ぶきっちょハンドメイド 改 セキララ造影CT

ほぼ毎週、主に大人の童話を書いています。それは私にとってストリップよりストリップ。そして造影剤の排出にも似ています。

Lの物語ー民話ー

2019-10-04 07:00:00 | 大人の童話
「櫛の歯が五穀に変わったのでしょう?特別な種が封じられた、木の櫛ではいかがですか?」
公爵夫人が二月ぶりに動き回れるようになり、早めの晩餐の席を、画家は共にしていた。
豆のポタージュ、鳥肉のパテ、根菜の煮込み。
消化の良い献立が並ぶ。
夕陽の差し込む食卓では、宿屋の主人から伝え聞いた、民話が話題の中心だった。
公爵が上機嫌に返す。
「銀細工に五色の石でも美しいね」
「島なら、貝細工も盛んかもしれません
「獣の角や骨で作っても面白いよ」
二人の推測をにこにこと聞きながら、夫人はゆっくりと、スプーンを口に運んでいる。
「ところで、その櫛は村長の家に代々伝わっていたものなのですよね。持ち主が殺されて一緒に埋められると、五穀豊穣になると知った上で、息子は恋人に送ったのでしょうか?」
公爵は僅かに顔をしかめた。
「そんな物騒な物だと知っていたら、贈るわけないよ
「そうですね。そうでなければ、恋人ももっと気の毒ですしね
「あら、私なら」
夫人が首を傾げて口を挟んだ。
「全て分かった上でも、愛する人の贈り物なら嬉しいわ。そして自分の命が基になって、村が豊かになったのなら、幸せなのではないかしら」
公爵の眉間に皺が寄った。
「死んでしまったのに幸せだとか、承知出来ない」
夫人が少し困ったように微笑んだ。
「大丈夫。私は貴方に全てを預けて、長生きさせていただきます」
公爵の不機嫌は柔らかに、夫人に絡め取られた。

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ひよこ豆と南瓜のポタージュ

栄養たっぷり。
私は大好きです。

南瓜 1/4個
ひよこ豆 ドライパック  80g
牛乳 300cc
玉ねぎ 1/4個
バター 1Og
塩 少々
胡椒 少々
パセリ 少々

1ー南瓜は皮を剥き、細かく切って、電子レンジに500Wで5~6分かけ、火を通す。
2ー玉ねぎはみじん切りにし、バターをしいた厚手の鍋で、焦げないように炒める。
3ー南瓜、炒めた玉ねぎ、ひよこ豆、牛乳をミキサーにかけ、滑らかにする。
4ー鍋に戻して火を通し、塩、胡椒で味を整え、器に盛ってパセリを散らす。

ミキサーの後、裏ごしすると滑らかです。
牛乳を増やし、塩を効かせてさっぱりと、蜂蜜を加えて甘く、等々。気分で作っています。