32歳の娘がアイロンを買った。
とうとう、結婚祝いで頂いたアイロンが
捨てられた。
アイロンに33年間、お疲れ様と
つぶやいた。
まだ、動くのに古いと言うだけで
処分されてしまった。
このアイロンだけが、結婚してから
ずーっと一緒だった。
良いことも、悪いことも
全部、知っているアイロンなのに。
当時、18歳の私は
父がアイロンをかけるような仕事を
していんかったから、アイロンに
慣れていなくて、主人がカッターシャツを
着てお仕事へ行くのだが
シワがよっているのを
職場の人が気にしてくれて
アイロンを買ってくれた。
今、思えば恥ずかしいと思う。
増して、お金がなくて
買うこともできず、本当に
貧しかった。
33年間、ありがとう。