23時すぎ、懐かしい友達からの電話を取る。
10年間続けてきたが、そろそろ新しい方向へ向かい
たいと思う、という、転機を求めたことを報告する
電話だった。
雨は降り続いている。
いつか自分の身も心も、歴史の濁流に呑まれて
姿が見えなくなるが、それでも何かをなし得ようとする
のは、きっと不如意の固まりの浮世にあっても、ほんの
わずかに、自分だけがなし得ることがあると
知っているからなのだ。
それが石であろうが流木であろうが絡み合った草の屑
だろうが、自分の気付きさえあれば、いつでも黄金へと
姿を変える。そう心を漱(すす)がせた春の夜。
10年間続けてきたが、そろそろ新しい方向へ向かい
たいと思う、という、転機を求めたことを報告する
電話だった。
雨は降り続いている。
いつか自分の身も心も、歴史の濁流に呑まれて
姿が見えなくなるが、それでも何かをなし得ようとする
のは、きっと不如意の固まりの浮世にあっても、ほんの
わずかに、自分だけがなし得ることがあると
知っているからなのだ。
それが石であろうが流木であろうが絡み合った草の屑
だろうが、自分の気付きさえあれば、いつでも黄金へと
姿を変える。そう心を漱(すす)がせた春の夜。
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