断ったからと言って、投げやりな生活をしているわけではなく

普段の生活の中で食生活など気を付ける点は気を付けながらも

なるべく自然な状態で過ごしていた父は、その話し合いから約8か月後

全然違う病名「急性硬膜化出血」で、緊急入院から一週間後に亡くなりました。

 

父は当時79歳、新聞記事の女性の年齢は44歳でした。

治療の選択をする上で年齢や家族構成等、影響するものが違ってくるので

父と女性を一概に比べることはできません。

けれど、患者の意思を尊重して決断を見届けた私たちの責任に対して

医師や病院を巻き込むのは、どうかと思うのです。

そこに議論をもっていくと、病院も医師も怖くて、患者の気持ちを汲むことが

できなくなるではないか・・と危惧します。

母は常々「点滴等の管につながったままの長患いは絶対にしたくない!」と

私たち娘に言っていたので、入院末期 口からの食事がままならなくなり

胃ろうの提案をされたとき、引き取る決断をしました。

家での見取りは、確実に命を縮めることではありましたが、母の固い意志を尊重し

自宅で できる範囲の介護で最期を迎えようと、父・妹と話し合って

決めました。

母の最期の迎え方、父の最期の迎え方は、私たち姉妹とその家族に

大きな影響を与えています。

私自身、母と同じように管でつながれた状態での長患いはしたくない。

そして父のように、自然の状態で最期を迎えたいと思っています。

母が亡くなった時、初めて身近に死を感じて「エンディング・ノート」を

買いました。ノートの書ける項目だけでも書いていこうと既にいくつか

書き入れています。

新聞記事の中で、今回の外科医の行為に対し医療関係者から批判の声が

上がっているという取材内容について、私は批判ではなく色々と考えるキッカケに

なってほしいと思っています。

今後 多死社会を迎える日本にとって人生の最期の迎え方、過ごし方が

なるべくその人の意思通りになればいいなぁと願います。

医療もそれに寄り添った形で、行き過ぎない医療もまた必要かと思うのです。

 

 

 

 

 

 

 

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