おたまじゃくしです。昨日、南の島から海自機で50分ほど北へ飛んだ「村」へやってきました。これから約1ケ月こちらに滞在し、その後また海自機に乗って南の島へ帰る予定です。
ここの宿舎は、テレビも新聞もないため、情報が何も入らない状態です。インターネットも勿論自由に使えない状態、というより、インターネットに入れるPCがありません・・・・ てな訳で、とことこ1時間以上歩いて、インターネットカフェに来ています。車も自転車も持ち込んでいないので、交通手段は、2本足だけです。
さて、先日コメントコーナーにSH-60Jの10機編隊について書き込んだところ、いろいろな方から反響や個人的にもご質問などいただきましたので、しつこく10機編隊の撮影について、書かせていただきます。
館山航空基地所在の第21航空群には、第101、121、123と3個航空隊があります。10機編隊の撮影は、昨年秋、館山航空基地の開隊記念日行事の祝賀編隊飛行の折に実施されたものです。勿論10機もの哨戒ヘリを1個航空隊で飛行させることはできませんので、21空群内の航空隊の混成編隊で飛行したわけです。
当日は、祝賀行事が行われますので、編隊の基地上空通過時刻は、秒単位で決められていました。どこの基地、航空隊で実施する際も同じなんですが、時間を調整するためにかなり余裕を持って離陸し、決められホールディングポイントで、待機するのです。
撮影は、この待機時間中に実施されました。民間の撮影用ヘリが飛来し、2個の5機傘型編隊を撮影したのですが、撮影ヘリの速度が、最大で約80ノット、SHは100ノット以上で飛行しますので、かなり撮影には苦労したようです。低速では、なかなか安定した編隊を形成するのは大変ですから、撮影機の速力にあわせるわけにもいかず、基地上空通過時刻も来賓の方の挨拶の状況により土壇場で変更されるので、編隊長やそのコ・パイは、言葉では言えないくらい大変だったと思いますよ。
通常、ホールディング中は、ルーズフォーメーションといって、やや各機の距離を開いた状態で飛行します。そのほうが、搭乗員の疲労も軽減される訳ですから。ところが、この日は、離陸からホールディング、そして進入から基地上空通過後の解散まで、ずっとタイトな編隊飛行をやってもらった訳です。
降りてきた列機パイロットから海幕担当者に「腕がパンパンに張っちゃいましたよ。」などという言葉が聞かれました。しかし、決して不満を漏らすということではなく、その言葉とは裏腹にこのパイロットの顔には、自分たちのヘリがカッコよく撮影してもらえたことへの喜びと、約2時間にわたったタイトフォーメーションををやり終えた達成感があふれていました。彼らに早くこの映画を見せてやりたいものだとつくづく思います。
第21航空群だけでなく、実際の撮影に協力してくれた艦艇や部隊、資料の提供や物品の貸し出しに尽力してくれた部隊の隊員すべてに、早くこの映画を見てもらいたいです。自分でチケットを買ってね。 ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_do.gif) |