野に撃沈

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。ペンタックスK10Dをバッグに野山と路地を彷徨中。現在 野に撃沈2 に引越しました。

野川観察園―春の足音

2007-01-16 | 植物園
 冬らしいからっと晴れた日が続いている中、休日に調布市の野川公園へ出かけてみた。川のほとりの柳は近くで見てると気づかないのだが、遠目で見ると枝先が微かに色づき柔らか味を帯びてきているのが分かる。
 観察園の中は一周2,30分ほどでさして広くないが、ボランティアの方々の熱心な活動によって四季を通じ様々な花を見ることが出来る。



 ソシンロウバイの香りがした。


 すぐ傍で枯葉の間からシナマンサクの花が顔を覗かせている。


やっとミツマタの固い蕾も綻びはじめたようだ。



 薄暗い林の中の一角に小さな背の低い白い花が見えた。セツブンソウだ。


 腹ばいになって撮ってみたがなかなか綺麗に撮れない。薄暗い、白い、小さいと悪条件が重なっていて、10カット位撮ってやっと何とか見れるのが一枚あれば良いほうだ。


 池ではダイサギがなにやら餌を探していた。


 一見した限りでは変わらない冬の枯れた風景に見えるのだが、一月半ば確実に春の芽生えは始まっているのだ。

狭山湖暮景

2007-01-13 | 日々雑感
 (前回の続き)小高い展望の丘に立って狭山丘陵を見下ろす。幾重にもうねる曲線のリズムと澄み切って広々とした空が心地よい。風はなく、空気は程よく冷たく透き通っている。溜まった心の澱が洗い出されていくを感じる。今風に言えばデトックス(解毒)効果がこうした風景にはあるようだ。

 丘の上には榎の大木があった。その傍にあるベンチに腰掛けていたら、過ぎた一年が思い出されてきた。決して明るい年ではなかった。義父の死から始まって、長男の反抗と別居、そして師走の時期の妻の入院と、暗く慌ただしく過ぎた一年だった。がその一年もどうにか乗り越えられた。今は改まった年の、程ほどの幸を祈ることにしよう。お金は生きていられるだけとちょっぴりの生きがいを支えるだけあれば良いのだ。多くは望むまい。時々で良いからゆったりくつろげる時間が持てさえすれば良いのだ。



 狭い農道を下りて行くと白菜畑があった。降霜を防ぐためかシャンプーハットのようなものを掛けてあるのがちょっとユーモラスだ。



 古い神社の脇を通り過ぎて、傾斜のある畑地のど真ん中に一軒の作業小屋が建っていた。近づいてみると確かに作業用の道具は立てかけてあるものの、中では沢山の鳩が飼われていてしきりに鳴いていた。小屋全体が鳩の住まいとなっているようだ。あぁこんな見晴らしの良いところに住みたいものだと鳩が羨ましくなった。


 
 日が沈みかけ風が少し出てきたようだ。寒くなってきたので帰りがてら車で狭山湖の方へ移動した。

 

 しばらく富士の姿を見ようと粘ったのだが、なかなか顔を覗かせてくれない。(真ん中の山と雲の間に裾野は見えているのだが)



 大勢のカメラマンが夕日を前に溜息を吐きつつ、夢中でファインダーを覗き込んでいる。





 陽も山なみの中へと沈み込み、辺りもすっかりと暗くなってきた、そろそろ家路につくとしよう。

新生

2007-01-10 | 野の花
 年が変わって久しぶりの休日、狭山湖付近の里山を歩いた。東京と埼玉の県境に位置するこの一帯は北が県立狭山自然公園、南が都立狭山自然公園となっている。都民の水がめ狭山湖の西方にあって,今では少なくなった里山の自然が狭いながらも残されている。その中心となっているのは埼玉県側にある森の博物館である。

博物館の前には池があり、時折カワセミがやってくる。


 疎林を抜け丘陵地帯の畑地に出た。不意に頭上からソシンロウバイが香ってきた。


 隣の梅の蕾もほころび始めている。


 畑地を過ぎた西久保湿地には、狭いながらも水田が残されている。


 あぜ道にはもうオオイヌフグリが咲き出していた。


 よく見るとふきのとうも顔を出している。


 それにしても今年はあらゆるものが異常に早い。人だけではなく季節までもが生きいそいでいるかのようだ。

高尾山のシモバシラ

2007-01-03 | 野の花
 シモバシラは山地の木陰に生える50cm前後のしそ科の花だが、秋に咲かす白色の小型の花よりも、冬に枯れた茎に出来る霜柱のような氷の結晶の方が名高い。今回upしたものは高尾山の一丁平付近で昨年の大晦日に撮ったもの。年末に断腸の思いで手に入れたK10Dとタムロン90mmマクロという組み合わせだが、手振れ防止があるにせよ手持ち撮影は薄暗い中、ちょっと無理があったようだ。やはり50mmマクロにすべきだったか。大したものは撮れなかったが戯れに名前をつけてみた。
 π

 蟷螂

 組紐

 雛

 林檎

 苦悩

 リース

 祈念

 双耳

 二枚貝