蔵書目録

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歌劇 「カバレリア、ルスチカナ」 帝国劇場 (1911.12)

2022年08月09日 | 声楽家 三浦環、関谷敏子他

  

十二月狂言

 絵本筋書 帝國劇場

十二月狂言

     岡本綺堂新作
 第一 時代劇 『 ちご ケ淵』 二幕 
 第二 西洋舞踏『百年前 ぜん と今日 こんにち』
     佐藤紅綠新作
 第三 新演劇 『雪の夜』 二幕
 第四 歌劇  『カバレリア、ルスチカナ』 一幕
     松尾駿河町人新作
 第五 喜劇  『女優募集』 一幕
 第六 所作事 『奴戻駕籠 やっこもどりかご』 一幕

 第四

 農夫トリードウ  ザルコリー
 娘サンツツザ   柴田環子
 馬車屋女房ローラ 音羽かね子
 敎會參詣者    福原花子
 同        上山浦路
 同        川窪津留
 同        夢野千草
 同        河合磯代
 同        中山歌子
 同        大和田園子
 同        澤美千代

 帝國劇場管絃樂部員  樂長 竹内平吉

 ヴアイオリン      荻田十八三  
 同         小田越男 
 同         吉田盛孝 
 同         山崎榮次郎
 同         小松三樹三  
 同         田中平三  
 同         蒲池鋼藏
 ヴイオラ       粋川藤喜知  
 同         栗本義精
 同         蜷子正純  
 ソエロ       内藤常吉  
 ツエロ       小林武彦  
 バス        内藤彦太郎 
 同         荒木茂次郎
 フルート       横山國太郎
 オボエ       八尾五郎
 クラリネツト      横須賀薰三 
 同         奥山一雄
 トロンペット      吉田民雄
 ホルン       中村權三         
 トロンボーン     木村仙吾
 ドラム        渡邊金治     
  
 第四 歌劇 『カバレリア、ルスチカナ』 一幕

本歌劇は伊太利の音樂家マスカニーが始めて名を爲したる懸賞入選の作にして若き農夫トリードウと云へる者ローラと云ふ女と相愛の仲となりしが兵役果てゝ故郷に歸り見ればローラはアルフイオと云ふ富める運送屋が妻となり居れりトリードウは悶々の情を慰めんためサンツツザと云ふ農夫の娘と契り初 そ むサンツツザは心を盡して彼を愛するに至りローラは心安からず再び昔の情人に秋波を送る爰 こゝ に於てサンツツザの嫉妬となりトリードウに怨言を試みるにトリードウ今は心全くローラに奪はれてサンツツザが誠ある言 ことば は耳にも入らず折しも禮拜の為に來れるローラに續て敎會堂に入る、サンツツザは口惜 くやし さに前後を忘れ偶々其處に來れるローラが夫アルフイオに彼が妻とトリードウとの交情を包まず語るアルフイオ、トリードウに決鬪を挑むトリードウ爰に至り始て自己の罪を知りサンツツザを母に托し敵の爲に仆 たを さる、以上を此歌劇の梗槪とし今囘上場せしはサンツツザがトリードウに嫉妬心を述べ反 かへつ て其身を棄らるるに至る人間の感情が恐しき計り高潮に達せる件 くだり を選みたるものにして幕開 まくあく と敎會へ赴く參詣者大勢出來 いできた り合唱し打連れて奥に入るとサンツツザ出來りてトリードウを待合せローラとの仲を擧げ恨 うらみ の數々を述ぶローラ登場し菖蒲の歌を謠 うた ひトリードウを敎會に誘 いざな ひ行 ゆか んとすサンツツザ當て擵 こす りを云ひ之を去らしむトリードウ怒 いかつ て妻を叱 しつ し其後を追はんとするにサンツツザ引留 ひきとめ て放たず之より男聲女聲二部合唱となりサンツツザは夫を愛する妻を捨つる心かと涙を振ひオーケストラは其苦悶を奏すトリードウ之に答へて歌ひオーケストラは其苦悶を奏すトリードウ之に答へて歌ひ『行けと云ふに分らぬか幾度も同じ事を繰返させる懊 うるさ い奴!』と無情 すげな く振拂ふ サン『如何に貴方 あなた が怒つても其怒 いかり は恐れませぬ、アゝ汝僞善者よ幸 さいはい ある復活祭の此日汝をば呪 のろは んとす』と音樂急調となり益々嫉妬の焔 はむら を燃す模樣にて幕

〔蔵書目録注〕

歌劇カバレリア、ルスチカナ歌詞』 も参照のこと。



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