風を紡いで

旅の記録と料理、暮らしの中で感じた事などを綴っています。自然の恵みに感謝しながら…。

彼岸花

2009年09月19日 | 自然(花 虫 樹etc)
[彼岸花] ブログ村キーワード
明日20日は彼岸の入りです。
23日の秋分の日をはさんで1週間が「お彼岸」です。

土手や田んぼのあぜ道などで咲いている彼岸花が目に飛び込んできます。

あぜ道に群生している彼岸花は真っ赤で、明るさを感じさせます。
墓地に小さなかたまりを作って咲く彼岸花には哀愁の色を感じます。
薄暗いお堂のわきにひっそりと咲く彼岸花には憂いが漂うよう…。

彼岸花の花言葉です。
「過ぎ去った日々」「想うはあなた一人」「悲しき思い出」
いずれも悲哀を含んでいるように感じられます。

彼岸花は不思議な花です。
花が咲いている時は、葉がありません。
すっと伸びた1本の茎の頭に、花火のような真っ赤な花をつけます。

別名、曼珠沙華(まんじゅしゃげ)ともいいます。
法華経などの仏典に由来する名前で、天上に咲く白い花のこと。
この花を見たものは、どんな悪行も離れてしまうという言い伝えも。
曼珠沙華はそんな幻の花で、良い事が起こる兆しだともいえそうです。

山口百江さんの歌に「曼珠沙華」があります。
阿木燿子作詞・宇崎竜童作曲です。

涙にならない悲しみのある事を知ったのは ついこの頃
形にならない幸福が何故かしら重いのも そうこの頃
あなたへの手紙 最後の一行想いつかない……


ところで、彼岸花の球根には毒があるといいます。
物資が不足した戦中に、球根から澱粉を採ったらしい。
食べるものがなかった時に食料の足しにしたということです。

冷害などで飢饉が起こった時の救荒食物として利用されてきたらしいのです。
彼岸花の球根をそのまま食べては、毒が含まれているので中毒を起こします。
灰汁抜きをしないで沢山食べて中毒死した人もいたといわれています。
そこで、毒抜きをしっかりして食べるようになったということです。

やはり、彼岸花には悲しい歴史があるようです。
曼珠沙華の呼び名の方が、救いがあるような気がして私は好きです。

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コメント (8)
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