美意識を磨く 文田聖二の『アート思考』

twitterフォロワー50,000人。つぶやき140字では伝えきれないことをこのブログに残していきます。

美意識を磨く

2018年08月11日 16時16分03秒 | 日記
芸術的な素養としての美意識を磨いている人は
サイエンスの領域でも高い知的パフォーマンスを上げている。

月の最初の現実的な描写
科学者ガリレオ・ガリレイは絵を描くことで
陰影により奥行や立体を表現していく観察眼を
身につけていたから
低倍率の望遠鏡で月のクレーター(凸凹)を発見できた。

なぜアートなのか
目で見ているのではない。脳で観ている。
視覚情報を処理するときに脳の25%、神経経路の65%以上が使用され、
これは他のどの感覚よりも使用率が高い。
絵を観るだけで脳が活性化され、神経が磨かれる。
絵を鑑賞(読み解く)することは、観察力を磨く。
すべてに関わる。

人は経験によって色の感じ方が違うことにゲーテは気づき
ダ・ヴィンチは老若男女の違いを解剖によって発見し
画家コローは光の演出によって奥行を具体的に設定できることなどに気づくまで庶民は何の疑問も持たずに日常のこととして見過ごしてきた。

誰かの出した答えを目指す必要はない。
答えはいつも自分で創造していくもの。
戦争の悲しみ、憎しみ、悔しさ、苦しさ…が表現された『ゲルニカ』
ドイツ兵から「この絵を描いたのはお前か。」と聞かれた近代美術の巨匠ピカソは
「この絵を描いたのは、あなたたちだ。」と答えた。

息詰まったら全く違うことに切り替えることで、脳が解放される。
次々と新しい視点で美術作品を生み出し
天才と呼ばれたピカソのアトリエには
いつも表現手段の違う絵画、彫刻、陶芸など制作途中の作品が並べられていた。一つの制作に執着しないことで、いつも新鮮な目でそれぞれに集中できていた。

ポテンシャルの高い人は、不安な点や分からないことは悩む前にすぐ調べて、集めた情報で洞察し予測し行動計画を設計する。後は迷わず問題を解決するための工夫を繰り返す。余計な心配や悩んでいる時間が少なく、目的に前向きな明快な生き方。

何か才能や技術がないと創作、表現をすることが出来ないと勘違いをしている方がたくさんいる。絵にしても小説にしても遊びにしても大切なのは突き動かす衝動であり、その衝動を誰かに伝えたいという欲求があること。

好きなこと、好きなもの、好きな人から本質や真実を体感していく。そんな時間を過ごすほどに感覚が磨かれ、感受性が高まっていく。

物も事も人によって価値が違う。
「こんなことしかできない。こんなものしかもっていない。」
といった自分の勝手な思い込みで価値を下げている。
好きなこと、楽しんでいたこと、続けてやってきたことの価値は自分が考えている以上に高い。

好きなことが才能。
続けられることが実力。 癖は魅力。
磨かれた感覚が、自分らしい幸せを見つける力になる。
自分という人間は自分だけ。
一日、何かやりたかったことを一つでもできれば、それで上等
「今日はこれができたから、それでいい」
「明日は、これだけやればいい」
いっぺんにたくさんできることが偉いわけではない。
一つ一つ、実現していくことが大事。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。