私の “食道がん” もやはり、したたかでしぶとい “がん” でした。
抗がん剤が効いて、一度は死んだふりをして消えていたものの、どっこい根っこはしっかり生き残っていたのです。
内視鏡検査のときは、いかにも “がん” らしい隆起が立派に姿を現わしていたそうです。たった半年の短い期間でも、“がん” というのは再燃・再発したら立派に成長するもののようです。
再燃・再発はあり得ることと、頭では十分わかっていたのですが、きれいさっぱり消えたのなら “がん” は治ったのではないかと、単純に思い上がっていたようです。実に、浅はかでした。
私も検査画像を見せてもらいました。画像で再燃部位を見ていたら、兵糧攻めによる餓死へのカウントダウンが再び声高に聞こえ始めたような気がして、すっかりパニクってしまいました。
死自体は意識がなくなるだけのこと、別に怖くはありません。それなら、再燃・再発の何に怯えて?
食道が “がん” で塞がれて、食べた物が飲み込めなくなること、つまり兵糧攻めで飢えに苦しむのが何よりも怖いのです。
同じ食道がんで亡くなった相方の父親は、まさしくそんな兵糧攻め状態でがん末期を過ごし亡くなりました。
さて、今後の治療ですが、開始を猶予されていた放射線療法を改めて始めることになりました。そこで早速、掛り付けの歯医者にこの件を伝えると、
「放射線療法を受けたら一生涯抜歯ができなくなります。
現在治療中の歯根破折の歯も、この際抜いてしまいましょう。
なに、他に抜歯が必要な歯が後で出て来ても、
別の手段が他にもありますから、大丈夫!」と励まされもしました。
放射線療法には、抜歯が契機となって発症する放射線性顎骨壊死という、ちょっと怖い晩期障害があるそうです。
新しい治療法を受けるとなると、かように聞き慣れない副作用も多々あり得ます。新しい知識とは言っても、こんなオカシナ新知識だけが増えていくのでしょうか。ヤレヤレ。
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