(ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム:数分毎に選手が通過するクリテリウムや周回コースのロードレースには、サッカーのようなスタジアムスポーツと同様の楽しみがあります)
ツアー・オブ・ジャパンレースディレクター栗村 修さんのブログ「ワールドツアーへの道」に「ラインレース vs 周回コース」という記事がアップされていました。
ツアー・オブ・ジャパンでは全ステージ周回コースを採用していることに関して、意図的に設計したのではなく、道路使用の難易度の高さのため周回コースにならざるを得なかったと述べられています。
ツール・ド・栃木では一部ラインコースを採用していますが、基本的に日本のロードレースのほとんどは周回コースです。
ラインレースの価値は基本的に「テレビ中継」があってこそであり「長い伝統」と「格式」を誇り、なおかつ「世界のトップ選手」が集まる、ミラノ~サンレモ、パリ~ルーベなどのクラシックレースと異なりこれらの条件を果たしていない日本では、周回コースでないと「持続可能なレース運営」ができないとも述べられています。
私もまったく同感であります。
日本という国の事情をある程度考慮したレースの企画、設計、運営が必要だと考えています。
周回レースの良い所は、何回もレースを見れることであり、レースの展開を楽しめるということであり、スタジアムスポーツと同様の楽しみができるということではないでしょうか?
シクロクロスの面白さが同じです。クリテリウムについても同様でしょう。
考えてみれば、箱根の駅伝も福岡や別府・大分などのマラソンのビッグレースもテレビ中継がなければ社会からの注目度も低く、面白くありません。
将来的にラインレースが増えることは悪いことではないのですが、できるところからやっていくということが現実的ではないでしょうか。
ツール・ド・栃木でラインコースが採用されているのは、長年にわたるジャパンカップの開催などの実績の賜物であり、他の地域では簡単ではないと思います。
また、選手強化のためには、道路使用許可が不要の専用サーキットなどでの小さなレースを積み重ねていくことが必要だと考えています。