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鹿嶋少将の航海日誌second

宇宙戦艦ヤマト新作情報・二次創作他、気になったものなどをお届け(^-^)

狩猟士ハンターキラー・アマネスク◇プレデター外伝◇第十一話

2020-11-20 11:08:00 | プレデター外伝





仲間は人間にしては大胆な発想を実行させた。
この未開発エリアにネメシス号を強行突入させたのだ。
しかも、娘メサイアが落とし穴に落ちる前に。

[ジャミングはOK。]
[クローキングデバイスはそのまま。]
[テイルト・ツイン・イオンエンジン点火、亜光速に切り替え、大気圏突入開始。]


狩猟士ハンターキラー・アマネスク
◇プレデター外伝◇

第十一話(最終話)


[ガギィィィィーーーン!!]火花を散らし、メサイアの狩猟の剣と私のエイリアンの槍が交差する。
私はすかさずレイザーディスク・ブーメランを投げつけた。
後退し、上下左右、縦横無尽に動き回るメサイア。
建物から建物へと飛び移り、ホーミングをかわした。
私の手元に収まるレイザーディスク・ブーメラン。
私もメサイアも、肩で息をするように成っていた。
風を感じた。
生暖かい風を感じた。
日の出まではあと一時間。
自然の風とは違う。
私には[ピン!]と来た。
これは私の宇宙船=ネメシス号の排気熱の風。

[そうか。仲間はアルミスを呼び寄せたのか。]私は左の口角をあげた。

落とし穴まであと僅かだ。
私は槍を地面に突き刺し、レイザーディスク・ブーメランを再び、メサイアに目掛け投げつけた。

[クローキングデバイス作動!]私はメサイアの懐に飛び込む為、レイザーディスク・ブーメランのあとを追うように走り出した。
どのくらいでホーミング効果が消えるかをメサイアは、どうやら学習したようだった。
鼻歌混じりに、縦横無尽に飛び回りレイザーディスク・ブーメランが私の手元に戻るのを待ち、私の位置を探った。
私が走りを止めると、逆に今度はメサイアがクローキングデバイスを作動させ、私が潜む場所(ポイント)まで詰め寄った。
私はクローキングデバイスを解除し、格闘戦に持ち込んだ。

[メサイア!これだけ近ければ、得意とする自慢の大剣技も使えまい!]
私はメサイアの右手首を掴み、力を加えた。
歯ぎしりが聞こえる。
右手首の痛みがメサイアのクローキングデバイスを解除させた。

[キャアアアアア!]





[よし。あと一息!]と思った時だったメサイアは苦し紛れに私の腰に腕を回し、褌=アンダーアーマーを引き千切った。

[なっ!何!?]

メサイアは不適な笑みを浮かべ[急所が丸見えだぞ!]と言い放った。

私は思わずメサイアの右手首を放し、突き飛ばした。
[だから何だ!アンダーアーマーなど飾りに過ぎん!]

[お前の敗けだ!メサイア!]
[お前は、わたしを仕留めるチャンスを苦しさから逃れる為に褌を引き千切った。]

[……ウグググ。]

私はアルミスに合図を送る為、右腕を頭上高く上げた。

[これでゲームセットだ。]頭上に上げた右腕を振り下ろした。

[ギュン!ギュン!ギュン!ギュン!]メサイアの真後ろに連射される中間子粒子プラズマ速射砲。
土ホコリが舞い上がり、複数の弾痕がリズム良く並んだ。
後退り出来ないメサイアはわたしを目掛け、突進して来た。
すかさずハイジャンプでメサイアを交わしたと同時に、メサイアは身体を前のめりするように、仕掛けた深さ3メートルの落とし穴に落ちた。
私は間髪入れずにネットランチャーを撃ち込んだ。
投網のように拡がり、落下、メサイアに絡み付いた。
双眼鏡で確認した仲間はアルミスに打診、アルミスによるメサイアのハッキングが開始された。





これで任務は終了と私も仲間もチームメイトも誰しもが思ったが、そうではなかった__。

[……。]
[仲間サン!直ぐにヘルメットをアマネスクに届ケテ!]

[えっ!?何!?]

[考える暇ハ無いワ!早くヘルメットをアマネスクに!]

[わ、解った!]走り出す仲間に、そこに居た皆の視線が集中した。

[ピンッ!!]と一条の閃光が走り抜けた。

次の瞬間、凄まじい爆風が私たちを襲った。
土ぼこり、破壊されたアスファルトの塵まみれの中、転がるヘルメットを見つけた。
その数メートル先に倒れた仲間が確認出来た。
落とし穴の周りには仲間の上司、天海が倒れていた。
頭上がゆっくりと黒く覆われてゆく。
わたしは空を見上げた。

[……ん!?]
[あれは……あれはメサイアの宇宙船。]
私はヘルメットを拾いに走り、ヘルメットを拾いに上げ、装着した。

[アマネスク!結論から言うワネ!]
[メサイアは操られていたワ!]
[黒幕はメサイアの宇宙船の中身ヨ!]





[……中身?]

[そう。中身。コンピュータ・ウイルスに支配されたA.Iヨ!]
[これを破壊しなければ、ワタクシたちに勝ち目は無くってヨ!]
[時間が無いワ!]
[アマネスク!メサイアを未来を守って!]その会話を最後にアルミスは通信を遮断した、同時にネメシス号のクローキングデバイスを解き、量子魚雷を発射した。
辺りが真っ白な光に包まれるのと入れ替わるように朝陽(あさひ)が射し込んで来た。



[お待たせ。アマネスク。]
通信はほんの僅かだけ回復した。


息を吹き返した仲間とチームメイトたち。
私はなりふり構わず、ボロボロの身体を引きずり、歩み寄った。


[仲間。それとチームメイトよ。メサイアは無事に保護する事が、出来た。] 
[感謝する。]私は右手を差しのべ、握手を交わした。

[任務は完了した。]
[お別れだ。]
私は左手のコンピュータ・ガントレットを外し、仲間に渡した。

[お前の戦利品だ。戦士の鎧(アーマー)とセットで使えば、役に立つだろう。]





こうして、今年の暑い夏は終わった__。

十数年後・・・

メサイアは子を産み育て、新たな部族長候補を排出した・・・







私は長老として、この娘の行く末を見届ける。



~END~


~あとがき~


この物語りは、【プレデター】シリーズをベースにしたオリジナル作品です。 舞台となる地球や一部の地名を除き、登場する人物・メカ等は架空です。※挿し絵的画像や設定文の一部は公式より引用。
挿し絵的画像はイメージです。
※印の設定は私の設定が混ざっています。






狩猟士ハンターキラー・アマネスク◇プレデター外伝◇第十話

2020-11-19 20:13:00 | プレデター外伝

私は攻撃を仕掛けては離れ、離れては攻撃を仕掛けを繰り返しながら、誘き出す場所(ポイント)へと、後退していった。

[さっきまでの勢いはどうした?] 
[お供の犬が居なければ、勝つ自信が無いのか?]
私はメサイアを挑発しつづけた。
とは言うものの私自身、余裕がある訳ではなかった。
ただ、今は仲間(チームメイト)の存在が、ほんの僅かな余裕である。


狩猟士ハンターキラー・アマネスク
◇プレデター外伝◇

第十話


逃げながらヘルメットを丹念に調べた仲間は、装備された機能を試していた。

[サーモグラフィー等の視覚補助装置と射撃武装及び対象の詳細情報捜索時のロックオン用のレーザーサイトは付いてるんだろうなと思った通りだったけど、記憶媒体まで取り付けられてんだ。]
[ふ~ん。]

[それにしても仲間サン。研究熱心ネ。]
[ところで話を戻すけど、アマネスクの事でワタクシに何か伝えたい事が有ったノデハ?]
[あっ!それそれ、それ忘れてたわ。]
[アマネスクはメサイアは自身の娘と言ってたけど、容姿は限りなく私たち人間により近いわね。]

[ああ。それネ。]
[それについては、プレデターたちの持っている資料の中で、貴女がた人間に関する資料が最も多く、あの外見はマテリアルボディ(擬人化)したのヨ。]
[脳の一部を電脳化した擬人ヨ。]

[電脳化……してるんだ。]

[そう。メサイアは一部、電脳化されてるワ。]
[それはネ。アマネスクもそうなのだけど、プレデターはね、視力は良いのだけど、視界は貴女方、人間に比べたら狭いのヨ。]
[視界を確保する為にヘルメットを開発したのヨ。]
[アマネスクの素顔を見たでしょ!?]
[貴女方、人間に比べて目が奥まってるでしょ。その分、視界が狭く、それに元々、プレデターたちの惑星(ほし)は、恒星(たいよう)光が強く、色の区別がしづらい事から開発されたノ。]
[メサイアはそれらを克服する為、電脳化されたノ。]

[成る程……。]
[……だったら、アルミスさん。ハッキングも可能?]

[可能だと思うワ。]

[そう!可能なのね!]
[なら、本当はアルミスさんに、このエリアに強行突入して貰ってメサイアを確保して貰おうと思ったんだけど、メサイアの電脳をハッキングして制御出来れば、確保も楽勝よね。]

[まぁ、八割位の確率ですケド。]

[なら、決まりね!]




[アマネスク!さっきから逃げばかりね。]
[戦士が聞いて呆れるわ!]

落とし穴まであと、百数十メートルまでに成った。
[あと少し。]私はそう思いながら腰に忍ばせたレイザーディスク・ブーメランを取り出し、メサイアに投げつけた。
レイザーディスク・ブーメランは、古典的なプレデターの武器の一つ。

レイザーディスクは、鋭い刃が付いた円盤状の武器で、投げると相手を一定距離ホーミングし、ブーメランのように戻ってきて回収することができる武器だ。
また、そのまま手に持って使用することも可能で、不使用の際は刃を収納した状態で腰に装備している。
本来ならプロテクターに装着されたホルスターに収納するのだが、腰のプロテクターは仲間に譲った。
その為、褌=アンダーアーマーに挟んで持ち歩いいる。
メサイアに投げつけたる時にどうやら、褌=アンダーアーマーの布にほんの僅かだが引っかけてしまったようだ。
ほんの少しの緩みを感じる。

[構う事はない。今は、いち早くメサイアを確保する。それだけだ。]
私はそう自分に言い聞かせた。




仲間はチームメイトと合流を果たしたようだ。

[天海隊長!]
[心強い援軍をつける事に成功しました。]

[……援軍?司令部に増援を要請したのか?]

[いいえ。コレです。]仲間はアマネスクのヘルメットを指(ゆび)さした。

[そのヘルメットが援軍?]

[そうです。アマネスクのヘルメットはアマネスクが乗って来た宇宙船に繋がっています。]

仲間のその言葉に天海は軽い笑顔を覗かせた。

[で、どんな援軍だ?]

[もう一人のプレデターはアマネスクの娘だって事は、アマネスク本人から聞いてますよね。
あの娘=メサイアは一部ですが、電脳化されてるみたいです。
そこで、一か八かの賭けでも有りますが、アマネスクの宇宙船のA.Iにハッキングを仕掛けさせます。
成功すれば一時的にメサイアは機能停止に要するに気絶状態にする事が出来ます。
あとは、アマネスクと宇宙船でメサイアを回収。
自分たちの任務は完了。
このエリアから撤収。]

[解った。]

[柳葉。きこえるか?]
[さっき伝えた事は最後の切り札にシフトする。]
[仲間が良い情報を入れてくれた。]
[銃撃戦に備えよ。その場所に仲間を向かわせる。仲間のバックアップを。]

[了解。]



[遊びは終わりだ。メサイア!]


第十一話(最終話)へ
つづく。


~あとがき~


この物語りは、【プレデター】シリーズをベースにしたオリジナル作品です。 舞台となる地球や一部の地名を除き、登場する人物・メカ等は架空です。※挿し絵的画像や設定文の一部は公式より引用。
挿し絵的画像はイメージです。
※印の設定は私の設定が混ざっています。

狩猟士ハンターキラー・アマネスク◇プレデター外伝◇第九話

2020-11-17 15:11:00 | プレデター外伝

私と仲間がヘルメットを脱ぎ捨てた場所へと、歩みを進める中、天海と柳葉は作戦遂行の準備を進めていた。
先ず、残された車両を落とし穴を掘る場所から遠ざけた。
隊長の愛車と一両の車両を除き、残された車両に爆薬を取り付け、万が一の退路確保の為の"壁"にした。

ヘッドインカムで何時でも増援が可能だが、私が釘を刺した。

[増援を呼び、我を裏切るなら止めておけ。]
[犠牲者が増すだけだ。]
[私は任務を捨て、メサイアに付く!]
[例え、その後メサイアに殺されても。]


狩猟士ハンターキラー・アマネスク
◇プレデター外伝◇

第九話


[隊長。車両の方は完了した。]
[あとは穴を掘って、自分たちは発砲位置に隠れるだけ。]

[ああ。そうだな。]
[だが、落とし穴を堀終えたら、柳葉、お前は車両へ身を隠せ。]
[仲間をそっちに誘導する。仲間を連れ立ち去れ。]

[……隊長。]

[何をしょげている?]
[しょげている暇はないぞ。]

[歴史書で習った"プレデター"いくら強靭で狂人な生き物でも、不死身じゃない。]
[この未開発エリアが仮に消滅したとしても、犠牲者は限りなく少なく済む。]
そんな会話をしながら、天海と柳葉は落とし穴を掘った。


もうすぐ最初に銃撃戦を行った場所だ。
未だに炎は、燻(くすぶ)っていた。
黒煙と火薬の臭いが辺り一面に漂っている。
[モヤモヤ。]と視界を遮る黒煙。
私は眼を凝らした。
脱ぎ捨てたヘルメットは難なく見つかった。
だが、同時に指笛が木霊(こだま)した。

[仲間!私と背中合わせになれ!]
[私の動きに合わせ、対処しろ!] 

[来るぞ!!] 
[右だ!!]
私は斜(はす)に構えながらショルダープラズマカノンをぶっぱなした。

[交わされた!]
[回り込まれた!今度は左だ!!]

[ガギィーーーン!!]私の振り下ろした"エイリアン"の槍(スピア)の刃とメサイアの鋼鉄のガントレットが交差した。
火花散る中、再び右からプレデター犬が飛び掛かって来る。
私は仲間の褌を左手で掴み、回天をはじめた。

[仲間!力を抜け!!]

仲間は、言われるがまま、力を抜き
私に振り回される格好と成った。
仲間の顔が紅く染まり、苦しいようで苦痛に顔が歪んだ。
片目を瞑(つむ)り、唇るを噛みしめ、耐えていた。
褌が仲間の尻に食い込んでゆくのが解った。
同時に私の左手も尻に食い込んでゆく。

[あと少しだ!耐えろ仲間ッ!!]





[こしゃくなッ!!]

[ハアアアアアアーーーッ!!]

[ガギィィィィーーーン!!][ギンギン!!][ジャリジャリジャリ!!]

私は回天するのを止め、仲間の褌から左手を放した。
[仲間!ヘルメットまで走れ!]
[拾ったら逃げろッ!]
仲間は無我夢中でヘルメットを目指し、走り出した。
眼を回しいるようで真っ直ぐには走れていなかった。
だが、これが狙いでもあった。
一か八かの賭けでもあるのだが。
ふらつきは相手の攻撃を交わしやすくする効果があり、攻撃を仕掛ければ思わぬ一撃を喰らわす事がある。
それに、ずうっと眼を回している訳ではない。
ヘルメットを拾った頃には、治っている。

[私に構わすゆけ!!]

[逃がすかーーーッ!!]指笛が再び鳴った。
私はショルダープラズマカノンの出力を落とし、連射した。

[キャイン、キャイン!]狩猟犬=プレデター犬にヒットした。
出力を落とした事で、カノンの威力は落ちるが連射は可能と成る。
仲間はヘルメットを拾うと走りながらヘルメットを装着、内部コンピュータをあれこれと調べていた。

[こいつはスゲー!まるで動く司令室いや、戦闘民族だからC.I.Cだな!]
[ヘッドアップディスプレイを超未来型にしたら、こんな感じかな?]

息苦しいのか被ったヘルメットを抜き、私の指示を無視し、物陰に身を潜めた。
仲間にしてみれば、特に息苦しい訳ではなかった。
ただ、はじめて触る代物で、不馴れで歩くにしても、走るにしても邪魔なだけで、それよりは、弄りながら走って逃げた方が楽なのだ。
まぁ。何もせず、ただ走り逃げるのが一番楽なのだけど。

[ハッキングは既に解除されてるみたいね。]
[これならば勝旗は私たちに有りね。]



[……アマネスク!?]
[いや、違うな。アナタは?]

私からの信号も、通信も途切れた為、アルミス成りに私を心配していたようだった。

[私はアマネスクの味方の仲間だ。]

[……味方と仲間は、共通では!?]

[ああ。いや、その仲間じゃなくて名前が仲間だ。]

[成る程。]
[それで何故、貴女がこのヘルメットを?]
[アマネスクは殺られたのですか?]

[いや、殺られてはいないが、苦戦中だ。]
[余り時間が無いんで、結論からい……。]

その時だった[ガウウウ。]口から血反吐を垂らしながらプレデター犬が近いて来るのが、解った。
一歩、二歩とゆっくりと歩み寄ると、一気に走り出した。
滴り落ちる血反吐をなびかせヘルハウンドは、容赦なく飛び掛かって来る。
両目を瞑る仲間。

[仲間サン!真上!]ヘルメットから聴こえるアルミスの声に仲間は、反応した。
片目を開け、ブレイドを装着した右腕をめい一杯、突き上げた。

[ドサッ。]と鈍い音が仲間の耳に届いた。
仲間の回りが絨毯(じゅうたん)を拡げて行くように、赤い血の海に変わっていった。

[間一髪デシタネ。]

[……ありがとう。助かったわ。]


[なめるなぁぁぁーーーッ!!]

[グフ……。]

[チッ。]
[喰らっちまったか。]
メサイアの空中からのダイブ攻撃を交わし損ねた私は、左肩に装備するショルダープラズマカノンごと、切り込まれ、左肩を負傷した。
腕を伝わり、血が[ポタポタ。]と落ちた。
私は損傷したショルダープラズマカノンを解除し、その場に捨てた。




[一撃、喰らわせたくらいでいい気になるなよ。]
そう言い放ちながら私は軽く振り返り、仲間の動向を確認した。
[やっと、走り出す元気を取り戻したようだな。]と心の中で呟いた。

[さあ!遠慮なく掛かって来な!メサイア!!]

【イメージ曲:B'zより、バットコミュニケーションE.ver】


※エイリアンの槍(スピア) 

過去に倒したエイリアンの尻尾の外殻を加工、ヒート・イオンレイザーを刃に仕込んだ槍。
パワーバッテリーに(左手のガントレット)に接続する事で熱量をアップ出来る。
但し、パワーバッテリーの消耗も激しく成る。


第十話へ
つづく。


~あとがき~


この物語りは、【プレデター】シリーズをベースにしたオリジナル作品です。 舞台となる地球や一部の地名を除き、登場する人物・メカ等は架空です。※挿し絵的画像や設定文の一部は公式より引用。
挿し絵的画像はイメージです。
※印の設定は私の設定が混ざっています。

狩猟士ハンターキラー・アマネスク◇プレデター外伝◇第八話

2020-11-16 16:05:00 | プレデター外伝

二人目の犠牲者が出てしまった・・・ 

[仲間。もう時間が無い!]
[メサイアを確保するのか?しないのか?決めろ!]
※私は今まで着用していたsarasiーAmaourを脱ぎ捨て、真新しいsarasiを絞め直した。
[キョトン]とした顔でわたしを見つめる仲間。
その仲間が口を開いた。



[アマネスク。それって晒(サラシ)!?]

[ああ。sarasiだ。我らプレデターの惑星(ほし)に古(いにしえ)時代から伝わる褌=アンダーアーマーだ。]
[これを[クイッ]と締め上げると気持ちも引き締まるし、戦闘力も上がった気分だ。]
[それより、仲間。チームメイトを救いたくないのか?]
[救いたいのならチームに連絡を。]



仲間は一瞬、瞳を閉じ、ヘッドインカムで連絡を取った。

[此方、仲間。]
[天海隊。聞こえますか?]

[……天海だ!仲間、無事だったか!]

[隊長!単刀直入に申し上げます。]
[私を信じ、アマネスクを私を拐ったプレデターと共闘して欲しい。] 
[詳しい説明は合流した時に。]
[もう一人のプレデターの確保の協力を要請します。]

[……仲間。云わされているのか?]
[それとも本心か?]

[ガルルルル。私はアマネスク。]
[仲間の無線機を借りている。]
[もう一人のプレデターは新種のプレデターで、私の娘だ。]
[殺さず、確保したい。]

[……仲間に代わってくれないか。]

[隊長。簡単には行かない。チームの力が必要。]

[解った。合流しよう。]
[車両を乗り捨てた場所まで後退した。そこで合流しよう。]


狩猟士ハンターキラー・アマネスク
◇プレデター外伝◇

第八話


こうして、私は人間と共闘する事と成った。
逃げ込んだ建設途中の建物から、このエリアの入り口付近まで戻る事にした。

[仲間。お前も着替えろ。戦士として扱う。]
仲間は顔を紅く染めた。

[顔が赤いぞ。熱でも出たか?]
[着替えを手伝ってやる。]

[アワアワ。]と[キョトン。]とする仲間を全裸にし、晒とプロテクターを合わせ、簡易的だがプレデターアーマーを仕立て直した。
胸に晒を巻き、編み上げのボディスーツを着せ、脚にも同じ施しをし、負傷した側には止血の時使ったプロテクターを固定した。
あとは褌=アンダーアーマーを締めるだけだ。[クイッ。]と締め上げた。

[これでよし。]
[何処から見ても戦士だ。]
私は更に右腕からブレイドを外し、仲間に装着した。

[ヘルメットがあれば完璧なんだが勘弁してくれ。]
何故か仲間は一瞬、私に少しひきつった微笑みを見せた。
私は仲間を抱え、光学迷彩を作動し、合流地点へ向かった。


合流地点に着いた私は仲間を抱えたまま、残された車両に歩みを進めた。
私は辺りを見渡した。
ヘルメットを装着していない分、視界は悪い。
慎重に見渡し、チームメイト以外の存在を認める事は出来なかった。
光学迷彩を解き、仲間を下ろした。

[ま"っ!]

[……仲間か!?]

[私よ。]仲間は手を上げ、チームメイトに存在を明らかにした。

[……なんだよ。その格好?] 仲間のチームメイトの柳葉か先に口を開いた。

[……まぁ。訳ありでね。]
[んな事より、ジロジロ観んな。]

[驚かせて済まんな。]
銃口が私に向けらているのが解った。

[ガルルルルル。]

[……ちょっと待って!]
[とにかく、落ち着いて!一旦、話を聞いて!]

仲間の目を見つめ天海は[解った。]と言うと、銃を下ろすよう水平に上げた手ををゆっくりと下ろし、もう一人にサインを送った。



[話を聞こうか。]
[時間が無いのだろ?]

私は手短に経緯(いきさつ)を話、メサイアをここに誘き出し、捕らえる事を提案した。

[だったらさぁ。]
[アマネスク。ヘルメットを探して持ち帰ろうよ。]
[奴を、いや、メサイアを誘き出すついでにさ。]

[ハッキングされた痕跡のあるヘルメットをか?]

[そうよ。そのヘルメットを私が使うわ。]
仲間は[ニカッ。]と笑顔を見せた。

何か考えがあるのだろ。私は、そう思い話を切り込んだ。
意外な盲点を彼女、仲間が教えてくれた。
より確実に娘メサイアを確保出来る。
私は確信した。
私と仲間がヘルメットを探しながらメサイアを誘き出し、此処へ誘導、古典的だが天海と柳葉が掘った落とし穴へ誘い込みプラズマネット・ランチャーで穴を塞ぎ確保する。
持ち帰ったヘルメットにヘッドインカムを接続し、アルミスに迎えに来て貰う。と言う作戦だ。
だが、仲間はまだ何かを隠している。
ヘルメットをもっと有効に使う事を考えついたと、私には感じ取れた。
ヘルメットの場所は、解っている。
最初に銃撃戦を行った場所だ。
此処からさほど遠くはない。




[アマネスクを感じた。]

[うふふ。]
[そうでなければトロフィーが完成せんからな。]


プレデター猟犬『プレデターズ』に登場した動物。
4足歩行で、頭や背中に長い棘のようなものが生え、尻尾はないなど地球上の犬とはかなり容姿が異なる。
動きは非常に素早く、銃弾にもある程度耐えるだけの耐久力と生命力を持つが、側面からの攻撃には弱い。血は赤い。
※ヘルハウンドも容姿は若干、異なるが同じである。


第九話へ
つづく。


~あとがき~


この物語りは、【プレデター】シリーズをベースにしたオリジナル作品です。 舞台となる地球や一部の地名を除き、登場する人物・メカ等は架空です。※挿し絵的画像や設定文の一部は公式より引用。
挿し絵的画像はイメージです。
※印の設定は私の設定が混ざっています。

狩猟士ハンターキラー・アマネスク◇プレデター外伝◇第七話

2020-11-15 22:28:00 | プレデター外伝

[ほう。我らプレデターについて少しは学習したんだな。]
[時の長老が見届けた内容と同じだ。]

[これでよし。]
[これで止血は出来た。] 
[私のプロテクターを着けてやる。ブレイドが貫通する事はない。]

[仲間、頭に付けている物は無線か?]
[お前のチームに連絡を取れ。]
[私に協力するよう伝えろ。]
私は罪滅ぼしと言う訳ではないが、私がブレイド突き刺した傷を手当てし、プロテクターを与えた。
そして、チームへ協力するよう促した。


狩猟士ハンターキラー・アマネスク
◇プレデター外伝◇

第七話




[……これでよし。とか、貫通しないとか、挙げ句の果てにはチームへ協力要請だ?]
[訳分からないんだけど。]
仲間は[ムッ。]とした顔を覗かせていた。

[……訳分からないんだけど。]
[確かに私はまだ、地球の言葉に不慣れだが、お前やチームの人間たち、それとこの都市で拾い集めた言葉を組み合わせている。]
[少しは理解出来ると思ったのだが。]

[……そう言う意味ではない。] 
[混乱するから、これについては終わりだ。] 
[チームに依頼って簡単に言うけど、貴女を信用出来ていない。]

信用・・・
アルミスに連絡が取れれば、言葉のバックアップを頼めるのだがなぁ。
そう思いながら、携帯した武器の手入れとパワーバッテリーの残量をチェックした。

[……信用か。]
[仲間。お前がチームに連絡を取らないのなら私が直接、話す。] 
[その頭に装着した無線機を貸せ。]

[だから!そうじゃないんだよ!]
[何故、協力が必要なのかも解らないのにチームに要請は出来ないって言ってるだ。]
[その説明があって協力に繋がるんだよ。]
[そこから信用が生まれる。]
[……協力するかは解らないけど。]




あの娘=メサイアを生きたまま確保するには、理由(わけ)がある。
新種(かのじょ)メサイアは、性行によって子を宿し、産む事が出来るように改良されたからだ。
※我々プレデターは元々、メサイアと同じDNAを持ち、愛を育む事で次に残す子孫を増やしていた。

だが、時代が進むに連れ、部族の数も増えた。
増えた事自体が悪い訳ではない。
そこに生まれた権力争いだけが、加速した事が今回のような出来事を生んだのだ。
権力を争う余りに、ある部族では、人工的に子孫を産む、産ませた。  
この事で一部の部族は人口増加に繋がった。
そして、長老を目指す部族長による、部族間の争いが勃発した。
長老は全部族長の中から選ばれる。
部族長どうしのバトル・ロワイアルによって選ばれる。
同時に敗北した部族長の部族は新たな部族長候補が闘い、勝者が新たな部族長と成る。
長老を搬出した部族は次の長老が交代するまで重要なポストを与えらる。
部族として安泰なのだ。
それも部族の民が多ければ、多いほど長期に渡り安泰が保たれる。

現長老は私の所属する部族から選ばれた長である。
その長老は人工的に種族を産ませる事は間違いではないか?と考えるように成った。
生殖器はどのプレデターにも存在するが性行は衰退した。
これに懸念が生まれたのだ。
[クローンタイプは機械と変わらない。我々は本当の姿に戻らなければ成らないと。]ね。
彼女=メサイアは一部、人工的に育てられたが、試験管ではなく子宮で十月十日(とつきとおか)育ち、産まれた子なのだ。
私の子でもあるわ。
現長老と私が性を交え、産まれた子。
彼女を新たな部族長に仕立て、本来の我々の姿で種族繁栄を創りあげる。
これが現長老の願いでもあり、私の願いでもあるわ。

[で、確保するには道具や武器が足らない。]
[仲間とチームメイトの協力が必要なんだ。]

[そっか。]
仲間が素っ気ない返事を返した時だった我々が最初に出っ食わした辺りから男の悲鳴が聞こえた。

[……まさか!]
[工藤さんが……あの工藤三尉が殺られた……。]




第八話へ
つづく。


~あとがき~

この物語りは、【プレデター】シリーズをベースにしたオリジナル作品です。 舞台となる地球や一部の地名を除き、登場する人物・メカ等は架空です。※挿し絵的画像や設定文の一部は公式より引用。
挿し絵的画像はイメージです。
※印の設定は私の設定が混ざっています。