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恵まれすぎている日本人②

2015年12月24日 | 日本

「教育で世界を変える! ゼロから学校を立ち上げた超異色39歳」 小林 りん(こばやし りん)さんのお話です。

昨年8月24日、長野・軽井沢に超ユニークな高等学校が開校した。
インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢、通称ISAK(アイザック)。
同校は、文部科学省認可の高校だが、全寮制で授業は全て英語で行われる。

1学年49人のうち日本人はわずか3割で、残りは世界各国から集まった優秀な留学生たちだ。
ISAKの目的は、社会をより良くして行くためのチェンジメーカーを育成することだという。
グローバルに活躍するリーダーたちを、日本で育てようという取組で、各界から期待と注目が寄せられている。

日本の高卒資格だけではなく、世界の大学を受験できる「国際バカロレア」(IB)資格も得られる。
同校の設立者は、なんと、二児の母親でもある一人の女性だ。
 
ISAK代表理事・小林りんさんは7年前、学校運営経験なし、資金なし、というゼロの状態からスタートした。

《新しい学校をつくる》という大きな夢の事業は、どのようにして実現したのか?

ISAKの第一期生は15カ国からやって来た49人の生徒たち。(競争率4.67倍)奨学金制度を導入することで経済的にも多様なバックグラウンドを持つ生徒が共同生活を始めた。

設立者の小林りんさんが、設立準備をはじめた7年前は、経験も資金もゼロだったが、今では多くの賛同者を得て昨年7月現在、14億円の寄付が集まるまでになった。

小林さん自身は、日本の高校の方針に疑問を持って中退、カナダに留学した。そこでの原体験に加え、後年、ユニセフ職員としてフィリピンに駐在し、ストリートチルドレンの非公式教育に携わった。

そこで「問題解決には、社会にインパクトを与えるようなリーダー育成が重要」と思うようになった。発起人代表の谷家衛氏と出会い、学校設立を決意。しかし、資金集めは困難を極め、4000もの企業に営業をしたが当初は全く集まらなかった。

事態が変化したのは、2010年夏にサマースクールを開催してからだった。企業の保養施設を借り、世界の名門校から優秀な先生を招き、<リーダーシップ教育>を実践。それは、①多様な価値観を受け入れ、活かす力②課題を発見する力③失敗を恐れず行動する力 の3つの力を育むという、かつてない授業内容だった。

授業の根底にあるのは「デザイン思考」という考え方だ。小規模ながらも、小林さんの考える新しい教育を現実にしてみせたことで、協力者も資金も集まり始めた。昨年8月、入学式に訪れた父兄たちも小林さんに共感、学校づくりに自ら参加したいと申し出た。

一方、小林さんはこの間、乳飲み子を抱え、家庭との両立が問題になったこともあった。しかし、今では夫も応援している。小林さんには、正面から問題に取り組み、周囲の共感を得て動かすリーダシップ能力が備わっているのでした。

小林さんは、ダボス会議の40歳以下のメンバーである世界経済フォーラム「ヤング・グローバル・リーダー2012」に選出されました。また、日本政策投資銀行が主催する「第一回女性新ビジネスコンペ」にて日経新聞特別賞を受賞。日経ビジネス「チェンジメーカー・オブ・ザ・イヤー2013」も受賞したのです。

新しい学校をつくる、きっかけは、カナダの全寮制インターナショナルスクールに留学し、その後、メキシコの友人宅に宿泊したときの原体験が学校設立のきっかけでもあったと語っている。

その原体験とは、友人宅は狭い部屋に家族十数人が住んでいた。
そして、家族の中で高校に学んでいるのは友人だけであった。その友人の肩越しに厳しい現実を見たのでした。

日本では当たり前のように高校に行っているが、世界ではそうでないのです。
日本は恵まれていると感じたのでした。そのメキシコでの体験やフィリピン駐在時の経験から、社会をより良くして行くためのチェンジメーカーを育成しよう、グローバルに活躍するリーダーたちを、日本で育てようと立ち上がったのでした。

小林さんは二児の母親という立場でありながら、困難を克服され、新しい学校をつくられたことに敬意を表します。

小林さんの“夢を実現する「突破力」”、そして、“みんなを巻き込むコミュニケーション力”は素晴らしいと感じました。

---owari---

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