広島 家族葬 広島 葬儀 安芸葬祭・エキキタホールのブログ

広島の家族葬 広島の葬儀
どこよりもわかりやすく
取り組むブログです。
宜しくお願い申し上げます。

家族がガンを宣告されて…2

2009年12月18日 17時18分47秒 | 広島

9月8日

朝から会社は忙しい雰囲気に包まれていた。

社員も早朝から出社し、この日の段取りをしていた。

 

いつも7時過ぎに会社に来る、父の姿はなかった。

 

8時前…

父が現れた。

 

通常であれば…社員を労う父であるが

この日は…様子が違った。

 

倉庫にあるソファに腰を落とすと

うつむき加減に言った。

「頭に腫瘍が2つ見つかった…つまらんよの~」

 

このときは…正直…私は深刻に受け止めなかった。

 

「な~に…心配しんさんな…

腫瘍と言っても全部が悪性じゃないんじゃから・・・

良性かもしれんし、取り敢えず…検査じゃ…

世の中には自然治癒力いうものもあるんじゃから

ここは、まず…病気を受け止めようや…」

 

と、無責任かもしれないが父に語った。

 

その日は仕事に精を出し…フッとした瞬間に

父を思いやった。

 

いつもは…口うるさい父が邪魔で仕方がなかったが

こうなれば、話は別である。

 

何とか父に元気を出させる方法ばかり考えていた。

 

つづく


家族がガンを宣告されて…その1

2009年12月18日 08時33分23秒 | 広島

父親がガンで亡くなりました。

本当にあっけない幕切れでありましたが

ガンの恐ろしさ…

家族の葛藤…

本人のガンとの戦い…

ガン発見から2か月…

私たち家族には色々な物語がありました。

 

その中で…

考えさせられたことや

思ったことを…

ここに数回に分け

書き込んでみたいと思います。

 

9月7日…

私が外出先から帰社すると…

父が事務所の2階に呼んだ。

 

「明日検査を受けるから・・・手続きをしてくれんか…」

 

一瞬…???状態で

 

「何の検査???」と聞いた。

 

「前から手が痺れるんよ…

それに…持った煙草を頻繁に落とすし

字を書いても、手が震える。

おまけに…漢字を忘れて思い出せんのよ…」

 

一瞬…「頭じゃの…それは…」

と…父につぶやいた。

 

ある人の紹介を受け…某総合病院に

次の日行った。

父は、自分ひとりで行くといい、車で病院に行った。

 

数時間後…何の因果か…

その病院で亡くなられた人の

葬儀依頼が…ご家族からあり、

私と社員で、その病院に出向くと…

待合所に父が一人…座っていた。

 

私の姿を見つけると…

「仕事か?それとも…わしの病状のことか?」

と聞くので、「仕事よ…それよりも、どうじゃったん?」

「それが…まだ報告がないんよ…」と不安げな表情を見せた。

 

「心配しんさんな…

どうせ脳梗塞じゃけん…

血の流れがようないだけよ…」

 

「そうならええがの~…」

 

との会話をしていると、

父が呼ばれた。

 

「ほいじゃ行ってくるわ…

仕事…頼むの…」

 

気のせいか…父の後姿には

覇気を感じなかった。

色々な不安や葛藤が…

そのように見せたのか・・・

 

始めてみる…父の勢いのなさであった。

 

つづく