広島 家族葬 広島 葬儀 安芸葬祭・エキキタホールのブログ

広島の家族葬 広島の葬儀
どこよりもわかりやすく
取り組むブログです。
宜しくお願い申し上げます。

家族がガンを宣告されて…3

2009年12月20日 18時20分49秒 | 広島

父の本格的な検査が始まった。

9月10日から連日…

CT・MRIと続き…

PET検診も行われて、どうなっているか…

徹底的に検査が行われた。

 

付き添っていた妹から…

「先生が、お兄ちゃんも一緒に来てくれ…と、言われたから・・・」

 

9月15日検査結果を聞きに

某総合病院に行った。

父・私・妹の3人で

脳神経科に入っていく。

 

椅子に座るなり…

先生はガンの特殊性を話し

切り出した…

「いまの状況は…余命半年です」

 

すぐに…父を見た。

45年間で…見たことのない表情をした。

しかし…父は黙っていた。

 

しばらくすると…父が口を開いた。

「先生…ワシは言われていることが

理解できん。耳も遠いし、意味がわからん…」

 

その時は…脳腫瘍の位置が、記憶を司る

神経にあるから・・・理解できないくらいに思ったが

 

いま考えると…父なりの私ら子どもに対する配慮だったのかもしれない。

 

恐らく…父は理解したのだと思う。

しかし…ここで自分がたじろいだり、惨めな姿を見せるのは

マイナスだから、毅然とした父親を演出したのだと思う。

 

そのことは…後日にわかった。

 

 

さて…その日は、脳神経から始まり

内科・放射線科と回された。

計8時間病院にいた父は、我慢の限界が来たのか…

相当イライラが高じてきた。

 

ガンが8か所にあることは

わかったのだが…元になるガンが

どこかが特定できなかった。

 

それで…しばらく検査が続くことになり

父は…「冗談じゃない…」と、言いだした。

 

体には相当な自信もあり

ガンになった意識が父には全くない。

ナゼなら…そこまで転移しているのに

痛みが全くないから・・・

 

そこで内科の先生から入院を勧められた。

「河内さん…現状言えるのは即入院してほしい。

そしてどこが根元か確認をして、今後の対処を

早急に決めたい…」

 

私も父に入院を促した。

 

しかし…父は無言である。

 

「お父ちゃん…入院してみようや…」

 

すると…「あんたら簡単に入院せいと言うが

お母ちゃんの介護はどうするんじゃ…

あれは…わしがおらんとダメになる…」

 

実は父が今日までガンに気付かなかったのは…

母の介護も微妙に関係があったのだった。