待ちに待って誕生した日本の横綱が
短命で引退してしまった。
とても、とても残念。
治療に専念し、回復と練習に充分時間をとる事が出来れば
もっと長く続けれたのではないか。
スポーツを、選手とトレーナーとして、かじった者としては
大相撲の年間スケジュールには無理があると
常々、感じている。
年6場所、その間巡業。
場所が6場所になることで力士も稼げるし、相撲協会も潤うだろう。
しかし、力士は機械ではないので、やればやるど強くなるわけではなく
疲労もするし、怪我もする。
やはり2ヶ月毎の場所では、怪我の回復、心身の回復の為のバランスやストレスの緩和
若手の成長には繋がらないのではないか。
怪我の治療もしなくてはいけないし、成長を望むなら充分な回復期や練習期間も、もうけなくてはならない。
ぶつかって来るのは、ダンプカー並みの圧力や、瞬発剛力の技。
生身の人間なんだから
寝たら治る、とか精神力でカバー、とかアニメじゃないから、まず難しい。
怪我をした選手には充分な治療期間と、回復期、練習期間を与える
近代スポーツでは当たり前の事。
また年6場所というスケジュールは力士への負担が大きすぎる為、
年3~4場所という余裕のあるスケジュールにすれば
怪我の治りきらない力士が無理やり出て途中休場することも少なくなるように思う
巡業も地方の高校や大学と連携したスケジュールの組み合わせで
若手の入門者の発掘に繋げ、本当の意味での地方と根ざした関係性を築いてはどうなのか。
日本の少子高齢化の現状を考えると
大相撲はそのうち、日本人の入門者数が減り(今も少なくなっているだろう)、外国人材多数でないと成り立たない
そんな事態もありうるかも・・・と想像してしまう。
大相撲は国技であり、神事である。
そんな感覚は日本という国土で育った日本人にしか感じられないのか。
外国人力士の取り口や様相を見ていると
大相撲は出稼ぎ労働でありショーだから、お互い怪我せず長く続けれるよう、お互い助け合おう・・・
そんな吹き出しを想像してしまう。
長く場所に出続け、勝ち星もそこそこで、体も休めながら・・・なんて考えたら
時々、休場したり、ね~ね~楽に勝たしてよ~・・・なんて思う力士も出てきても
不思議じゃない気がするのは
日本の国魂を引き継ぐ横綱がいない場所を、私が見続けているからかもしれない。
稀勢の里は大怪我以来‥
私には日本人潰しに見えた取組での怪我‥
ずっと左手がきかない状態のように見えました。
それがどれほど大変なことか、身震いするほどです。
ご本人は、おそらく元通りの回復は難しいと思いながら
何もおっしゃらずに耐え忍んでいらしたのかなと
勝手にそう思っていた次第です。
日本人ただ一人の横綱として頑張る姿は
感動以前に「頼むからもっと休んで!」
と叫びたいような気持ちでした。
親方になられても応援したいと思います。
今思えば、この頃の特攻隊長の役割を担っていた者がいなくなったことは、せめてもの救いです。
あのような大怪我でしたら、元の状態に近づけるには、2年近く掛かると思います。
大怪我に対して、最短治療期間のみの発表。
周りが急がせ過ぎたことも、今回の短命に繋がったとも思います。
治療、復帰に向けてのトレーニング方法、期間などを対外的に発表して、周りを静かにさせる事も必要であると思いました。