黒猫のつぶやき

法科大学院問題やその他の法律問題,資格,時事問題などについて日々つぶやいています。かなりの辛口ブログです。

ブログデザインを変更しました。

2006-12-04 13:45:03 | お知らせ
 冬になったので、ブログのデザインを変更してみました。
 黒猫のつぶやきでは、何か季節ごとにブログデザインを変更するのが慣例になっているのですが、今年の冬のデザインは、去年も使った「みかん」。
 やはりネコなんで、ネコがこたつに入ってのんびりしている絵というのは、このブログに合っているような気がします。

 なお、最近ブログの更新が途絶えがちですが、これにはちょっとしたわけがあります。黒猫のオリジナルは、最近体調が少し良くなりゲームができるようになったので(11月初めころはゲームすらできませんでしたが)、コーエーの「ローマ・トータルウォー」というゲームをやるようになったのですが、これにちょっとはまってしまっています。
 このゲームは、古代ローマの時代をテーマにした戦略シミュレーションゲームなのですが、信長の野望や三国志などと異なり、ゲームバランスが結構シビアです。
 政略面では、国の財政力と軍事力のバランスを考えないとすぐ財政難に陥るのが特徴で、勢力が拡大しても決して安心できず、特に多方面で同時に軍事作戦を展開したりすると、軍事費の増大に非常に頭を抱えることになります。アメリカが、イラクと北朝鮮の二正面作戦を避けようとする理由が、このゲームで嫌というほどよく分かりました。
 軍略面では、歩兵隊と騎兵隊の性質の違いがはっきりと現れているのが特徴です。「信長の野望」シリーズの騎馬隊というのは、歩兵隊よりちょっと行軍速度が速いとか、武田や上杉は騎馬隊が強いなどといった大名家の特徴を現す程度のものに過ぎず、「三国志」シリーズに至ってはほとんど無意味に近いですが、「ローマ・トータルウォー」での騎馬隊は非常に重要な意味を持っています。
 例えば、ローマ軍(ユリウス家、プルトゥス家またはスキピオ家)でプレイすると、ローマの主力部隊は歩兵隊なので、基本的に歩兵隊を一列に並べ敵とぶつかって戦線を維持するのが基本戦術ですが、敵が退却を始めたときは、予備として温存していた騎兵隊に追撃させて、逃げる敵を殺しまくるというのがセオリーです。歩兵隊では速度が敵と同じなので、追撃しても敵に追いつくことができず、騎兵隊が一部隊いるといないとでは戦果に決定的な差が生じます。
 史実での戦い方もこれと似たようなものだったらしく、例えばカエサルは『ガリア戦記』の中で、ブリタニアに上陸して敵と戦ったとき、敵を撃退し勝ちはしたものの、騎兵隊が到着していなかったので多くの敵に逃げられてしまい、「有終の美を飾ることができなかった」などと書いています。
 ギリシア軍の主力部隊はファランクス陣形の長槍隊なので、採るべき基本的戦術はローマ軍に似ていますが、ファランクスは側面や背後からの攻撃にはかなり弱いので、両脇を他の部隊で守る必要があります。ただ、「他の部隊」にあまり適当な兵種がないという問題がありますが。
 カルタゴ軍やエジプト軍はいわゆる「バランス型」で、歩兵、騎兵、弓兵ともそれなりに使えます。カルタゴ軍では象兵、エジプト軍では戦車兵も使えます。
 ガリアやブリタニアなどの蛮族は歩兵が中心で、ガリアは騎兵を使え、ブリタニアは騎兵を使えない代わりに戦車を使えるという違いはありますが、基本的には弱く、ローマ軍に対しては単なるやられ役です。ただ、同じ蛮族でもゲルマニアの歩兵は強く、ローマ軍でも数で圧倒しないと負けてしまうことがあります。
 もっとも、現在黒猫のオリジナルがプレイしているのは上記のいずれでもなく、東方の遊牧民族国家であるパルティア。この国の歩兵は悲しいほど弱いものしかいませんが、主力部隊は弓騎兵とカタクラフト(重装騎兵)。弓騎兵は、弓で遠距離から敵を攻撃しつつ、敵が接近すると全速力で逃げてしまうので、敵が飛び道具のない歩兵隊だったりすると、時間はかかりますがほとんどノーダメージで敵を殲滅できたりします。以前ローマ軍でプレイして弓騎兵と戦ったとき、敵の2倍近い軍団歩兵を揃えながらやられ放題という結果になってしまい、こんな敵とどうやって戦えばいいんだと頭を抱えたことがあります。カエサルはパルティア軍と戦っておらず(パルティアに出征する直前に暗殺された)、全盛期(紀元前1世紀前後)のパルティア軍と戦って大勝したローマの将軍は一人もいない(全盛期のパルティア軍と戦ったクラッススは戦死し、アントニウスも撃退されている)ので、カエサルならパルティア軍と一体どのような戦い方をしたのか、大いに興味があるところです。
 ただ、パルティアには弱点は多いです。まず、支配地域が田舎(ゲーム開始時は紀元前270年であり、まだ全盛期ではないので、最初の支配地域はカスピ海の周辺あたり)なので経済力が弱く、大軍を保持できないこと。次に、パルティアの主力部隊になるカタクラフトは都市がかなり発展しないと編成できず、それまでは弓騎兵だけで何とか凌がなければならないが、田舎なので人口があまり増えず、都市がなかなか発展しないこと。さらに、初期のパルティアと戦える相手は国力的にアルメニアとスキタイくらいだが、どちらも遊牧民族で主力が弓騎兵なので、お互いに逃げたり追ったりしながら弓矢を射ち合うという、気の遠くなるような消耗戦になってしまうこと。
 アルメニアは、ちょうどセレウコス朝シリアに宣戦布告し、主力部隊が遠くシリアに出払っていたので、その隙を突いて一気に首都を攻め落とすという卑怯なやり方で簡単に滅ぼせましたが、スキタイとは全面衝突を余儀なくされ、長い消耗戦の末にようやく敵を追い詰めつつあるといった状況です。
 オリエントの豊かな地域を支配しているセレウコス朝シリアとは同盟関係を維持しており、セレウコス朝もエジプトとの戦いに忙しいのでこちらに攻め込んでくる気配はないのですが、相手が強国ゆえに、いつ戦端を開くかは判断が難しいところです。
(この記事、同じゲームをやったことのある人か、少なくとも古代の世界史をきちんと勉強した人でないと、全く理解できないだろうな・・・)
 要するに、毎日こんなことばかり考えているので、ブログの記事を書く気がしないんですね。法科大学院問題も、しばらくは事態の進展を見守るしかないし、衆議院の「郵政解散」を断行したわずか1年後に造反者を復党させようなどという無節操なことをやっている自民党・安倍政権についても、通りいっぺんの感想くらいしか書くことがないし。
 ちなみに、ゲームはできるといっても、戦争の指揮を執っている時以外はボーっとして、何十分もゲームを進めなかったりすることも多く、それが許されるゲームだからこそできるという一面もあるので、完全に仕事ができるほど全快しているわけではないです。

 今はこんな状態ですが、とりあえずゲームに飽きてきたら、またこまめに記事を書くようになるかもしれません。黒猫は気まぐれなので、読者の皆さんも気が向いたら時々覗いて見るくらいの気持ちでお付き合いいただければ幸いです。

2 コメント

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Unknown ()
2006-12-06 00:23:40
A国がB国の首都を大軍で攻撃しているときにC国がB国を占領するのは頻繁に行われるオーソドックスな戦略です。卑怯ではない!ACが同盟関係にある場合に、AがBに攻められてもCは救援に行かず、Bを攻めることでAから撤退させる、なんてことも良くありますよね
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Unknown (Unknown)
2006-12-06 17:26:35
わーい。すごく読みやすい色になってうれしいです。
ねこちゃんもかわいいし。
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