十三スポーツ

大阪発・男の本音満載!楽しさ&自由な新感覚ブログ空間を皆でクリエイトする『ジュウスポ』です。

実録“世界の盗塁王”第一話

2010年04月08日 00時32分18秒 | 日記
「阪神いまだ得点なし。スコアボードに“0”が並んでますが、福本さん」
「たこ焼きみたいやな」

「今岡選手がバッターボックスでタイミンングが遅れると言ってましたけど、どうなんでしょうか福本さん?」
「はよしたらええねん」

「今の二遊間のプレーはいただけませんね福本さん」
「ごめん、見てへんかった」


2,543安打、1,065盗塁と言う金字塔を打ち建てた“世界の盗塁王”福本豊さんの面白解説語録のほんの一部である。

これだけの大記録所持者ならデーンと構えてたら良いのに、大阪出身のサービス精神がそうさせるのか愛すべき浪花のおっちゃんなのである。

以前国民栄誉賞を受賞する筈だったが本人の希望により辞退。
「そんな重たいもん背負ったら酔って立ちションでけへんがな」と言う理由は有名な話。

その貴重なキャラは野球解説だけでなく関西を中心にバラエティ番組でも引っ張りダコである。

僕が20代の頃お世話になってたABCテレビの『クイズ!紳助くん』でもパネラーとしてレギュラー出演されてました。
芸人が思いもつかない珍回答を真顔で連発し紳助さんも真剣に笑う事もしばしば。

打ち上げの際プロデューサーが福本さんに
「正解が分かったら普通に書いて頂いても構いませんので」と言うと即座に
「俺がかしこやったら面白ないやろ。」

そう言えば現役の時、西宮球場でサラブレッドと競走した事も有りました。
お客さんが何を面白がってるかを察知して実行する正にエンターティナーなのです。

クイズ紳助くんの楽屋でもそうです。
福本さんは個室の楽屋が用意されてるのにいつも我々『なにわ突撃隊』の大部屋に来て僕らが話してる内容を聞いてニヤニヤ笑ってました。

スポーツ新聞なんか置いてあったら僕らのプロ野球のミーハーな質問にもこと細かく教えて頂きました。

極め付けは当時僕らが『なにわボーイズ』と言うチームで草野球をしてまして、楽屋で次の試合日程とか審判の手配などを携帯電話でしてると福本さんはスーっと寄って来てこう言いました。

「俺も呼んでぇや」

「???」


~つづく~

≪島あたる≫