エントモ考える野球

弱者の戦いを駆使するチームアドバイザー。当たり前の実践で土台を作り、具体性のある弱者の戦略で弱者が強者に勝利する。

バングラディッシュの水源の悲劇(ヒ素)

2006-04-04 21:49:27 | Weblog
バングラディッシュの悲劇

昨日ケーブルテレビでバングラディッシュについて放送していた。
何気に見た番組に釘づけになった。
その内容は、「ヒ素に犯された水脈の話」であった。

たぶん、日本でこの番組を目にした人も多いことだと思う。
地下水(井戸)を飲み水として利用している人たちが3500万人。
その井戸のほとんどは浅い水脈らしい。(15~20メートル)
その浅い水源になんらかの影響で近年「ヒ素」が混じっているのだ。
井戸の蛇口からヒ素の含有量を調べると、すごい数値が出たみたいだ。
村の井戸の90%以上が「×」な村もある。
中には限りなく100%に近い数値が出される村も。
多くの人たちが、ヒ素入りの水を飲んでいる実情。唖然とした。

ヒ素は、「カレー事件」で日本でも知られるようになったが、
体に蓄積されてくると不都合を当然のように巻き起こす。
バングラディッシュで紹介されていた症状は、

『手足が硬くなりひび割れてくる(痛みが発症)』
『ガンが発病する』

などなど、毎日その水を飲み続けると大人子供問わず症状が出る。
実際には、この「ヒ素の怖さ」を知らない国民が多いらしい。
また、正しい知識も乏しく「沸騰させてから飲めば大丈夫」と思っている
人たちも多い。じつは、沸騰させると水分が飛び濃度は逆に上がる。
逆に危ない飲み方らしいのだ。
子供たちがその危ない水脈から日々水を飲んでいる。

国のサポートは後手後手でお金もかかり、ほとんどの田舎は野放し状態。
その村の人たちは言う。

「私たちは貧しく日々の生活で精一杯なのです」

と。でも、立ち上がっている人たちは「個人の意識の問題」だと言い切る。
皆が真剣になってこの「水問題」に退治しなければいけないのだ。
ひとりが立ち上げるのではなく、皆で問題解決しようと努力するのだ。

ほとんどの人はこういった状況。
田舎では、日々忙しく農業をして日銭を稼ぐ。
ヒ素入りの水を飲み、発病し病院での薬代金と日々の食事で働いたお金を
使う。根本的に皆で井戸を・・・という余裕が全くない。
分かっていて危ない水を飲む。
どうしようもないと落胆する。

このような負の連鎖の中生きている。考えさせられる番組。
井戸は浅い水脈だと安価にできるが、そこにはヒ素がある。
深い水脈は今までより10倍掘る。値段は5~6倍かかるらしい。
時間もお金もなく田舎では国の政策は後回しが現状。
立ち上がっている人は、池の水を沸騰させて飲むよう進めている。
昔のバングラディッシュの生活だ。
しかし、今は田舎では井戸水が支流になっていて昔の水の透明さは無い。
見た目は不衛生な水でもヒ素入りの井戸水を飲むより安全だという。

ここで、考える。
何不自由なく水を使えている日本。
まずは感謝するとともに、無駄な使い方はしてはいけないと思う。
日本は、渇水時期になりダムの水が少なくなると水の有難味を感じる。
でも普段の生活では「当たり前」と感じている。資源は有限だ。
今ある状況が当たり前と思わずに、感謝の念を抱きつつ生きていきたい。
今、困っている国はたくさんある。今日の番組は氷山の一角だろう。

「ありがとう」「ありがとうございます」

の感謝の気持ちを忘れてはいけないのだ・・・
あの番組に出会えたことに感謝。

でも、何とか出来ないものか・・・
やり場の無い虚しさと自分の無力さに呆然とする時間だった・・・

http://www12.plala.or.jp/endou27/


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