広島 家族葬 広島 葬儀 安芸葬祭・エキキタホールのブログ

広島の家族葬 広島の葬儀
どこよりもわかりやすく
取り組むブログです。
宜しくお願い申し上げます。

Nやんの火葬が終わった…

2009年01月29日 14時01分32秒 | Weblog
朝9時30分前に広島の火葬場に着いた。

Nやんの家族は勿論…お寺さんも来られていた。

広島の火葬場は 9時30分にならないと開門しない。

門の前で待つこと数分…


朝…「火葬場に行くわ…」と、言った悪友の姿が見えない…

携帯にかけても出ない。

悪友は車を運転する場合、携帯が鳴っても絶対に取らない人間として

皆に認知されている。

金は持っているのに、イヤホンを買わない…


仕方ないわ…と、思ったら

何のことはない。閉門している駐車場のなかに、悪友の車があるではないか…

やはり、悪友である。

Nやんの葬儀だから想定外の行動で、Nやんを起こそうとしたのだろう。

(しかし、普通の神経ではない男である)


家族もその悪友の言動に驚いていたが…



開門時間になり Nやんの葬儀が火葬場で始まった。 

お寺さんに読経をあげてもらい、順に焼香した。

そしてお花を棺に入れてお別れをした。

息子さんが用意したのだろう…タバコが顔の近くに入れられていた。


Nやんの棺が火葬の窯に入って行った。

何かまだ信じられん気持ち…

扉が閉まり、窯のカギが奥さんに渡された。


(もうNやんに送ってもらうことは永久にないんんだな…と、少し思った)



火葬終了後まで 2階にある待合室に移動する。

待合室に行き、しばらくすると

やりきれなくなったのか…悪友が駄々をこね出した。

「帰ってもいいか…」

可哀そうだから・・・帰らした。


悪友は黙って帰るのかと、思ったが 家族に丁寧なあいさつをして帰った。
(やはり、私たちと付き合い始めて人間が出来てきた)


予定事項通り 火葬が終わり いよいよNやんの収骨の時間が来た。

みんなで下に降りた。

収骨室にはいり、Nやんの遺骨が運ばれて来て 目の前にした瞬間

不覚にも涙が出た…

いままで多くの知人の遺骨を前にして涙は出なかったのに…

ナゼか…いまだにわからない。


Nやんは確実にこの世を去ったと 自覚したのかもしれない。


しっかりした遺骨であった。

家族に言った。

「これ見てみんさい…骨はしっかりしとる。健康体じゃ…」

家族はうなずいた。


「何で死んだんかの~」

「これ見てみんさい。綺麗な のど仏じゃ。お父さんこっちにきんさい。これ見てみんさい。凄いわ~~~」


家族は「ホンマじゃ…これがのど仏なん。初めて見たわ…」と、言った

次の瞬間…

火葬場の旧知の職員さんが、「安芸葬祭さん…少し静かに…ワシらの仕事がなくなる」と、注意を受けた。


全ての収骨が済み駐車場に向かった。


自然と円になった。

何が始まるのかと思ったのだが、一同は無言…

仕方ない…ワシがしゃべるかと思い口を開いた。

「Nやんは…いい人間だった。つい先日ワシはNやんに送ってもらった。家族の人には ええ加減な人間で迷惑をかけたかも知れんが、ワシらには いつもニコニコして気持よく接してくれた。そのことを知ってほしい。悪く言う人もおるじゃろう。でも、Nヤンは死んだ。もう過去のことは水に流してやってほしい。お父さんもつらいじゃろう。バカ息子と、思ったじゃろう。奥さんや子供さんも腹が立ったじゃろう。でも、Nやんはいい人間じゃった。このメールを見てほしい。メープル軍団の2人が ワシに託したメール。この様にNやんの死を悼んどる人間はいる。これからNやんは、何で死んだか理解していないから、お父さん仏壇の前で嘆かず、お前は仏の世界に行ったんでェ…成仏せえよ…一生忘れんからの…言うて声をかけてやってほしい。奥さんも子どもさんもでぇ…お願いじゃから…」

と、頭を下げ お開きとした。


役目は終わった…

本当に短い期間であったが、一回りも年上なのに

気軽にNやんと呼べる存在だった。

本心を明かすことはなかったが、

あの笑顔の裏には しんどい思いを隠していたのだろう。

でも…Nやんは爽やかに皆の前から去って行った。

考えてみれば…いつも送ってくれたあと、

忙しそうに去って行った姿とダブる。

Nやん…気持のよさを置き土産にしてくれて


本当にありがとう…そして本当にさようなら…