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きまぐれ雑記

日常の出来事と私の好きなものを思いつくままにゆっくり記していきます

大蓮寺

2009-11-12 21:49:04 | 京都
午後2時開演の狂言会の開演には遅れないようにしなければならないという時間の制約があるので、当初は慈受院さんだけ行けたらいいかなという気持ちだったんですが、特別公開の記事を読んでいるうちに、今回、初公開の大蓮寺さんと西方寺さんにも行きたいなあという気持ちがムクムク。

そこで住所を見てみるとなんと二つのお寺とも、狂言会のある観世会館のすぐ近くではありませんか。
これは神の助け、仏様のお導き・・・
行きなさいという天の声だと勝手に信じて行動する。

初めて行く所なので拝観にどれくらい時間がかかるのか見当がつかないというのがネック。
どちらを先にするか迷いましたが、東大路通から少し奥にある大蓮寺さんから拝観させていただく事に。

こちらのお寺さんは洛陽三十三所観音霊場の1つで、安産祈願のお寺としても知られる浄土宗のお寺で、ご本尊は阿弥陀様。
この阿弥陀様は、同じ京都の真如堂におられた阿弥陀様が、真如堂の荒廃期に市井に流失していたのを大蓮寺のお坊様が伏見で発見されたものとの事。
その後、真如堂さんが復興する際に失われた阿弥陀様を探されて、大蓮寺にある事がわかり、時の幕府から真如堂に還すように命じられ、いよいよ返還となった日に二体に分かれ、一体ずつお祀りする事になったんだとか・・・。
という事は真如堂さんのご本尊とは双子なの
このご本尊の特徴は額に白亳がない事と脇仏が千手さんと不動明王さんだという事なのですが、真如堂さんも脇仏は千手さんと不動明王さんだそうです。

このように真如堂さんとの関係が深い大蓮寺さんですが、もう1つ深い関係にあったのが、祇園社の中にあった観慶寺さんです。
廃仏稀釈まで八坂神社の中にあったこのお寺のすべての仏像やその周りの仏具がすべて大蓮寺さんに移されて現在に至っているのだそうです。
今回、この観慶寺から移された仏様がすべて公開されたのです。
観慶寺さんのご本尊の薬師如来像は、観慶寺におられた時も秘仏だったので、一般に公開されるのは今回が本当に初だったのです。

観慶寺から移られた仏様は御本尊とその脇侍の日光・月光菩薩、十一面さん、十二神将、夜叉神明王です。

この中の十一面さんは洛陽の観音霊場の仏様として常時お参りする事ができますが、それ以外の仏様は通常は本堂の脇壇に収めれていてお前立ちにお参りします。
今回の公開はかなり近くですべての仏様を拝見できて感激でした。



お寺のブログを拝見しましたら、公開については迷いもあったんだそうです。
文化財の保存と公開には難しい部分もあると思いますし、守り続けるのは私達の想像を超える大変さなんだろうなと感じました。
でも、公開に踏み切っていただけたので、貴重な文化財を堪能でき、心から感謝しています。

それにしても、京都ってやはり奥が深いですね・・・。
コメント
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