2年がかりで探した後見人に、妹はなかなかなつかなかった。
後見人は月1かい、定期の日時を決めて通ってきた。
妹が顔を出さなくても、話しかけても反応がなくても、機嫌が悪くどうしようもない時も、
静かに、丁寧に対応し、私の愚痴をきいた。
台風の夜に不安がる妹にてこずって、しかたなく電話を入れたときも、行きましょうかといった。
そういわれただけで、まず私が落ち着いた。私が落ち着くことで妹もおちついた。
障碍者健康保険と介護保険の規定がかわると、それに会った保護の手続きをすすめてくれた。
ケアマネと、市の障害係と、介護保険事業所に後見人と私を加え、5人の輪ができた。
妹の病状が激しく変わると、5人で主治医と面会もした。
妹の情報を全員が共有するようにはからった。
やがて妹はこれらの人たちになじみ、いなくてはならない人として、頼り切っていた。