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紅葉シーズン、南国宮崎に住んでいると美しい東北地方の秋にどうしても憧れる。先日かねてからの望んでいた秋の東北ツアー旅行に夫婦で参加した。八甲田山と十和田湖は、気温の冷え込みと同時に、もう秋一色だった。
八甲田山の山頂まで登るロープウェイから眺めた雄大な景色は、秋の走りのブナ、ナラ、カエデの清々しい絶景だった。
十和田湖湖畔のナナカマドは秋色満載で、澄み切った青空に映えて輝いていた。初めて見るナナカマドは"大変硬くて燃えにくく、7度竈(かまど)に入れても燃え尽きない"ということから付けられたという。
その紅葉の景色を眺めながら、バスの中でガイドさんと唱歌「紅葉(もみじ)」を歌った。裾模樣(すそもよう)や錦(にしき)とあるように、何かの帯や着物の懐かしい模様と重なった。
〽秋の夕日に照る山もみじ
濃いも薄いも数ある中に
松をいろどる楓(かえで)や蔦(つた)は
山のふもとの裾模樣(すそもよう)
溪(たに)の流に散り浮くもみじ
波にゆられて はなれて寄って
赤や黄色の色さまざまに
水の上にも織る錦(にしき)〽
旅行から帰り、虫干しを兼ねてタンスを開けると、それらしき姉たちの御下がりの帯や着物が見つかった。
日本文化独特の紅葉を愛でる「紅葉狩り」、帯や着物の文化に少し触れたシニア夫婦のささやかな秋物語も現実的な終活片づけと発展した。 (*^^*)