エントモ考える野球

弱者の戦いを駆使するチームアドバイザー。当たり前の実践で土台を作り、具体性のある弱者の戦略で弱者が強者に勝利する。

島崎 圭介

2007-11-20 23:38:05 | Weblog
島崎圭介

彼との縁は、NTT北海道という社会人野球のチームで始まった。
彼は、北海高校、北海学園大学、と進みNTT北海道へとやってきた。
いうならば野球のエリート、選ばれた人間として社会人野球入りだ。
投手を幼い時からやっていて、体は大きくないものの速球派の投手だった。
社会人に入った時には140キロを超える直球とスライダーが武器。
ストレートもシュート回転する癖球で、打者にとっては嫌な投手だった。

エントモは捕手でよく彼の投球を受けていた。
彼の第一印象は、速球よりも「熱いハート」である。
球に全身全霊を込めて投げる姿が印象的。気持ちを球に乗せるタイプだ。
そんな彼も、怪我に悩まされ続ける。持病の腰痛が邪魔をする。
小さい体で全身を使い投げるフォームは、予想以上に体に負担をかける。
怪我との戦いの末、数年で社会人野球を去っていった。
彼とエントモの共通点もあった。性格が似ていたように感じる。

「瞬間湯沸かし器」

現役時代のエントモも(捕手)、投手の島崎氏も同じようにカッカくるタイプ。
バッテリーで熱くなって喧嘩投法していたような思いでもある。
打者と勝負する前に、バッテリーが喧嘩同然に噛み付きながらやってた。
今になって思えば、そんな骨のある投手は彼ぐらいしか思い当たらない。

社会人野球から去った後、ここからが彼の凄いところだ。
退部後、NTTに勤めながら教員の免許を習得する。
時間が無い中、数年かけて免許を取得。勉強家である。

「野球を通して人間教育にかかわりたい」

そんな熱い気持ちが、目の前の苦労を飛び越えていく。
ついに彼は将来を約束されたNTTを退社し教育者になる。
札幌日大高校の野球部の顧問として再スタートを切る。
甲子園で監督とし指揮をとる幸運にも恵まれる。ツイテイル男だ。

しかし、数年前にある問題から監督を辞める。
選手からの声、そして父母会の訳の分からない声が引き金になり身を引く。
子供たちの不祥事から話が捻じ曲がり、退部に追い込まれていく。
その経緯を身近で聞きながら第三者として事の成り行きを見守る。

選手第一じゃなく、自分の身の安全を図るやつ

目先のことで、先見性の無い大人

詳しくはここでは言えない事もあるので述べないが・・・
彼はその犠牲者となった。その彼は新たな形で「野球を通しての貢献」をしている。
土日の休みを使って、時間の無い中最大限に日程を調整し道内を行脚する。
特には小学生、時には中学生、野球を通して人間教育をする。
形は変わっても、何かを発信し続ける姿。感銘、感服する。
何よりも子供第一の考え方には共鳴する。

自分のためだけに指導している人

そんな指導者が多い中、選手に矢印を向けている。
駒苫の香田元監督も同じだ。香田元監督と同じ匂いがする数少ない野球指導者だ。

エントモも一目置き、全面的に信頼している彼がウガンダミッションを手伝っている。
趣旨目的を理解し、ウガンダ野球少年から北海道民が学ぶこの国際交流の役員だ。
後輩だから彼は手伝っているのではなく、同志(同じ志)だから動いている。
営利の関係じゃなく、思いを一緒にして動く仲間である。
彼のこの先の夢を聞くと、様々なビジョン、明確なゴールが見える。
障害児スポーツ教育や、未来の子供たちへの思いがびっしり詰まっている。
そんな彼をこの先応援して行きたいし、一緒に歩んでいくと思う。

彼は誰とでもコミュニケーションが取れ、馴染みやすい性格だ。
そして何といっても勉強家なのが特徴的。これからも学ぶことは止めないと思う。
今、彼は札幌日大高校の教員をしている。野球とはノータッチだ。
野球界から考えると、宝をその辺に置いていると一緒だ。
でも、今の充電期間がまた彼を大きくしてくれるに違いない。
そして未来に彼はこう言うだろう・・・

あの充電期間が今の自分を作ってくれた!ありがとう!

彼の笑顔が浮かぶ。今後北海道を代表する人間になるだろう。
個人的に言えば、野球をさせておくのがもったいない。
経営者として成功するタイプだ。そんな彼のことを紹介したくなり書き記しました。


今後、彼を応援していきます!


遠藤 友彦(エントモ)記