旅の途中から

2005年1月9日ひっそりとスタート、旅はまだ続きます。

攻めの姿勢といいリズム

2008-06-27 05:03:40 | Weblog
最近ネタ不足なので小説からの受け売りですが、劇中、政界の黒幕がこんな台詞を吐きます。

運は断じてない。たしかに誰が見ても、運がよかった、と映る人物がいる。しかしそれは、運がよかったのではない。
その人物の攻めの姿勢がよかったのだ。
運がよくおもわれる人物は、うまくいったときに、油断することなく、さらに攻めておるのだ。その攻めのリズムが、また
別のチャンスをふくらませていく。その余裕から、さらにどう攻めればいいのかがわかる。周囲に目配りもできるので、
よけいにうまくいく。逆に、運が悪いと思われる人物を、よく観察するがいい。ひとつ失敗すると、さらに、ちじこまる。
失敗を取り戻すためには、二倍から三倍の攻めに出なくてはいけないのに、前の失敗を苦にしてグジグジと悩んでおる。
そういうときはさらに悪いことが重なる。さらに失敗をする。ますます余裕が無くなるので、冷静な判断力さえ失う。
そこのまた災難がふりかかれば、ふり払う力などない。あーおれは、なんて運が悪いんだろう、と嘆く。いいか運ではない、
すべて、その人物の引き起こしたことが現在につながっておるにすぎんのだ。

週末時々ゴルフをしますが。

Aさん、長いパットでも、う~ん ラインが光が見えた、俺には先週の全米オープンのタイガーの魂が乗り移ったと、思わず笑い
が出そうな台詞を吐きながら、ほんとうにパットを決める人がいる反面、

Bさん 短いパットでも、う~ん、また外しそうな気がすると、打つ前から弱気な発言を発し実際外してしまう人もいます。

劇中の主人公の言葉に思わずAさんの顔を思い出してしまいました。
あまり強欲になってはあれですが、短い人生、攻めの姿勢といいリズム、なんとか保っていけたらと思います。


なかのひと

あるメルマガより~

2008-06-26 05:11:20 | Weblog
現代を生きるわれわれに必要なのは、「答えの見つけ方」を学ぶことであって、答えそのものを学ぶ必然性は
希薄になってきている。なぜなら、義務教育で教える「答え」そのものだけなら、いまでは五百円のメモリーチップにすべて入ってしまうからだ。つまり、義務教育で学ぶことは、もう五百円の価値しかない。

ちょっと極論が多い御人の言葉なのですが、ハッとさせられました。

ということで毎日RPG(ロールプレイングゲーム)に夢中になっている息子が学校の勉強では学ばない、答えの見つけ方をRPGから少しでも見つけてくれてばとふと思った次第。

自分もちょっとやってみるんですけど、私にはRPGのゲームを始めることすらできないんですよね~自分専用のDSを購入したのでちと気合を入れて何かひとつRPGにはまってみたいと思う砂漠の夜です。

なかのひと



灼熱

2008-06-20 19:15:04 | Weblog
週中、水曜&木曜 砂漠(Mexicali El Centro)に行ってました。
ピーカンのいい天気で、車の温度計は華氏117度を指してました。
ブラジルからの出張者と一緒だったのですが、アマゾンのジャングルの
年中夏の暑さに慣れているはずの方も砂漠のこの気温にはたじたじになっておられました。

華氏117度とは

(117-32)÷9 × 5 = 47.2

ということで摂氏47.2度となってました。

人間の体温より約10度高いんです。

今年はちと遅いなあと思ってましたが、ついにMexicali & El Centro の季節がやってきました。
あと今年はちとオカシイことがあって、湿度がちと高いのです。いつもだと20%以下が通例なのですが、今年は40%を超えることもあるのとか、異常気象は砂漠にも押し寄せているのかもしれません。

明日はティファナです。あと一日がんばります。日本はもう終わりですよね、よい週末をまた来週。

PS, もともと若い頃から水谷豊さん好きなのですが、また最近歌を歌い始めたということでYtube

http://jp.youtube.com/watch?v=1DFzNqAbK9I&feature=related



で拾ってきました。もう20数年も前の歌なのにそんなに古く感じないなあと思っていたら、

作詞 阿木曜子
作曲 平尾昌明となってました。

稀代のヒットコンビの作でした色褪せないのもちと納得。おやすみなさい!


なかのひと

祭りの後

2008-06-18 17:27:59 | Weblog
第108回全米オープンゴルフ、月曜日の18ホールのプレイオフを終えても決着がつかずサドンデス、ようやく91ホール目で決着で本命中の本命のタイガーの優勝で幕を閉じました。きっと何年か経ってあの時サンディエゴに自分もいたということを全米オープンの季節になると記憶が蘇るのではないかと思います。祭りの前の気分はなんともいえない高揚感を醸し出しますが、祭りが終わってちょっとブルーな月曜日です。夕刻国境を越えて、Otayの飛行場の横を通ると、大会期間中上空から一挙一スイングを追いかけた、飛行船がちと寂しそうに係留されてました。また明日には次のトーナメントの場所へ移動するんだとは思いますが、先週末からブラジルからの赴任者が出張中でいろんな話を聞いてます。高速道路も日本食スーパーもない生活、知ってはいても直接今まさに経験されているかたから直接伺うと重みがあります。また普段の日々が始まりました。ゴルフも一打一打の積み重ねですが、日々の一打一打も大切に生きねばと思う次第。good day!

第108回全米オープンゴルフ

2008-06-13 18:54:28 | Weblog
http://jp.youtube.com/watch?v=dKgmSmTgNs8

ついに第108回全米オープンが当地San Diego のTorrey Pine で始まりました。通常このようないわえるメジャーと言われる大会は、メンバーコースで行われるのですが歴史のあるこの大会でも僅か2回目のパブリックコース(誰でもお金を払えばプレイできる)の開催となります。San Deigo市民なら40ドル日本円で4000円前後でプレイできるコースで、今日まさしくタイガーウッズが今田竜二がプレイをしているわけです。

ちょうどそんな大きな大会がある時期に当地に赴任させてくれている会社に感謝しても感謝仕切れません。

いつもは日本語放送が独占している我が家のTVも今週ばかりはゴルフチャンネルに回して貰って、彼らの一挙一スイングを見させて貰ってます。今日のタイガーはちとアンラッキーもありましたがしかと決めるところはびしっとパットを決めて2日目以降しかと上位を狙える位置につけてます。また今田竜二は本当に惜しいホールインワン逃しが今日ありました。しかしアメリカはやることが桁違いです。今週は20万人も30万人もギャラリーが一つのゴルフ場に詰め掛けるわけですが、15KMほど離れた野球場に駐車場(2万台収容)を設け、バスを250台(推定)ほど用意してそこから、無料のシャトル便を朝の6時から夜の7時までグルグル回して、観客を捌いてます。いつもは閑散としているクアルコムスタジアムの駐車場がアメフトをやっているわけでもないのに車と人と山のようなバスで埋まって、さしづめ民族大移動の様子は圧巻です。是非あと3日天気が持って素晴らしい大会になりますよう。一ゴルフファンとして祈るばかりです。

卒業式

2008-06-12 17:03:57 | Weblog
今日は息子の小学校の卒業式でした。役2年弱通ったエレメンタリースクールに別れを告げました。日本だと桜のイメージと涙というのが卒業式に当てはまるのではと思いますが、今日のそれはまったく涙のなの字もない、まさしくサンディエゴの空のようにからっとした式でした。しかしアメリカ人は校長先生も教育委員会のお偉いさんもみんな役者です。というか慣れてるんでしょうか?そういう場数も踏みそれにたいするトレーニングを積んでいるんでしょう校長先生がオバマに変わって大統領選挙にも出てもいいような弁舌で式全体をしきり、それはそれは見事なものでした。これが文化の違いだなあと、息子の卒業式でいい勉強をさせて貰いました。言葉もわからない学校に突然転校させられて、それはそれは大変だった思いますが彼の頑張りにエールを送りたいと思います。

Owakare

2008-06-09 02:48:54 | Weblog
前回書いたとおり、週末大忙しで、今週はおわかれ会のオンパレード
金曜日、O熊さんA部さんの会社での送別会
土曜日、O熊さんの送別ゴルフ大会。
(スコアはまあまあ46 46の92点でした。)
日曜日 A部さんの家族を含めたさよならパーティなぜか東京からの出張者、T沢さんも突然参戦(この方とはなぜか縁があり大昔インドネシアで一緒に仕事をしたことがあり。)今日のはーげんおお役はバーベキューの炭起こしということでこれから炭を買いに行って参ります。そして来週はサンディェゴでゴルフの全米オープンがあります。勿論休養十分でタイガーウッズもやってきますしつい先日、日本人で3人目のUSツアーの優勝者となった今田竜二選手も参戦します。実は裏ルートでチケットも手に入れていたのですがちょっと行けそうにありません。メジャーのゴルフ大会を肉眼で見にいけるチャンスはそうそうないと思うのですが、今回はTV観戦で我慢しよと思ってます。

プレゼンテ

2008-06-05 15:17:56 | Weblog
今日は朝4時30分起きで5時過ぎに家を出て砂漠まで行って午後10時に帰ってきました。砂漠のシャトル運転手のへススが、帰りがけにプレゼンテ!だと言って
ボールペンとシャープペンシルの2本セットをくれました。いつもお世話になってるから(スペイン語だからよくわからないけど、たぶんそんなようなことを言っていたんだと思うけど)まあそんなにお世話しているつもりもないから何か悪いような気もしたけど、なんかパーカーぽいなと思ってたんですが、家に帰ってきてから明るいところで見直したらやはりパーカーでした。彼にしてみれば相当高価なはず、いいんだろうか?はーげんに気があるのだろうか?まあ男であれ女であれプレゼントを貰うのは悪くないものです。ここは憶測せず有難く頂いておこうと思うしだい。今週もあと2日、今週末は行事目白押しで忙しいんです。なんとか体を持たせねば。。。帰宅後あいのりを鑑賞、神奈川県出身スポーツインストラクターの聖二が告白する場面、なんとなく行けそうかな?と思ったのだけど、最終回逆転負けみたいな試合であえなく独り身の帰国へ。朝4時30分起きで砂漠に行く45歳もつらいけど、アフリカまで行って振られて帰国の24歳の彼もつらい。もうすぐ12時、今日はこの辺で寝ます~

蹴球日本代表監督

2008-06-04 00:59:45 | Weblog
長沼健氏逝去の記事でWEB流し読みをしてましたら現監督のインタビュー記事(10年前に書かれたもののようですが)を見つけました。壷に嵌れば滅茶苦茶笑えます。ちょっと長いですが、サッカー好きの方はどこかで時間を見つけて是非読んでみてください。
小職自身は岡田監督のイメージUPで今後の彼の采配にエールを送りたくなりました。

■おかだ・たけし

 大阪府出身。1980年政治経済学部卒。現在、(財)日本サッカー協会ナショナルコーチングスタッフ日本代表監督。天王寺高校3年の時に日本ユース代表。在学中ア式蹴球部に在籍し、DFとして活躍。卒業後、古河電工(現ジェフ市原)に入社、日本代表としてロス五輪予選、メキシコワールドカップ予選などに出場。90年引退後、ドイツへコーチ留学、ジェフ市原のコーチを経て日本代表コーチ、九七年に日本代表監督就任。



早稲田に憧れた高校時代

 高校生の頃、いや中三だったかもしれないけれど、五木寛之さんの『青春の門』など、たまたま二つぐらい続けて早稲田大学の出てくる小説を読んだんですよ。それで、見たことはなかったものの、頭の中に早稲田のイメージが自然とできて。自分は慶應みたいにカッコ良くないし、スマートじゃないからどうも早稲田だな、と。その頃から早稲田に行きたいと思うようになりましたね。

 それで模擬テストを受けたら、「君はまず政経、法、商は通らない。教育の体育専攻を受けなさい」と言われて。でも、当時から斜に構えていたところがあったので、お金を払ってサッカーだけやるなら企業へ行ってお金を貰ってサッカーをやるよ、と嘯いて、政経、法、商しか受けなかった。今、思えば体育行って、体育の勉強をしておけば、もっと役に立ってるんじゃないかと思うんですけれども、その頃は実情を知らなかったんですよね。

 高校三年の時に高校生から三人だけ日本ユースに選ばれたんです。僕はその代表のキャンプの途中に抜けてテストに行かしてもらったけれど、アジアユースでクウェートに行ってたから発表は見れなかった。帰ってきたら「落ちてたよ」と。それで自然と浪人になった。

 そうしたら、当時サッカー部部長だった政経の堀江先生から、「君は合格最低点の半分しかありません。これでは一年でどれだけ勉強をしても無理だから、来年は体育を受けなさい」というような手紙が来て。それを読んだ途端、もう絶対体育は受けない、と思いました。でもさすがに二年目は不安だったから、関西の私学も受けたんです。それが受かってたから、早稲田を受けるときは結構気楽でね。ま、駄目でもいいや、政経、法、商だけ受けよう、と思ったんです。


念願かなって晴れて入学

 実は商学部には受かる自信があったんですよ。今はどうか知らないけど商学部はマークシートでね、全部書けたんですよ。政経は記述式で、書けないのが結構あって、これは駄目だなァと…。そうしたら政経しか通らなかった。やっぱりまぐれだったかな、と高校の先生にいじめられましたけどね。「先生! 政経通りました」って言ったら、「お前、嘘つけ!」と(笑)。

 受かった時はサッカーのことは全然考えていませんでした。一年間何もしてなかったから、体重も十㌔以上太ってて。最初はサッカー部に入らないで同好会の稲穂キッカーズってとこでやって、学生生活をエンジョイしようと思ってたんですよね。そうしたらたまたまサッカー協会の人に会って、「高校生三人だけを協会の金でアジアユースに行かせたのは将来への投資だ」と、すごく怒られたんです。それで、その頃はまだ純粋だったもので、「今から早稲田のサッカー部に電話するから明日行け」と言われて、行って入った。それが早慶戦の一週間くらい前。一年生の時は練習についていくので必死で、ものすごくしんどかったですよ。

 浪人して一年のブランクができたじゃないですか。若いから体は何とでもなるんですけど、気持ちの方が、なかなか“よし! やろう”という気にならなくってね。もっといろんな世界を見たいなァと。でも、具体的な目標があるかと言うと、ないに等しい。そういう意味では、目標に向かってこれをやろう! という感じじゃなかったですね。でも『環境問題』にすごい興味があって、将来そういうような仕事ができれば、というのはあったんですよ。ただ、そのために大学でこうしよう、というのは全然なくて遊びまわってましたけどね。


早稲田に集う人々と

 早稲田に入って良かったことは、先程も出てきましたが、政経の堀江教授に出会えたことですね。僕の人生においてものすごく大きな刺激というか、影響を受けて。まぁ、政経の教授であられて、サッカー部の部長でもあって、そして四年の時にはゼミも取らせていただいた。学問的というか、あの先生の生き方というか、そういうものにものすごく影響を受けました。

 あとはやっぱり、今になって、早稲田のOBのつながりを感じることがありますね。すごい人と「同じ早稲田だ」というその一言でコネクションができる。サッカー以外の世界の人とそういう形でいろんなつながりができてくるというのは、やっぱり伝統を感じますね。ただ、“つるむ”っていうんじゃなく、「あぁ、早稲田なんですか、僕も早稲田なんですよ」というきっかけができるというか。僕自身、早稲田であろうがどこであろうが、あんまり意識しないんですが、きっかけとしてね。

 早稲田っていうのは大体雑多な奴が多いから、皆で一緒にっていうんじゃなく、勝手に行ったらいいんじゃないか、という人が多いような気がしてならないんですよね。僕もね、サッカー界で早稲田で集まろうという話があっても、別に早稲田であろうとなかろうと一緒じゃないか、なんて思うし。

 この前も記者クラブかどこかで、「母校の早稲田のサッカー部が二部に落ちましたよ。どう思いますか」などと言われて、「早稲田が二部に落ちたからって日本人類が困るわけじゃないからねぇ」と答えたら、「そういう気持ちしかないんですか」って言われてしまって。そう言われても困っちゃうよね。先輩として残念は残念だけど、しょうがないと思ってますから。

 早稲田だけ二部に落ちたことがないって言っても、それはいつかは切れることだし。逆に切れる時の選手や指導者やってた奴はかわいそうだと思いますよ。別にその時だけ弱くて切れるわけじゃなくて、他が良くなったり、いろんな問題があってだんだんと悪くなっていくんじゃないかと。僕も早稲田のためになにもしていないんだから、やっぱり何も言えないですよね。

 サッカー部の友達とか、同好会の時の友達、クラスの友達とは今も付き合ってますよ。早稲田の人ってある意味でいい加減というか、スマートじゃないんですよね。ちょっと泥臭いっていうか。ま、僕はそういうところに憧れて入ったんですけど。あまりエリート然としてない人が多いですね。



現役学生の皆さんへ

 取材などで、「茶髪とか今の若い人の行動とかに対して、日本代表というスポーツ選手の鏡として何も言われないんですか?」と言われるんですが、スポーツ選手だからすごいっていうんじゃなくて、スポーツ選手も普通の人間、同じ若者ですよね。ああした行動っていうのは社会を反映しているんだ、と。僕もあまり好きじゃないし、自然になくなればそれに越したことはないけど言う気はないですね、と話したんですけどね。

 結局、今の世の中が若者をそうなるようにしてるんだと思うんですよ。何をやっても適当に食っていけるし、特にこうやったら急に上にのさばれるわけでもないし、というような。サポーターとか今の若い選手を見てるとよく分かるんですよ。なんかだらしないというか、つかみどころがなくてフラフラしてる。

 ところが、彼らもバッと強いつかみどころをあげると、皆、突っかかってくるんですよ。それがスタジアムにいるサポーターがアイデンティティを見つけた時であり、日本人だったと気付く時でもあると思うんです。君が代を歌って、国旗を振って、ニッポン、ニッポンって大声で言って、自分を見つけるわけです。そういうものが今、ほとんどないから、今の若者は、ってことになるんですけど、彼らだってそういうものを見つけた時にはしっかり捕まってくるし。

 早稲田に来たいと思う学生と言うのは、早稲田っていう何かに惹かれてくるわけですよ。俺が通りそうなのはここで、学部はこれで、だから受けようというんじゃなく、早稲田というちょっと泥臭いようなカラーとか、打たれ強い、はいつくばってでもやるタフさに憧れてくる人が多いと思う。一覧表見て何を勉強したらいいかな、ではなくて、この学校へ行きたい! という。僕がそうですからね。そういう意味では早稲田の学生はまだ一つのものを持ってるかもしれませんね。

 結局ね、世の中のものっていうのはいろんなバランス感覚だと思うんです。「大学っていうのはやっぱり勉強しに行くんだから、もっとこうしっかりこの勉強をしようという気持ちがないのは駄目だ。それ以外は大学行かなければいいんだ。アメリカみたいに入るのは簡単で、真剣に勉強する人だけ取る」という理論的なところがあってもいいと思うんですが、もっとエモーショナルな面で、俺は早稲田が好きなんだ、という気持ちも必要ではないか、と。ここのバランス感覚なんだと思うんです。

 これはサッカーの試合ですごく言えるんです。サッカーっていうのは論理性なんですよ。もう論理的に確率を考えていくわけですよ。ひらめきでね。例えば1対0で勝ってる。あと十分守りきりたい時、長い目で見て確率では、ディフェンスのうまい選手がいた方が高いですよね。それだけでいいんだったら、確率を考えるだけで論理的に素晴らしいサッカー、いいサッカーになるんです。

 ところがそれだけじゃ勝負は勝てない。勝つ時は絶対負けないぞ! 目の前で取られたら取り返すぞ、というような精神的なものが必要なんです。日本人というのは感情面が、えてして大きいんですよ。「頑張るぞ。 絶対フランスに行くぞ!」と言うだけで行けるなら、僕は一試合中どなってやる。でもそれだけでは駄目で、冷静に自分の役割をやらなきゃいけない。

 UAE戦では1対1で引き分けて後半に入った。89分に1点とっても2対1で勝てるのに、「引き分けじゃ駄目だ! これじゃワールドカップに行けない」とパニックになって引き分けた。僕はそれではいけないと思って、冷静にファイトしろと言い出して、選手もだんだん感情面とのバランスがとれるようになってきた。

 前回のワールドカップは最後のドーハでイラクに引き分けて出れなかったんですが、あの時はハーフタイムに1対0で勝って選手が戻ってきて、「おい、これでワールドカップに行けるよ」とパニックになってて、監督が何を言っても聞かずに騒然としていた。今回、最後のイラン戦ではやっぱり1対0で勝ってハーフタイムに入って、少しは話はしていたけど、「おい、ちょっとこっち見てくれ」と言ったら、ばっちりこっちを見ますよ。大人になったんですね。

 大学に行くのも、ロジカルに大学は勉強しに行くところで、こういう勉強をする、と考えているならいいんですけど、あと一方で「早稲田に行きたいんだ」と思うバランス感覚を持っていることが大事だと思うんです。僕なんかこっちだけで来ましたけどね。両方のバランス感覚が大切なんじゃないかと思いますよ。今の若い人はロジカルな面が強くて、ちょっと上になると感情面が強い。ただ早稲田の学生には、早稲田に行きたいんだっていう感情面が残っているような気がしますがね。早稲田の学生は周りにあまり流されないで、自分の目標みたいなものを持ってやってくれるようになるといいですよね。


謹んでお悔やみ申し上げます。

2008-06-03 03:14:43 | Weblog
長沼健さんご逝去
長沼健さん元日本サッカー協会会長が逝去されました。
昭和5年生まれということのですので、うちの親父と同じ歳です。
うちの親父もソロソロか?サッカー界では川渕さんが立役者として
有名ですが、このお方の活躍も素晴らしかったのではといつもテレビの
外からですが見てました。ご出身を見ると広島の方とか根性が座っているのがなんとなくですが理解できます。

好きだった漢字は志(十一(イレブン)の心)

W杯フランス大会予選、加茂監督を更迭して岡ちゃんを指名したときの記者会見の声が今も残ってます。ご冥福をお祈りします。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E6%B2%BC%E5%81%A5


http://homepage1.nifty.com/moritake/doutoku/itiryu.htm