出雲あきらです。本職は演劇ライターなので、仕事柄、お芝居はよく見なければなりません。先週9日、芸術座で「放浪記」を見ました。この芝居に関してはご存知ない方はいらっしゃらないと思いますが、森光子さんが1961年の初演以来ずっとひとりで演じられ、1700回以上上演されている日本の演劇史に残る傑作です。私も久々に拝見しましたが、森さん御年84才。今回の舞台に出演されている方々の中で、もちろん一番お年を召されているにもかかわらず、一番若く見えるのです。森さんのお芝居に関しては、私のような駆け出しの演劇ライターがコメントするなど10年早いです。休憩を入れて3時間30分という大作ですが、あっという間に時間がすぎます。そして、若者からお年寄りまで本当に楽しめる数少ない作品です。今月の27日までですが、当日券にチャレンジして是非見るべき舞台です。
さてこの芸術座が入っているビルですが、3月末を持って取り壊されます。このビルには日比谷映画(昔は千代田劇場という名前でしたね)・みゆき座という映画館も入っています。日比谷映画はもともと今の日比谷シャンテの場所にあって、有楽座という大きな映画館と隣り合わせでした。それぞれの映画館の外観には趣があり、今のシネコンの味気なさに比べると日比谷の映画街を歩くと何かとってもウキウキしたくなった記憶があります。
今年の夏に公開される映画「亡国のイージス」は有楽町マリオンにある丸の内ピカデリー1という映画館をはじめとして全国公開されます。日比谷の映画街に映画館がひしめき合っていた頃に比べると、音響も椅子も昔に比べて格段の進歩ですね。最新の映画館で見る「亡国のイージス」何よりも今から楽しみです。
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