風を紡いで

旅の記録と料理、暮らしの中で感じた事などを綴っています。自然の恵みに感謝しながら…。

「ネバーランド」-信じる力で。

2007年02月18日 | アート(本 美術 映画 音楽etc)
「お母さんを想うと、幸せそうな顔を思い出す。居間で座って芝居を見つめていた、 少年にならない物語。お母さんはネバーランドにいる。君が望む時に訪ねていけるんだ。いつでもいける」
「どうやって?」
「信じる力で。心から信じて」


マーク・フォースター監督、ジョニー・ディップ主演「Finding Neverland」(ファインディング・ネバーランド)。
全米批評家協会作品賞を受賞しています。
昨日、DVDで鑑賞しました。
最終章では、涙があふれて止まりませんでした。

不朽の名作「ピーターパン」。
その原作者、ジェームス・マシュー・バリーが主人公です。
ピーターパンのモデルとなる少年、ピーターとその兄弟たち…。
ロンドンのケンジントン公園で知り合ったのが始まりなのです。
父親を亡くし、心を閉ざした少年ピーター。
彼の家族との交流を描くヒューマンドラマです。
少年の心を失わないジェームスの優しい目線で描かれています。

劇作家のジェームスが、1900年初頭に劇場用として発表した戯曲。
大成功を収め、上演を繰り返し、1912年に彼自らが小説化したということです。

ジェームス役をディップが好演しています。
「シザーハンズ」「ショコラ」も好きな作品ですが、「ネバーランド」も素晴らしい。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」も見たくなりました。
汚れ役のジャック・スパロー…気になります。

少年の母親は「タイタニック」のケイト・ウィンスレット。
4人の男の子の母親役を違和感無く演じています。
また、スポンサー役のダスティーン・ホフマンの存在感がいい。
「ピーターパン」を生み出した秘話を軸にストーリーが展開していきます。
ピーターと彼の家族とジェームスとの触れ合いが、心に温かく響いてきます。

ジェームスが心に秘めている兄の死…少年のころの悲しい出来事…。
少年の頃の悲しみを、ピーターの心に重ねるところは痛々しいほど…。
心の痛みを知るジェームスだからこそ、ピーターの心に寄り添うことができるのです。
夢を持ち続けることの素晴らしさ、信じられることの幸せ-。
意識の持ち方ひとつで明暗を分けるのでしょうか…。


コメント (15)
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