鹿嶋少将の航海日誌second

宇宙戦艦ヤマト新作情報・二次創作他、気になったものなどをお届け(^-^)

新・宇宙戦艦ヤマト◇宇宙戦艦ヤマト二次創作◇第ニ十ニ話

2020-08-30 19:49:54 | 宇宙戦艦ヤマト外伝


◇新・宇宙戦艦ヤマト◇
宇宙戦艦ヤマト二次創作

第ニ十ニ話


ガミラス星本土決戦に勝利したヤマトは、目的地イスカンダル星に到達した__。

光の速度でも、片道168.000年も掛かる気の遠くなるような日程を提供された波動エンジンを使うことで、僅か5ヵ月と言う驚異的な日程で到達する事が出来た。


[私はイスカンダルのスターシャ。]
[ヤマトには此方からの誘導に従ってイスカンダルに降下(おり)て貰います。]
イスカンダル星と宇宙空間を背景(バック)に浮かび上がるスターシャ像。
プロジェクション・マッピングの一種なのだろう。
現在イスカンダルは1013hPa(ヘクトパスカル)南西の風、風力3・・・
王都イスク・サン・アリアの海に降りられたし。
こうして宇宙戦艦ヤマトとヤマトのクルーたちは、イスカンダルからの誘導を元に同乗するサーシャのアドバイスによって、イスカンダルの王都イスク・サン・アリアの海に降り立った。

[着水完了。]

[ヤマト、停泊準備。]
[コウノトリ(キ8宙艇)発艦準備。]
[古代、森、真田、椎名の四名はサーシャさんを連れ、コウノトリへ。]
[アナライザー。真田君のサポートに就け。]
第四格納庫内が注水され、コウノトリ(キ8宙艇)は発艦、ヤマト左舷に浮上した。

白く輝く天空へと聳える塔。
キラキラと太陽光を乱反射させる海。
穏やかな波が白い砂浜と戯れ、寄せては返す。
透き通るような空。
地平線の彼方に浮かぶ雲。
何処か懐かしい景色。
遊星爆弾が降り注ぐニ、三百年前の地球のようだ。
確かに遊星爆弾が降り注ぐ直前にも、この景色に近い景色は存在した。
だが、それは人工的に造り出した景色に過ぎない。
このイスカンダル星の自然の景色とは違う。

椎名は古代の指示に従い、コウノトリを走らせる。


キ8宙艇=通称コウノトリ。
特殊探索艇の一つとして開発された機体。
陸・海・空・宇宙の全てで行動可能。
主翼には折り畳み式である。
5人乗りであり、コックピット内の座席配置は前部に並列に3席、その後ろの左右に外向きに1席ずつとなっている。 
さらにそれらに取り囲まれた中央に分析ユニット(アナライザー)を搭載できる。

[古代さん。あの桟橋に人影です。]
[どうやら迎えが来ているようです。]

[うむ。椎名、あの桟橋に向かってくれ。]

[了解。]

水上スクーター(バイク)のように先端部(機首)を持ち上げ水しぶきをなびかせ、加速する。
桟橋の先端には1人の女性が立っていた。
コウノトリに乗る誰しもがスターシャだと感じていた。


スラッと伸びた手足。
わりと高身長の身体を葵いシースルーのドレスが纏う。
長い金色(こんじき)の髪。
絵に描いたような美形の女性だ。
古代は思う。
[雪をもう少し大人にした感じの女性だと。]
コウノトリはゆっくり速度を落とし、静かに桟橋に寄せ、停止した。
接岸を済ませ、スターシャの前に並ぶ5名とアナライザー。
古代が挨拶を済ませるのを待ち私は一歩前に歩みを進め、スターシャに対し右手を胸の前に宛がえ、腰から上を曲げた。

[スターシャ陛下。只今、戻りました。]

[長き任務、ご苦労様。]
[報告はあとで伺います。]

[はい。]
古代らとはそこで一旦別れ、私は一足先に宮殿へと向かった。


-イスカンダル星王都イスク・サン・アリア宮殿:大広間-

私は着替えを済ませ、お帰りになられたスターシャ陛下と古代らヤマトのクルーたちを出迎えた。

[……えっ!?]
[サーシャさん……なの!?]
古代をはじめ、声には出さなかったが、この場に居合わせたヤマトのクルーたちは、そう思ったに違わない。
そう。私は再度、変態したのだ。
中でも森雪が一番、驚いていた。
そんな中、スターシャ陛下が口を開く。

[驚かして、申し訳なく思います。]
[サーシャは、わたくしのDNAを利用して造り出した人造人間なのです。]
[ヤマトを地球の民をイスカンダルまで無事にお連れするには道中で、絶命を避けなければ成りません。]
[あなた方を導くには、こうするしか無かったのです。]


そう。私は森雪そっくりに変態したのだ。
何故なら私は再び地球へ赴くから。
絶対に死なせては成らない森雪の影武者として赴く。

[挨拶的なものはこれくらいにして、本題に入りましょう。]

[雪さん。と仰いましたね?]
[地球を地球人類を救うには貴女が必要不可欠なのです。]

[……何故、雪が、いや森君が必要なのです?]

[それを今からお話しましょう。]
[わたくしたちイスカンダル人の末裔だからです。]
[元々、イスカンダル人と地球人、そしてガミラス人は一つの種族だったのです。]

驚きの余り、返す言葉を失うヤマトのクルーたち。


第二十三話へ
つづく。


この物語りは宇宙戦艦ヤマトをベースに、私的解釈や設定等を混ぜた二次創作の宇宙戦艦ヤマトです。
使用している画像はイメージです。