雑談

今日は暑かった。
で、暑いと分かり切った空の下でけっこう大きなツツジの植え替えが始まった。

親方は色々と考えるんだろう・・・労働者を遊ばせるわけにはいかない、が、毎日そんなに緊迫した仕事がある訳でもなく、今朝イチの指示は「草取り」であったのだが、思いついて植え替えを始めた。

いや、前から懸念の有った、樹勢の弱ったツツジを養生するのに一度鉢に植え替えて再生の為の手を尽くすのだ。

ナント言いますか、私ら植木屋は、言ってみれば野戦病院の衛生兵でして、外科的な応急手当はできるけれども医者の様な事は出来ない・・・樹医さんの真似は出来ない訳です。
まっ、基本は、水・酸素・栄養、で、虫か病気かを見極める程度なので簡単と言えばそうなんですけれども。

で、親方の診断では・・・窒息だな、と言う事で、根を浅めに鉢に植え替え、樹木の点滴とも言える液肥などをタップリやって様子見であります。

で、植え替える為には樹木を掘らなくちゃならないんですけれども、梅雨の中休みの絶好の青空の下、汗をブッ垂らしてスコップを振るう訳であります。
まっ、吊り上げるのはクレーンなんで楽だと言えばソーなんですが、朝のひと勝負でけっこう参っちまいました。

アレです・・・二屯トラックに2.66屯吊りのクレーンがついているんですけれども、本日、推定一屯の土の入った袋が吊れずに諦めた訳です。
その心は・・・クレーンの能力は余裕ですけどトラックが傾いちまう訳であります。
たしかトラックの自重は3屯くらいだったと思うんですが、アームを伸ばして一屯吊ろうとするとダメなんですね。
まっ、だからナンなんだ、で・・・土方か運送屋くらいしか無用な知識でありますが。

家を出る時に麦茶1リットルとアイスコーヒー500CCを持って出るんですけれども、本日はそれを飲み干した他に500のボトルを二本飲んじまいました。
まっ、一本は親方のゴチなんですが、こんだけ飲んで丁度と言う感じでして、寒いと頻尿感に悩まされる半ジジイが日中は一度しかトイレに行きませんでした。

で、午後は麦わら帽子を被って草取りであります・・・地味な仕事ですがスコップを振るうよりは楽なので大歓迎であります。

しかし・・・夏の草取り程虚しい物は無い。
先週草の芽も無くしたはずの圃場がもう明らかに緑の葉っぱがポツポツと・・・ナンてこったい、と言う心境であります。
が、それが仕事なので滅気ずに草の芽を摘み採る訳であります。
半日もやると20リットルの肥料袋に一杯の草が取れます。
まっ、面倒なんでずいぶん土もブチ込んでますが、まっ、半年前の２倍の速度で取っている自分に驚きます。

で、こういう地味な仕事をしていると妄想とか想像とか幻想とか・・・まっ、ナンでアレ余計な事が頭に浮かぶ訳です。
俺、草取りなんかしてる場合じゃ無いんじゃないか？　ナンて悪魔の囁きともつかない声が聞こえたりする訳です。
いや、他にもっと良い仕事が有るんじゃないかと言う事ではなく、老い先がいつとも知れ無い佳境に入った今、仕事なんかしている場合じゃないでしょ？的な事な訳であります。
まっ、結論から申し述べれば、月に十日程度働いて十万位稼ぐのは丁度良いんじゃないか？と、こっちは仏様の声で有りましょうか？　まっ、草を摘んで抜きつつそんな事を思っている訳であります。
で、午後も四時頃になると早く帰って一杯やる姿を思い浮かべヨダレさえ垂らす始末でありまして、全然真実みも無い話しなんですけれども。

でも・・・この頃、割りと頻繁に想う事なんですが、ヨットで世界一周の夢が熾火のようにチョロチョロと赤くなるのであります。
自分がやりたいと思った事で唯一手を付けていない遊び、が、ヨットと世界一周であります。
いや、具体的な事はナニも無いんであります、が、船はソコソコ乗れるんでやればけっこう素早くナントカなる、と、軽く見てるんですけど・・・まっ、ヨット乗りは変な人が多いんで舐めんなよ、とか怒られそうですけど。

人生の残り時間は不確かですが、余剰資金の残高がとても少ないのは確実な現在・・・最後の一発を撃つべきかドーか、迷う所であります。
あぁ、諭吉君、僕を助けてくれんかねぇ～？　ナンチャって。

明日も仕事だ・・・水撒きと草取りです。
暑いんダベなぁ～・・・まっ、半日は水撒きなんで少し楽ですけど。