息子の自転車事故で学ぶ

息子が自転車通学中に危険運転車に轢かれた。その後の保険会社や加害者の対応、決着など綴ります。時系列になってます。

強者が弱者をイジメる構造

2019-05-13 19:18:21 | 自転車通学

車道の端を自転車で一列縦隊になり通学中、中一の息子は、後ろから危険運転の車に接触され、転倒した後はねられました。

さいわい、殺されはしなかったですし、身体的には重篤な後遺症はありませんでした。

うちの子のケースでは、明らかに車は強者、自転車は弱者です。



ですが、よく見かける歩道を走る自転車は、歩行者にとっては危険な存在となります。

この場合は、自転車は強者、歩行者が弱者。

車両進入禁止の遊歩道やサイクリングコースでも、散歩の歩行者やジョガーにとって、自転車は恐ろしいモノです。

特に最近多いスポーツタイプの自転車や、スマホ運転。

スポーツ車は素人でも時速30キロ以上のスピードが簡単に出せるし、スマホ運転はスマホに夢中で、前をよく見ていないし注意力散漫です。

お年寄りや子供は、日常的に危ない目にあっています。



一般道や高速道路では、(最近は少なくなりましたが)大型トラックの荒っぽい運転は恐怖です。



共通して言えることは、大型車、車、自転車などを操作して、自分が強者の立場に立った時、弱者をないがしろにしイジメるという事、” 弱い者イジメ” です。



事件 過失運転致傷  

2019-05-07 12:19:12 | 自転車通学
裁判所が送ってきた調停申立書には、【 過失運転致傷 事件 】 とあります。



『過失運転』が付いていますが、”致傷” 他人を傷つけた ”事件” です。

ひと様を傷つけたという”犯罪”と、解釈できます。



例えば人を包丁で刺しておいて、『ナイフが勝手に・・・』とか言い訳して、ナイフのせいにできるでしょうか。

バットで人を殴って、『バットがコントロールできなかった』と云えるでしょうか。



車という利器は、凶器にもなります。

犯罪を車のせいにするのは、言い訳で卑怯です。

しかし何故か世の中や法は、車には、交通事故には甘いのです。




同じ”過失致死”でも、一般の犯罪と交通犯罪では、量刑にかなりの差があると聞きます。

車で死亡させた場合は、執行猶予付きの判決も珍しくないと聞きます。









弁護士の証拠にダマされるな (2) 判例

2019-05-04 14:18:33 | 自転車通学

『判例』は裁判の(判決の)先例の事で、同種の事件を評価する際に参考とします。


ご参考:ウィキの”判例” (↓)
https://ja.wikipedia.org/wiki/判例


保険会社と加害者の弁護士は、調停への申立て証拠(甲第✕✕号証)として3件の判例を提出してきました。

大阪地裁平成3年(ワ)第■■■■号の事件、名古屋地裁昭和53年(ワ)第■■■■号、東京地裁昭和63年(ワ)■■■■号の3件です。

過失割合は、それぞれ車:自転車で、0:100、30:70、60:40です。

これら3件の判例は、じっくり読めば、【車対自転車の事故】という以外に本件事故と類似性は少なく、保険会社側のでっち上げに等しいモノでした。

こんなナメタ『証拠』は、(代理人)弁護士同士の裁判や調停であれば、ルーティーンワークとして、ナアナアでまかり通るかも知れませんが、私のような真っ当な素人相手には、笑止千万です。

これら判例の出典は、〈自動車保険ジャーナル〉と明記されていました。

〈自動車保険ジャーナル〉とは、いわゆる〈赤本〉や〈青本〉と同じように交通事故の際、弁護士が楽するために使う『虎の巻』です。





私の甲第✕✕号証 への反論は、以下(原文通り)です。




・ 申立人らにより提出された【類似事案の裁判例】について                                          

反論する。
御承知の如く、近年、我が国では交通事故件数は年々減少の傾向にある。
しかしながら、政府統計に拠れば、例として2017(平成29)年、年間交通事故件数は472,069件(負傷者数:579,746名、死者数:3,694名)となっている。
そして自転車事故はそのうち約2割を占める。
提出された甲第■■号証1.2.3の判例3件は、それぞれ平成3年、昭和53年、昭和63年に起きた事故である。
甲第■■号証の最新の平成3でも27年前、昭和53なら41年前となる。
その間に於いて、自転車関連の交通事故(自転車対自動車に限って)は何百万件も起きている。
それらの多くは示談が成立し、判例として残らないと推測される。
しかしそうだとしても、何百万件のうち3件となれば、むしろ特異な判例ではないかと思われる。 申立人らの意図として、なるべく加害者に有利となる判例を探したのであろうが、かえって逆効果の様で意図が知れない。
それ以前に、甲第3号証と当該事案の共通点は、自動車対自転車という以外に有力な手掛かりがあるとは思えない。



弁護士には、法律知識もあるでしょうし、裁判用語をちりばめた文章も書けるし、駆け引きもお上手でしょう。

私は素人ですから、それらの知識も少ないし、戦術も巧みではありません。

しかし、むしろそれが私の強みだと思うし、相手も勝手が違ってやりにくいのではないでしょうか。


弁護士の証拠に気を付けろ (1) 実況見分書

2019-05-01 17:29:06 | 自転車通学
まず始めにお伝えすべき事は、裁判や調停に関する資料は、むやみに公開してはいけないというルールがあるという事です。

ですから、このブログにも前から、■■や✕✕がアチコチありますが、想像力でカバーをお願いします。

通常、正当な理由があって記録を閲覧したい場合は、申請手続きをする必要があります。


あと一点、裁判にしろ調停にしろ、『試合』のようなモノです。

裁判官・調停委員をレフリーとして、勝ち負けを競う試合です。

従って相手方の弁護士は『敵』であり、相手にとって私は敵です。

ですが相手としても、所詮”義務”を果たしているだけだし、私は私の為すべきことをするだけなので、憎しみとかはあるわけなく、互いの主たる武器はロジック(論理・・etc)です。




さて、保険会社と加害者の弁護士は、調停への申立書に『証拠』を数点だしました。

その中に、”(警察による事故の)検分状況書と事故現場見取り図” がありました。


私は、調停の始まる前に、調停宛に反論文を提出しました。

私が出した反論は以下です。






・・・・また、甲第■号証(=現場見取り図)には、ーーー衝突したのは⊗、その時の私(=加害者です)は■■相手は⊗、私が停止したのは■■、相手が転倒停止したのは■■ーーーと明記されている。
つまり事故直後の加害者側の説明でさえも、衝突の後、被害者は転倒停止したと読み取れ、【(5)】で申立人の主張する事故形態は、現場検証時の加害者の説明とさえ矛盾するのである。
尚、同【(5)】に記載の衝突地点は側端から約1.9m地点と云うのも、現場検証時の加害者の指示によるもので、真偽のほどは定かではない。
また確かにそのあたりには、衝突地点として事故後白色の✕マークがあった。
しかし、フロントバンパーの幅約1.7mある加害者車両の、どの部分が被害者及び被害者車両のどこに衝突したかは明確でなく、加害者車両が衝突前に充分な側方距離をとっていたという証拠にはならず、だいいち加害者車両は前部バンパーで衝突している。






事故後、被害者(息子12歳中一)は救急車で搬送されています。

ですので、事故の検分状況書と事故現場見取り図は、加害者の言い分から警察が作成したものです。

そこには、大した事故じゃない(←警察からすれば)せいか、細かな矛盾点はあります。

しかし、『接触した後、自転車は転倒し、車が衝突し停止した』と時系列は明確に記述されています。

つまり、保険会社が主張する『自転車が勝手に転んで、車は避けきれず衝突した』とは異なる内容があるのです。

普通に考えれば、接触が転倒のきっかけではないでしょうか。

分からないのは、加害者と保険会社にとっては、むしろ不利となるこの検分状況書と事故現場見取り図を、なぜ”証拠”として出してきたのか、理由は未だに不明です。

(素人だからと、ナメられたのか・・・)





(申立人の主張は・・・・)
申立人車両は、本件道路を■■方面から来て、■■市■■方面へ進行中、前方に同方向に進行する自転車の列を認め、その側方を通過していたところ。突然、相手方車両がが道路中央方向へ転倒したため、 甲第■号証中の現場見取り図上の✕地点にて、申立人車両と相手方とが接触したもの・・・





・・・ですが、息子の自転車は『突然、道路中央方向へ転倒した』のではなく、まず後方からの接触があって転倒した訳で、加害者・保険会社・弁護士の主張は大ウソです。


付け加えれば、証拠として添付された検分状況書と事故現場見取り図は、A4サイズ(=縮小コピー)で判読が困難でした。

私は事件が警察の手を離れ、検察に回ってすぐ、検察庁で検分状況書と事故現場見取り図(A3で明瞭)を手に入れています。

A3サイズを、どの段階で誰が読めないA4に替えたか分かりませんが、事故状況は第一の争点ですから、検分状況書と事故現場見取り図の内容はとっくに精査していました。