人間生きていると、
「それ絶対作ったでしょ」
と言われかねない実体験が1つはあるんじゃないでしょうかね。
さっき思い出したその類の話であります。
高校の時、友達の友達だった他校の男の子に告白されました。
がしかし彼と私は面識もなく、
向こうはこっちの写真を見ていて、何度か電話をくれた後のことです。
なのでもちろんこっちには何の感情もありません。
その告白というのが、電話口で、
「俺の気持ちを歌にしたから、聞いて欲しい」
というものでした。
初めての経験でした。ビックリしました。
そして申し訳ないけど引きました。
なので途中からはそっと受話器から耳を離しました。
受話器の向こうからギターの音が消えた頃、
きちんと「ごめんなさい」と言いました。
そしてそれから数年後、
私は今と同じく親の会社で働いていました。
取引先の会社の経営者の息子が修行に来ていました。
同じ歳の普通の男の子。
が、ある日からしきりと周りにはやしたてられるようになりました。
「彼がお前のことを好きらしい」と。
彼とはほとんど話したこともなく…またもや…。
なぜなんだ話したこともないのに何が好きなんだよ一体…
とイラッときましたが、スルーしていました。
ある日、イトコ(上司)が言いました。
「かわいそうだから、1度だけ食事に行ってやってくれないか」と。
いやだ。
という私の反抗もむなしく、最初で最後のお食事に行く羽目に。
あまりにいやだと思っていたので、
今思えば彼が不憫なほどに無表情無反応だった気が。
その後はまるで何もなかったかのように過ぎていったのですが、
もうじき彼が親元に戻るというある日、
窓の下からギターの音色が…。
そして歌声が…。
まさか再び。
そうですまたもや。
その窓のある部屋には私とイトコの2人しか勤務しておらず…
イトコが一言、
「あいつ、やっちゃったな…
でもまぁ、せめて最後まで聞いてやれよ…。」
ゆずの曲だったと思うんだけど、
あまりに衝撃的でほぼ覚えておりません。
休憩時間だったとはいえ、
自分の勤務する会社にギターを持ってきて、
なおかつ弾き語りをするとは恐れ入ります。
大好きな相手なら、まぁなんとか笑って済ませれるか、
もしくは嬉しかったりとかするかもしれませんが。
世の中色んなことがあるもんです。