本書は、『週刊金曜日』に掲載された同名のエッセイで紹介された100名が収められている。本書で取り上げられる人は、社会運動などの「表通りの抵抗」をしただけでなく、「裏通りの抵抗」をした人も含まれる。このため、幅広い人物が登場する。美空ひばりさん、吉永小百合さん、杉浦日向子さん、おすぎさん、矢野顕子さんなどは、予想外なのではないだろうか。
また、佐高信さんは、本書で取り上げた人が「生きていく上で何を失ってはならないかを、それぞれの形で示唆している」(5ページ)という。それがなければ、時代の空気に流されて、自らの判断が出来なくなるに違いない。