美意識を磨く 文田聖二の『アート思考』

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「なぜ、人はアートを生み出したのか」

2020年02月22日 08時47分30秒 | 日記
「なぜ、人はアートを生み出したのか」

身近なもの、見慣れているものでも改めて見直すと新しい発見があります。誰もが知っていると思っている歴史的な出来事でも常に時代時代の状況で見直され、塗り替えられています。
情報は、更新していくのです。
じつは「知っているつもり」でいる大半のことが自分の勝手な「思い込み」なので、「真実に近づいている」といえることは、いま実際に深く関わっていることだけだと言えます。

なぜ、一本の線を描くにも意識の違いがでるの?
なぜ、光と影にこだわるの?
なぜ、人は絵を描いてきたの?

なぜと関心を持つことが、楽しさのはじまり。
「どうして」が分かると
今まで見えていなかったことが見えてきます。


ちょっとだけアートのはじまりの話

昨今、アートが教養や教育だけではなく、創造性や美意識、アート思考などこれまでとは違った視点でビジネスマンにも注目され見直されていますが、そもそもアートって何?でしょう。アートは、美術館や美術の教科書に載っていた画家や彫刻家がつくった芸術作品?でしょうか??アートには、「影響」「技」「術」「創造」…さまざまな意味があり、国や時代の違いによってもその意味は変わってくるし、ちゃんと定義づけされていません。

学校教育や社会人講座など、さまざまな世代に向けたアート指導の現場で
「どんなアートをしたいですか?」という問いに対して「写真、絵画、映画、彫刻…がしたい。」といったモチベーションではなく限定された制作手段を答えてしまう人がほとんどです。「どんなことがしたいですか?」と質問をかえると
「旅、開発、物語つくり、ゲーム、冒険、新発見、人助け、研究、語り部、教育…」と答えます。そんな時代を象徴する人々のさまざまな欲求・願望、ワクワクさせてくれるモノゴトこそ、その時代のアートといえるのです。

アートのとらえ方によって”芸術のはじまり“を古代エジプトのピラミッドにファラオと一緒に埋葬された副葬品と考える人もいますし、美を定義づけた古代ギリシャ彫刻、あるいは4万年前の石器時代に描かれた最古の壁画だと考える人もいるのです。そうなると人類初の芸術家は石器人に生まれたとも考えられるのです。


アートの「原因と結果」

19世紀フランス パリでは、若き芸術家たちがモンマルトルの丘のバトー・ラヴォワール(洗濯船)を憧れ愛し、引き寄せられるように集まり、お互いをリスペクトし切磋琢磨していました。
そんな街の小さな一角から世界を大きく変える芸術作品(新しい価値観)が次々と生み出されていきました。



産業革命が起こったイギリスでもそれまでの芸術を引き継ぐ保守的な新古典主義とその頃、時代を台頭した革新的なロマン主義の芸術家たちが、それぞれの信じる表現を主張し対立しながらも創造性を高めていき、サイエンス、アート、思想、世界の経済までも大きく揺るがす爆発的なパワーを発信していたのです。





14世紀のイタリアのルネサンス期では学術的な縛りがなく、お互いの考え方や気づきと技術をぶつけ合いながら研究を繰り返し、数千年前の古代ギリシャ人は自由を愛し身体と精神を調和させ、古代エジプト人は、誰も観たことのない死の世界を書に綴り想像力を覚醒させていきました。





数万年前、最初の芸術家(石器人) が、天敵であるライオンの頭をもつ人型の彫像を象牙から造り、日常の記録、思考、伝達手段として洞窟に絵を描き、アートで飛躍的な進化をしたのです。
このような時代背景からアートの成り立ちや発展の「原因と結果」が読み取れるのです。





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