素晴らしき茜空の会

主に特撮番組の感想文。ブログタイトルは仮面ライダーキバに登場する「素晴らしき青空の会」より。

仮面ライダーエグゼイド 第44話「最期のsmile」

2017-08-22 22:00:00 | 仮面ライダーエグゼイ...
エグゼイドらに倒されたゲムデウスクロノスが、超ゲムデウスへと進化した!そして全てのゲーム病患者がバグスターウイルスへと変貌するパンデミックが発生!バグスターウイルスを倒せば、変貌した人々の命も失われる。エグゼイド、ブレイブ、スナイプは襲いかかるバグスターウイルスに手も足も出せない。その時、人類を救うためにポッピーがとった行動とは・・・。


夕食後はこどもたちのリクエスト番組を視聴する日課なのですが、
ここんとこリクエストされるのはジードばかり。まぁ新番組だしね。

それが今日、久々に4歳次男から「エグゼイドが見たい」と言われビックリ。
どの話が見たいの?と尋ねたら「レベル1がたくさん出てくるやつ」とのこと。
4歳児はエグゼイドの当初から「レベル1が大好き!」と言っていたんですが、
1年経っても、その気持ちは忘れていなかったんだなぁと。

子供の大好きなレベル1の活躍をたくさん見せてくれて、
本当にありがとうございます。

さてさて本編感想。時系列。

・仲良くしていた男の子がバグスター化しているのを見て、恐怖するニコちゃん。
 なんか、この恐怖、絶望、無力感が、すごくよく伝わってきました。
 もう本当に、ニコちゃんは必要なキャラだなと、つくづく。あの視点を見せられるのは彼女ならでは。 

・ゲンム
 久々のレベル0。なんかこの姿を見て咄嗟に「敵役!?」とか思ってしまった自分の習性(苦笑)

 「バグスターはすべて削除する」

 と言いながら普通にバグスターを戦ってました。それ、倒したら消滅しちゃう一般人!
 ・・・まぁ、消滅したところで「復活させればいいだろ?」とか、神の笑顔で言いそうである。

・そこに現れるビルドさん。
 「エグゼイドの2Pカラーなので間違いました」的な展開は、
 エグゼイドがゴーストに客演したときと同じからくり。
 あれ、アラン様の似顔絵が神がかり的に上手なのに、鉛筆画だったので勘違いされるという、
 見ていて「あ!あ!白黒だから!」って叫んでしまいましたが、ナイス見せ方でしたよね。

 そして、劇場場のビルドさんを視聴済みなので「え!ちょ!だってお前!」みたいに叫んでしまった(笑)

・ムテキゲーマーなのに物陰に隠れて様子をうかがうエグゼイド可愛い。

・屋上のポッピーと永夢。

「そんなこと、言わないでください。
 ポッピーは人の命を救うためにずっと!協力してくれた仲間じゃないか。
 消滅しなきゃならない運命だなんて、そんなの、僕は認めたくない」
「永夢とパラドはゲムデウスの攻略をお願い。私は患者を守るから」
「何か他に方法がきっと・・・」
「患者の人たちを救いたいの! ・・・みんなの笑顔を、取り戻したいから」


 二人のセリフがね。「私がやらなくちゃいけないの」「そんなの間違ってるよ」っていう、一般論じゃなく。
 「『僕は』認めたくない」『私は』救いたい」と、
 お互い、自分の正直な気持ちをまっすぐぶつけてるのが、すごくいいなって思ったし、
 結局、ポッピーの想いの強さに、永夢が自分の気持ちよりも、
 ポッピーの想いを通すことを優先したっていうのが良かったです。

 とは言え。ポッピーとは第1話からの長い長いつきあいだったし、
 視聴者としても、ここでお別れなんて認めたくなかったし、
 これで消えてしまうなんてなんか信じられなかった。

 エグゼイドは本当にもう、視聴者も当事者になってしまう感覚ある。

・ポッピーの消えていくシーン。みんなに一言ずつ言葉を残していくんですが、
 黎斗には特別、長いメッセージを残し、頬に触れていくのが良かったし、
 「勝手に消えることは認めない」と言いながらも、ポッピーの笑顔を見て
 黎斗自身も笑顔で送り出せたのが、もうね、本当にね。 

 黎斗は本当にもう、いまさら言うまでもなくアレなキャラなんですが、
 ポッピーは最初から最後まで黎斗の味方だったし、
 かつては母親だったし、いまは自分の作り出したゲームキャラだし、
 それでいながら自分を諌めたり、ときには体を張って自分を守ってくれたり。

 どんな存在とは一言ではいえないほど、絆でつながったキャラだったんだよな。

・屋上の永夢。 

「ポッピーは、人の命を守る仲間だったんだ。
 プレイヤーとゲームを楽しみたい、純粋なゲームキャラだった。
 バグスターはプレイヤーを楽しませてくれる、僕たちに笑顔をくれる存在でもあるじゃないか」


 そうなんだよね。思い起こせば、まぁのど元過ぎればなんとやらみたいな感もありますが、
 バグスター達はどれもみんな楽しいキャラ、好きなキャラばっかりだった。
 世界がこんなことになってしまったのは、バグスターの責任じゃない。
 全ては彼らを唆し、利用した檀親子のせいじゃないかよ!!(身もふたもない結論)

 つまり、真の悪は「人外の存在」ではなく「人間の悪意」なのですよ。
 考えてみたらそれこそが「仮面ライダー」のテーマではなかったか。
 人知を超えた能力をどのように使うかが問題なのであって、
 「人知を超えた能力」そのものに善悪はないのだと。

・正宗。

「幻夢コーポレーションを世界一のゲーム会社にする。
 そんな絵空事のような、幻にも等しい夢を実現するために、私は人生のすべてを捧げた。
 幻夢コーポレーションは私の命を削って築き上げた、私のすべてだ!
 実現してみせる、私の夢を!!」


 あ。やっぱり最終目的地はそこだったんだ、っていう。
 じゃあ、パンデミックとか違うじゃん。バグスター化した人間はゲームしないんじゃね?っていう。

 そもそも、ゲンムコーポレーションを世界一のゲーム会社にするために
 自分がゲムデウス化するとか、意味わかんねーよ主旨見失ってね?っていう話なんですが。
 「世界一のゲーム会社にするための最高のゲーム(仮面ライダークロニクル)を守る」
 ってことか。うーん。プレイヤーの命を管理することすら、目的ではなく手段なのか。

 なんだろうなぁ。どこかで間違ってるんだよね。
 「世界一のゲーム会社」って何だよ。
 世界で一番売れてるゲームを作ること?
 世界で一番大きな社屋で、大勢の社員と一緒にゲームを作ること?

 そういや「世界で一番」のワードは、小姫ちゃんのセリフにも通じるものがありますね。
 もしもだけど。「世界で一番のゲーム会社になって」と言ったのが檀桜子さんだったとしたら?
 ポッピーが黎斗に残した言葉、「プレイヤーを笑顔にする、楽しいゲームを作って」が
 本来は、桜子さんが正宗に送った言葉だったとしたら?

 なーんて思ったらちょっとテンションあがった。
 まぁなんだ、あの親子に関してはそういう人情ネタに無縁なとこあるけども。

・屋上の永夢とパラド

「ポッピーは人間を救うために最後まで戦い抜いたんだ。
 俺はお前、お前は俺、何が言いたいか、お前にはわかるよな?」
「・・・あぁ、ポッピーの犠牲は無駄にしない、ライダークロニクルを終わらせる」


 このとき、パラドもすでに覚悟を決めていたと思うし、
 つながった二人の心から、永夢もそれを理解してたのか、と思うんですが、
 そうでもなかったのかな。

・レベル1への変身! 予告見て楽しみにしてました!
 まずはいきなり敵に背中を向けて逃亡。その姿に「おおおおおお!1話の再現!」とテンションだだ上がり!

・ゲンムレベル1のゾンビのごとき動きが良い。可愛い。

・このレベル1の戦闘シーンのアフレコは、ほぼアドリブという解釈でよろしいか?
 「バンバン!」って言いながら撃つ大我が妙にファンシー。

・ゲムデウスに挑むパラド。
 二色のカラーリングはウィルスの二つの性格(青:良性、赤:悪性)を示していることが
 公式にも明示されてる、みたいなツイートを読んだんですが、マジですかい?
 ともあれ、そのツイートの主いわく「今回は青面(良性)を見せるカメラワークだった印象」
 とあって、なるほどなぁと思いました。

「バグスターどうし、仲良く死滅しようぜ、ゲムデウス」

 その表情は、敵に対するものというより、
 仲間と一緒に帰ろうというような雰囲気がありました。

 パラドは「短い間だったけど」と本人が言うように、
 16年も一緒にいたのに、顔をあわせたのはこの1年程度。
 一緒に遊べたのは本当にほんのわずかな時間だけで、
 なのに、あんなに満足したような笑顔で去っていく姿に
 もっと、もっと一緒に何かできたはずなのに!と、もどかしい気持ちになります。

本当にもう、随所で感情移入しまくり。

・ラスト。予告。第一話からおなじみの3人+1台のシルエット
 一話冒頭で見たあの光景を、最終回でまた見られるとか、本当に感無量ですね!

 ところで、劇場版への流れも含めて「時間の巻き戻し・繰り返しがあるのでは?」
 という話題がちらほら。
 うーん、個人的には、ここまでの流れがもう、文句のつけどころもないほど最高なので
 時間を巻き戻したりとかはしないで欲しいなぁ。

その他。
ポッピーとパラドの選択。
以前に、医療関係者の方のツイートで「ウィルスを治療に役立てる」みたいな話を見かけまして、
何の知識もありませんがググってみました。たぶんこれのことですね。

バーク先生とウィルスベクター(日本学術会議サイト)

ただ実際のところは、ウィルスが想定外の反応を見せ、副作用を引き起こしたケースもあるとかで
実用化はまだまだ難しいようですが。
つまり、運び手たるウィルスがコントロール可能な「バグスターウィルス」だというのは
この治療法に関しては大きな利点であるというわけですね。

あと。ビルドさん。
普通に考えれば、乱戦してるところに現れてなんとなく協力するという
ぬる~い参加方法でも十分だと思うわけです。顔見せだけのサービスタイムですから。

しかし。なぜかこちらの納得できる理由も明示しないまま
「きみの成分をもらいにきたよ?」と、突然襲い掛かってくるビルドさん。
明らかにヒーローらしくない言動。

うーん、とりあえずこれってエグゼイドの高橋さんが脚本書いてるんでしょうけど、
ビルドの脚本家さんと相談したうえでの展開ですよね?
ビルドの人が、これでいいです、こうしてくださいってGoサインだした、という認識で良いんですよね?

そう考えると、ビルドの脚本もこれまた一筋縄じゃいかないぞ?っていうか、
何かしら企んでる気配がありますよね?期待大。

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